まずは、特報！
２月１６日発売のＤＶＤマガジン『燃えろ！新日本プロレス』vol．１０の
『新日本ｖｓＵインター １０・９ドーム全面対抗戦！』が大ヒットを記録し、
ついに増刷が決定した。
ＤＶＤマガジンにおける増刷は異例中の異例といっていい。
前回、買いそびれた方にとっても、お買い求めのチャンスである。
さて、現在発売中の『燃えろ！新日本プロレス』vol．１１は、
黄金の虎ことタイガ―マスク大特集。
『タイガ―マスク、”ルチャの魂”覆面の祭典！』と銘打たれ、
全試合ノ―カット収録（７２分）ＤＶＤのメニューは次の通り。
・ルチャ一族のエリートを撃破し、猛虎開眼!!
タイガ―マスクｖｓビジャノⅢ
（１９８１年６月２４日、蔵前国技館）
・虎が牙を剝いた！メキシコの新星を蹴殺!!
タイガ―マスクｖｓエル・ソラ―ル
（１９８１年９月２３日、田園コロシアム）
・凄惨！新日初の敗者マスク剥ぎマッチ!!
タイガ―マスクｖｓマスクド・ハリケーン
（１９８１年１０月８日、蔵前国技館）
・先駆者の意地！”小さな巨人”が立ちはだかる!!
タイガ―マスクｖｓグラン浜田
（１９８１年１１月５日、蔵前国技館）
・夢の師弟対決にドームの観衆が酔う!!
アントニオ猪木ｖｓタイガ―キング
（１９９７年４月１２日、東京ドーム）
こうやってラインナップを眺めてみると、
過去にＤＶＤ化されたタイガーマスクの試合と比較して
地味なメニューに映るかもしれない。
だが、実際のところは、いわくつきの伝説的な試合がズラリ。
しかも、タイガーマスク史上、実にシュ―トな匂いに包まれている。
ビジャノⅢは、あの”鉄人”レイ・メンドーサの実息で、
５人兄弟のなかでも最強戦士といわれ、
当時ＵＷＡ世界ライトヘビー級王座を保持していたトップ中のトップ。
特に、前半の攻防は注目だ。
互いに固いレスリングで相手の攻撃を封じ込めにかかる。
タイガ―相手に一歩も引かないビジャノⅢには、
メキシコＵＷＡトップ戦士のプライドが満ち溢れている。
”太陽仮面”ソラ―ルとタイガ―の田園コロシアム決戦は、
あまりに有名なので、皆さんもご存知だろう。
試合中のアクシデントで、ソラ―ルが左肩を脱臼。
戸惑うタイガ―と、それでも戦闘態勢を崩さないソラ―ル。
そこで、なんと山本小鉄レフェリーが１回、２回と
ソラ―ルの左腕を引っ張るという荒療治を施し、
さらに脱臼が悪化してしまう。
潰さなければ試合は終わらないと判断したタイガ―は、
そこから猛攻に次ぐ猛攻でソラ―ルを戦意喪失にまで追い込む。
思いもよらぬ展開から、非情な試合となってしまう。
タイガ―マスクｖｓマスクド・ハリケーンは、
私個人のイチ押しカ―ド。
ハリケーンの正体は、メキシコ時代の佐山サトルが
もっとも尊敬していたボビ―・リー。
天才的な運動センスを持つオールラウンド・プレイヤーである。
ところが、来日前にリーは脊髄損傷の大怪我を負っている。
それでも、非凡なレスリングでタイガ―と互角以上に渡り合う。
しかし、トドメはその場式でタイガ―が決めた風車式バックブリーカー。
これで怪我を悪化させたリーは、選手生命を奪われることになる。
素晴らしい攻防の果てに待っていたのは…非情なる結末だった。
タイガ―マスクｖｓグラン浜田は、浜田が先輩の意地とジェラシ―を全開。
メキシコでの実績では浜田が上だし、先に浜田がスターとなっている。
そこに出現したのが”天才”タイガ―マスク。
日本人対決ならではの感情のぶつかり合いに注目してほしい。
猪木ｖｓタイガ―キングは、猪木の『引退カウントダウン』第７戦として実現。
猪木は５４歳、タイガーは３９歳での初対決。
やや遅かりしの感はあるものの、猪木が抱き続けた夢…
世界に通用するスーパースターと総合格闘技の確立という、
相反する二つの夢を実現させたのがタイガ―だった。
猪木を神として崇拝していたのがタイガ―なら、
その神からもっとも高い評価を得ていたのもタイガ―。
２人の試合には昭和ストロングスタイルの匂いと、
総合格闘技のエッセンスが散りばめられている。
飛ぶだけではない、もう一つのタイガ―マスク像。
このＤＶＤからは、”キラー”タイガーの凄みも味わえることだろう。
燃えろ！新日本プロレスvol．１１
『タイガ―マスク、”ルチャの魂”覆面の祭典！』
３月１日（木）発売
発行元＝集英社
価格＝１６８０円（税込）
★詳細は『燃えろ！新日本プロレス』特設サイトまで（パソコンのみ）
http://weekly.shueisha.co.jp/moero/