23日(金)に解説で出演したサムライTV『速報!バトル☆メン』の
ゲストは第64代横綱の曙。
いやいや、第14代世界ヘビー級王者(AWA)の曙だった。
2005年8月のプロレスデビューから、6年半。
その間、全日本プロレスで世界タッグ王座、アジアタッグ王座、
ZERO1でNWAインターコンチネンタルタッグ王座、
ドラゴンゲートでオープン・ザ・トライアングル・ゲート王座に就くなど、
タッグベルトの戴冠歴は、誇るべきもの。
たった一つ、まだ足りないものが、シングルでのベルト奪取。
1人で、自力で、チャンピオンになることだった。
それを見事に達成したのが、ZERO1の3・2後楽園ホール大会。
ミスター・ムーンサルトこと王者・KAMIKAZEに挑み、
スリリングな攻防の末に、200kgダイビング・ボディプレスで圧殺。
それ以前にKAMIKAZEのムーンサルト・プレス3連発を食っているから、
まさに土俵際からの大逆転Ⅴだった。
「自分がやってきたことは正しかったと思いました。
久しぶりの優勝…でも、ここがスタートラインです」
かつて、大相撲のグランド・チャンピオンだった男が、
神妙なコメントとともに喜びを爆発させた。
そういえば、このベルトのデザインは、AWA王者の代名詞的存在であった
名レスラー、ニック・ボックウィンクル仕様だ。
”AWAの帝王”バーン・ガ二アから王座を奪ったニックが、
このデザインに近い大きなベルトを巻き始めた。
ニックは、デビュー当時、ハワイマットで活躍している。
だから、彼の日本での入場テーマ曲は『プロレス・イン・ハワイ』
(※レスリング・イン・ハワイとも称されている)。
その話をヨコヅナに振ってみたところ、
「もちろん、知ってますよ。
だから、このベルトを巻いたとき余計に嬉しかった」
と、プロレス少年のような目で語ってくれた。
ところで、3・2後楽園ホールに現れた大仁田厚は、
曙を祝福する一方で、自分の土俵である電流爆破マッチでの対戦を要求した。
番組中に、初めてノ―ロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ(大仁田vs越中詩郎)の
映像を観た曙は、こう言った。
「なんか怖くなってきたね(笑)。
でも、いいですよ、やっても。
だって、自分があそこにぶつかる可能性はないでしょう。
だから普段のコスチュームでいい。
ただし、向こうの土俵に上がるんだから、
その次はこっちの本当の土俵に上がってもらう。
相撲勝負だね(笑)」
ヨコヅナは、本当に愉快な人。
控室での打ち合わせの時は、
ジョークとダジャレばかり言っている。
もちろん、本番では封印するが、回答はいつも気が利いている。
本日(25日)午後1時から、ZERO1恒例の靖国神社大会
(靖国神社相撲場)が開催されるが、
この場所もヨコヅナのホームグラウンドのようなもの。
6人タッグ戦(曙&佐藤耕平&KAMIKAZEvs田中将斗&ゼウス&THE Bodyguard)に
出場するが、ヨコヅナのパートナーは前王者と元王者。
「パートナーに見せつける闘いでもありますね。
でも、今年こそは飛びますよ!」
この”飛ぶ”の意味は、昨年10月に開催された靖国大会のエピソードを
今も引きずったもの。
試合中の場外大乱闘で、
スペル・クレージーが3m以上の高さのある
男子トイレの屋根からムーンサルトで舞った。
それを見たヨコヅナが、同じ場所に仁王立ちしたのだ。
下にいたレスラー数人、レフェリー、さらに沖田リングアナと
全員が両手で×印を作って制止した。
200kgのヨコヅナがダイブすれば、ほとんど交通事故の衝撃。
大惨事が予想されるからだ。
大会終了後、ヨコヅナが私に向かってクレームをつけた。
「なんで、みんな止めるかなあ?
本当はオレが飛べないと思ってるんじゃないの?
自分は相撲時代、土俵下に真っ逆さまに転落したり、
そういうのは慣れているんだよ。
それで怪我したこともないしね。
まあ、あれはジュニアの技だからジュニアの選手たちに免じて我慢したと。
来年は、飛びますよ!」
そのときは、本気か冗談か分からなかったものの、
大会2日前の生放送で「飛びます!」と宣言したヨコヅナ。
ああ、大惨事か…
もしかしたら、凄いものを見せられるかもしれない。
また、今年の曙は史上初の快挙を達成しようとしている。
まず、全日本の『チャンピオン・カーニバル』にエントリーされた。
さらに、7月~8月に開催されるZERO1名物『火祭り』リーグ戦にも出場宣言。
そして、今夏は新日本マット参戦も決定しているから、
2007年以来、5年ぶりの『G1クライマックス』出場の可能性も高い。
この3団体の春・夏の風物詩ともいうべきリーグ戦に、
年間ですべてエントリーした選手は過去にいないはずだ。
例えば、小島聡はC・カ―ニバル&火祭りと、
C・カーニバル&G1出場の経験があり、
佐々木健介もC・カーニバル&火祭りにダブル出場。
大谷晋二郎&田中将斗は火祭り&G1で、
中西学、真壁刀義も火祭り&G1。
このまま順調にいけば、3大リーグ戦制覇という偉業を達成しそうな気配。
制覇の意味が”優勝”という結果になれば、とんでもない大偉業となる。
控室でこの話をしたときは、
「少しは休ませてよ!」
と笑っていたヨコヅナ。
だが、本番ではやる気満々だった。
番組終了後、ヨコヅナを中央に”どすこい”ポーズで記念撮影。
実はこの直前まで、ヨコヅナは”レインメーカー”ポーズを披露していた。
「あ、オレの場合はレインメーカーじゃなくて、
マネーテイカ―ですからね!」
もちろん、ジョークも忘れない。
それにしても、MCの元井美貴さん5人分ぐらいの質量がある。
もしモッキ―の体重が40kgだったなら(※そんなわけないか?)、
確かに5人分という計算が成り立つのだ。
目前のベルトも輝いている!
さて、本日開催の靖国大会のカード等は次の通り。
普段のプロレスとは違う光景を観られるので、
ぜひ足を運んでみてほしい。
また、メインに組まれた大谷晋二郎vs橋本大地の初一騎打ちには、
両者の覚悟とともに、危険な匂いがプンプンしてくる。
これは大谷vs大地ではなく、大谷vs橋本と考えたほうがいいだろう。
3月25日(日)13:00試合開始(12:00開場)
第9回 奉納プロレス 『大和神州 ちから祭り』
東京・靖国神社 相撲場
主催:株式会社ファースト オン ステージ
後援:すしざんまい
協力:BIG MARCH、OliveSpa、ブシロード
【当日券 11時会場受付にて発売】
S席¥6,000 A席¥4,000 自由席¥3,000
(自由席は敷物をご用意下さい)※中学生以下入場無料
☆『大谷vs橋本』魂の闘魂伝承
スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
大谷晋二郎 vs 橋本大地
☆『春は曙』6人タッグタッチ 30分1本勝負
【現・元・前世界ヘビー級王者】タッグ
曙&佐藤耕平&KAMIKAZE
vs
【THE BIG“DAN”GUNS】
田中将斗&ゼウス&THE Bodyguard
☆UNヘビー級選手権試合 60分1本勝負
植田使徒(王者) vs ライディーン(挑戦者)
☆『信頼』タッグマッチ 30分1本勝負
日高郁人&ウルティモ・ドラゴン
vs 菅原拓也&藤田峰雄
☆『原人降臨』タッグマッチ 30分1本勝負
崔 領二&横山佳和 vs 本田多聞&菊地 毅
☆シングルマッチ 30分1本勝負
氷河vsジュラシック・バッファロー
☆ハヤト&自演乙、ドリーム初タッグand‘紅白レスラー’初奉納プロレス
6人タッグマッチ 30分1本勝負
フジタJrハヤト&長島☆自演乙雄一郎&ニック・プリモ
vsクレイグ・クラシック&彰人(スポルティーバエンターテインメント)
&ノリ・ダ・ファンキーシビレサス(nobodyknows+今池プロレス)
さて、この写真は金曜『速報!バトル☆メン』のおまけ。
私が、本番用にせっせと偽造した(笑)、紙幣2種類。
見ての通り、新日本バンク発行の100ドル札の肖像人物は、
モッキ―とミキティコ。
元の人物は、IWGP王者のオカダ・カズチカだった。
例の3・4後楽園ホール大会での初防衛戦(オカダvs内藤)の際、
会場に降り注いだお札である。
23日の金曜日は、久しぶりに雨模様だった。
雨→お天気お姉さん→モッキ―→ミキティコ→天気予報→雨→レインメーカー。
なぜか、そういう発想が頭を駆けめぐり、
番組でお金の雨を降らそうと思った。
まず、オカダ100ドル札を120%で拡大コピーする。
モッキ―、ミキティコの画像を取り込みプリントして、
肖像人物の大きさに合うように縮小コピーする。
「まあ、なんてことない作業だな」
そう思っていたけど、意外とタイヘン(笑)。
しかし、いったん始めてみると結構おもしろい。
それぞれ、6枚づつ出来上がった。
だけど、出来てみると、お札の裏が白で
紙の地色なのが気に入らない。
そこでお札の裏もコピーして、糊で貼りつける作業に入った。
いったい、オレは何をしているのか…?
もちろん、大いなる疑問も沸いてきたが、
一度始めると途中で辞めたくない性分は子どものころから。
ようやく12枚できあがると、すでに3時間経過。
あ、もうスタジオに向かう時間だ。
ん? しかし、お金の雨を降らすのは誰だ!?
ここは、やっぱりオカダのマネージャー的存在の”職人”外道しかいまい。
そこで、タンスの中をゴソゴソとアサってみる。
あった!
黄色いバンダナが1枚。
むかし、アーリー・タイムズ(バーボン・ウィスキー)に凝っていたのだが、
10年ほど前にボトルにオマケとして付いてきたもの。
よく取っておいたなあ、と自分でも感心した。
かくして、金曜『バトル☆メン』のオープニングで、
金の雨が降った(笑)。