いよいよ明日に迫った7・1両国国技館大会(新日本&全日本合同興行)。

正式名称は……覚悟はいいかね、長いよー!


『カードファイト!!ヴァンガード PRESENTS 新日本プロレスリング&全日本プロ・レスリング

創立40周年記念大会 サマーナイトフィーバーin両国「We are Prowrestling Love!」』


ね、みんな読むと長いっしょ!(※オカダ・カズチカ調で)。


改めて、大会名だけを見ても歴史を感じる。

新日本と全日本の長きにわたる歴史がレトロチックながらも、

今風にビチっと集約されている。


だいたい「サマーナイトフィーバー」なんて言葉、

いまどき誰も使わないし、ナウくないぞ(笑)。


だけど、プロレス的には「サマーナイトフィーバー」は大いに結構だし、

両国国技館で開催されるからこそ、意味があるのだ。


遡ること25年前、私がこの仕事を始めて2年目の夏、

もちろん、まだ『週刊ファイト』の記者だった時代、

両国2連戦をいう画期的な試みに新日本がチャレンジした。


1987年8月19日&20日の『サマー・ナイト・フィーバー・イン国技館』。

当時は、両国というより”国技館”と呼ぶことに権威があったようにも思える。

というのも、新日本の聖地といえば蔵前国技館という

イメージがまだ色濃く残っていたからなのかもしれない。


いずれにしろ、アントニオ猪木率いるナウリーダーズと

長州&藤波&前田が奇跡の合体を果たしたニューリーダーズによる

新旧世代闘争の本格開戦がメインテーマ。


その他、2日目にはアニマル浜口引退セレモニー、

山田恵一凱旋マッチ(シューティングスター・プレス初公開だぞ、オイオイオ―イ!)

など、豪華メンバーでカードはてんこ盛り。

もちろん、両日とも満員となり、この実績が1991年からスタートする

『G1クライマックス』両国連戦の布石ともなった。


ただし、本当の意味での注目点、最大のインパクトは

もっともっとマニアックなところにある。

8・20大会を桝席に座ってお父さんと一緒に観戦している

やや顔の大きい少年がいた。


わざわざ京都から観戦に来た、

この16歳の少年の名は山本広吉クンという。


なぜ、私がそこに気づいたのかというと、

この2連戦のビデオが2巻に分けて発売されているが、

2巻目、つまり2日目の大会ビデオのオープニング映像で、

熱狂する客席の模様が映し出される。


そこに、紛れもなく広吉少年がいて、大映しとなっていたから。

この映像は、何年か前にテレ朝『アメト――ク!』でも流れたのだが、

これを推薦したのが、ケンドーコバヤシさん。


ケンコバさんもこれに気付いていたのだが、

ビデオは実家のほうに保管されているから、

2連戦のどのシーンで天山が…もとい!広吉少年が映っていたのか

どうしても思い出せない。


というわけで、プロデューサーの加地倫三さんから、

私に問い合わせがきた。


「金沢さんなら知っているかと思いましてね。

っていうか、金沢さんしか知らないんじゃないかって」


ハイ、10分後に私は映像を確認すると、

すぐに加地プロデューサーに連絡を入れた。


「金沢さん、速いにもほどがあるって!」


まあ、当時は越中ブームだったので、なんでもかんでも、

そういう言葉になるんだって!

そう言えば、その放送後、新日本の両国大会の試合前、

越中本人とトークショ―を行なうため会場に来ていた

ケンコバさんにも御礼を言われた覚えがある。


「自分もあれには気が付いていて、いつか公開してやりたいなって。

ただ、実家にビデオが置いてあるから、どの場面かが分からなくて…。

金沢さんが教えてくれたそうで、ありがとうございます!」


さて、なんの話をしていたのか、分からなくなった(笑)。

つまり、あの天山も少年時代に京都から観戦に来るほど、

「サマー・ナイト・フィーバー・イン・(両国)国技館」は伝統のある

大会名称だということ。


さらに、武藤体制・全日本を象徴する

「Prowrestling Love」も入った。

ここで「王道」と謳ってしまうと、

やはりジャイアント馬場的なイメージが強すぎるから、

やはり「プロレスLOVE」しかないだろう。


あ、ここでひとつ書いておきたい。

自慢ではないのだが、これは事実なのだから書いておく。


武藤敬司の口から、「プロレスLOVE」なる言葉が

飛び出してくるようになったのは、

2000年前後ぐらいからだったと記憶している。


やはり、もともとの出所というか意味合いは、

当時の新日本マットの路線に対して一線をひく色合いを出すためだった。

猪木の推進する格闘技路線、それに相反する表現とは…

そのアンチテーゼを「プロレスLOVE」という言葉に求めたのだ。


で、なにを言っておきたいのかと言うと、

武藤がその表現を使用し始めたころ、

他のマスコミは「プロレス・ラブ」と一様に記載していた。


だが、私というか、『週刊ゴング』だけは、それに習わなかった。

武藤のイメージと字面(じづら)を考えて、

「プロレスLOVE」とラブだけを英文字に代えたのだ。


いつの間にか、各社もそちらになびいた。

競合誌もいつの間にか「LOVE」になっていた。


自分の勝利だとか、ゴングの勝利だとか、

そういうふうには思わないが、

編集者に必要不可欠なものは、

周囲を動かしてしまうようなキャッチコピー能力。


蝶野正洋=黒のカリスマ。


これなども自分の命名なのだが、

いまだに某紙ではたまに「黒いカリスマ」となっている。

蝶野は腹黒くもないし、ましてや黒人ではない(笑)。

奥様はドイツ人だが、シアトル生まれ、三鷹育ちの日本人。

しかも、いい家のお坊ちゃんだぞ、ガッデム、エ―!


さあ、私の暴走電車はもう止まらない。

本題に入る前に力尽きそうだ。

というわけで、いよいよ本題!


歴史的な40周年合同興行を記念して、豪華パンフレットが完成。

7・1両国大会での会場販売はもちろんのこと、

本日(30日)、正午~19時まで、

秋葉原UDXビル2F『AKIBA-SQUARE』で開催される

『大プロレス祭り』でも販売される。


この『大プロレス祭り』のガイドともいうべき、

今からでも間に合う『大プロ』情報としては、

三田佐代子さんのコラムを是非参照のこと。

会場までの行き方を写真付きで紹介してるぞ!

 第199回 大プロレス祭り完全ガイド! 三田佐代子の猫耳アワー


さて、それでは、新日本&全日本の40年分の歴史と思いを込めた

特別パンフレットを紹介したい。


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba


これが表紙。

燦然と輝くIWGPヘビー級ベルト&三冠ヘビー級ベルト。

ど真ん中に大会ロゴ、カッコいいなあ!


それでは超ボリュームの力作である中身をご紹介。

 
■新日本&全日本40周年記念大会、全カード&選手名鑑!!
 全10試合の見どころ、全出場選手の名鑑をたっぷり紹介!!
 
■新日本&全日本40周年特別対談 武藤敬司&棚橋弘至!!
 魂の師弟関係にある二人が、付き人時代~全日本移籍時の裏話から、両団体の話まで、メジャー2団体の顔が語りまくった!!
 「タナは、ウチの選手にもいい見本になってるよ」「オイ、オカダって、そんなにいいの?」(武藤)
 「僕も武藤さんのような“大ヒット曲”を出します!」「真田選手は、全日本のフューチャーですね」(棚橋)
 
■40周年を各界の“超大物たち”が祝福!! お祝いメッセージ集!!(順不同、敬称略)
 野田佳彦(内閣総理大臣)、馳浩(衆議院議員)、内館牧子(作家)、フランシスコ・アロンソ(CMLL会長)、石井和義(K-1創始者)、
 スタン・ハンセン、テリー・ファンク、ミル・マスカラス、アブドーラ・ザ・ブッチャー、アニマル浜口
 原辰徳(読売ジャイアンツ監督)、中畑清(横浜DeNAベイスターズ監督)、三浦大輔(横浜DeNAベイスターズ選手)、 平松政次(野球解説者)
 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)、市原隼人(俳優)、TMレボリューション(ミュージシャン)、ももいろクローバーZ(アイドルグループ)
 宮根誠二(フリーアナウンサー)、宮迫博之(雨上がり決死隊/お笑い芸人)、バッファロー吾郎A(バッファロー吾郎/お笑い芸人)、ケンドーコバヤシ(お笑い芸人)
ハチミツ二郎(東京ダイナマイト/お笑い芸人)、はなわ(お笑い芸人)、ユリオカ超特Q(お笑い芸人)、神奈月(お笑い芸人)ほか

■新日本&全日本ヒストリー大年表!!
 新日本&全日本の40年の歴史を観音開きでドドンと網羅!!
  
■新日本&全日本をあの“両巨頭”が書き下ろし!!
 「すべてのパイオニア、ルーツは新日本にアリ」(金沢克彦)
 「“純プロレス”を貫き通した全日本の40年」(小佐野景浩) 
  
■IWGP王座&三冠王座ヒストリー!!
・“最強の称号”IWGPヘビー級王座の歴史
・ “王道の至宝”三冠ヘビー級王座の歴史 
 
■ 新日本&全日本ファンがつぶやいた!! ツイッター、届け!俺らのメッセージ集!!
これが、武藤敬司×棚橋弘至の40周年記念対談のトビラ写真。


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba


もはやタナはまったく武藤会長にも貫録負け、位負けしていない。

武藤が新日本を退団する直前まで、付人を務めていた男とは思えない。


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba


ハイ、恒例の全カードの紹介&見どころ。

これは第7試合。

ある意味、裏メイン。

ファン、マスコミがもっとも注目する対抗戦カードである。


中邑真輔&オカダ・カズチカvs諏訪魔&近藤修司。

文句なく、武者震いモノの極上タッグ対決だ。


さて、あえて文字を少し大きめにしてみた

「新日本&全日本をあの”両巨頭”が書き下ろし!!」

という企画もある。


これは、全日本を小佐野景浩さん、新日本をワタクシが担当した。

しかも、見開きの対抗ページで掲載。

小佐野さんと私がひとつの企画で同じページに登場するのは、

『週刊ゴング』時代以来、7年ぶりぐらいになるかな?


おもしろいのが、パンフ担当者のMさんから原稿依頼を受けたときのこと。

2人で見開き2ページなので、原稿の文字数には限りがある。

正直いって、容量は少ない。

なんと、1500文字!


わずか1500文字で新日本プロレスの40年を書いてほしい、という。

Mさんはこう言って笑った。


「1500文字なんて、金沢さんなら、チョチョイのチョイでしょ?」


よく言うよ、Mさん(苦笑)、この長文男に対して。

文章というものはある意味、短ければ短いほど難しい。

増やすことは容易いのだが、削ることこそ難しいのだ。

タナではないが、贅肉をそぎ落とした

美しいバッキバキのボディを保つのが難しいのと同じかもしれない。


削る勇気は、増やす作業より難儀である。

これ一応物書きである私の持論だ。


チョチョイのチョイどころか、

チョチョイのチョイチョイ、チョチョーイ!ぐらい、頭は使ったのだ。


わずか1500文字で表現した新日本の40年の歴史、ぜひ読んでいただきたい。

また、現役プロレス記者として唯一、馬場体制・全日本に食い込んでいた

小佐野さんが、全日本の40年をどうまとめているかも楽しみだ。


★カラー64ページ、大ボリュームの2000円(税込)で、

6月30日「大プロレス祭り」 会場、7月1日両国大会で発売!!


また、7・1両国国技館大会に関する情報、お問合わせは以下へ。 


7月1日(日)17:00 東京・両国国技館
開場16:00/開始17:00