全8試合のプロレス・オールスター戦。

テレビ朝日(ワールドプロレスリング&スカパー!PPV生中継)の放送席で、

私が解説を務めたのは、6試合。


いつものレギュラー陣に加えて、ゲスト解説として、

田口隆祐、タイガーマスク、天コジ、真壁刀義、永田裕志&

獣神サンダー・ライガーの7選手が参加した。


現役選手の解説というのは、聞いていて実におもしろい。

こういう場面で彼らがどう感じているのか、

ついつい知りたくなってしまうので、

アナウンサーを通り越して、彼らに質問を振ってしまう。

こういうところが、私のどうしようもない性(さが)なのである。


今回のマッチメイクは、非常によかったと思う。

第1試合のカードは、ザ・グレート・サスケ&タイガー&田口&石森太ニ

vs外道&邪道&拳王、野橋太郎の8人タッグ戦。


一方が、東北の英雄ことサスケ、そのサスケとみちプロでデビュー戦を行なったタイガ―、

さらに宮城県出身の田口&石森の4人。


対するは、過去みちプロで闘っていた経験を持つ邪道&外道、現在、ヒール軍として

サスケに対抗する拳王&野橋というメンバー。


サスケは本当に不思議な男だ。
突然、プロレスの枠を飛び越えて世間に飛び出したかと思えば、

いつの間にか、故郷のみちプロで地道に頑張っていたりする。


ある意味、アントニオ猪木、大仁田厚、サスケには共通する部分があると思う。

普通ではない発想と、それを現実にやってのけてしまうこと。


こう書くと、「猪木を一緒にするな!」と怒る人たちも数多くいるだろうが、

格闘技志向を前面に押し出す前の猪木は、

生き残るために結構とんでもないことをやってきている。


新宿伊勢丹前襲撃事件や上田馬之助との釘板(ネイル)デスマッチ、

巌流島決戦(※アイデアは藤波だが)など、本来なら邪道的な発想だろう。


それらは、大仁田考案の有刺鉄線デスマッチ、

電流爆破マッチの原点のような気がする。


サスケのトンパチさ破廉恥さ(失礼!)にしても、

それはみちプロが生き残っていくために必要不可欠なもの。

ましてや昨年は、東日本大震災の影響をもろに受けた。


実際に、昨年の12・11後楽園ホール大会(宇宙大戦争)が

超満員の観客で埋まったからみちプロは生き残った。

あれが不入りなら、みちプロは終わっていたかもしれないのだ。


だから、その奇想天外な発想や、

エンターテイナーとして自分をさらけ出す部分などで、

猪木と共通点を見いだせるのは、長州でも藤波でもなく、

大仁田やサスケのような気がする。


東北の象徴的存在であるサスケが、オープニングマッチに出場したこと。

対戦相手に、拳王と野橋が抜擢されたこと。

特に、拳王と野橋を全国のプロレスファンに披露できたことが収穫だろう。


私の解説も、拳王、野橋のことを中心に語らせてもらった。

こういうケースでは私のへそ曲がりな部分というか、判官びいきが働く。

知名度は全国区ではなくても、

できる男たちをクローズアップしてやることが自分の務めだと思うからだ。


まあ、こういう調子で1試合ずつ書いていたら、

またブログの限度文字数を超えてしまうだろう(笑)。


とにかく、第2試合(天山広吉&小島聡&志賀賢太郎vs

キャプテン・ニュージャパン&キャプテン・オールジャパン&キャプテン・ノア)は

遊び心を大いにくすぐられる6人タッグ戦だった。


こういった”イロモノ”に関しては、

メジャー団体の選手がやるからこそ意味があるのだ。

ニュージャパン以外の2人の初物キャプテンの正体は、

誰の目にも明らか(笑)。


放送席のノリも、おおよそ新日本のビッグマッチ仕様とはかけ離れていた。

まるっきりCS系のノリ、サムライTV中継のノリでいけるところが新鮮。

実況担当も、ハメを外したらどこまでも…の吉野真治アナだからハマリ役。


たとえば、オールジャパンが出てきたときなどは、こんな感じ。


「金沢さん、この巨体の男はもう誰の目にも正体は明らかじゃないんですか?」


「ハイ、ファン感謝デーのとき”チャーシュ―・リキ”を名乗った男じゃないでしょうか?」


そんな話、吉野アナが知るわけないだろ(笑)。


「金沢さん、このキャプテン・ノアの中身は”モハメドなんちゃら”では?」


「そうですね、これは”なんちゃらヨネ”にソックリですね!」


放送席も楽しんでいる。

会場も大いに沸いていた。


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こういうお祭り的なマッチメイクはあり!だと思う。

3人のキャプテンは試合後のバックステージでも、

報道陣を大いに喜ばせてくれたという。


第3試合のジュニア8人タッグマッチ(ライガー&田中稔&KAI&鈴木鼓太郎vs

カズ・ハヤシ&近藤修司&金丸義信&中嶋勝彦)は、さすがの攻防を展開。


ライガー以外の7選手は、全日本、ノアを代表するジュニア戦士たち。

日本ジュニア界のレベルの高さを如実に示す試合となった。

熱戦を締めくくったのは、近藤のキングコング・ラリアット。


近藤といえば、大震災当日に石巻へ向かう電車に乗車しており、

「あわや!?」の事態に巻き込まれた震災経験者。

目前で津波に流される人間を目撃し、人生観を変えられたという…。


試合後に、もう一つの注目シーン。

8選手がノーサイドで握手を交わす中、

中嶋(ダイヤモンドリング)だけが大御所ライガーの握手を拒否するどころか、

鋭い張り手を叩きこんだのである。


一瞬、リング上に不穏な空気が流れる。

「懐かしい顔があったんで、ちょっと熱くなっちゃいました」と中嶋。

確かに中嶋にとって、ライガーは生涯忘れることのできない相手だろう。


WJを経て、健介オフィス入り。

デビューから4ヵ月、新日本マットでのメジャーデビュー戦(04年4・3東京ドーム)の

相手がライガーだった。

正直、当時の実力差は歴然という印象が残っている。


現在、GHCジュニア王者に上りつめた中嶋。

これは宣戦布告なのか、単に感情が爆発しただけなのか?

それとも、お祭り的な空気をあえて払拭するための行為だったのか?

もし、3つ目の意図があっての行動ならば、大したものだ。


第4試合のタッグマッチ(真壁&征矢学vs杉浦貴&高橋裕二郎)も好カード。

ワイルド・キングコングvsR指定コンビといった趣き。

結果的に、杉浦が貫録のオリンピック予選スラムで征矢を仕留めたものの、

イチバン光ったのは敗れた征矢だった。


真壁が征矢をリードして、彼の出番を増やしたこともあるのだろうが、

全身でブチ当たるワイルドボンバーや、ぶっこ抜きブレーンバスターを公開。

最後のやられっぷり(受身)も、征矢ならではの豪快さ。


もちろん、私の解説も征矢中心になった。

「この1~2年、日本マット界で成長したレスラーとして、

征矢は3本の指に入ると思います」と評価した。


ゲスト解説についたタイガ―マスクも、

「小型のブルーザー・ブロディみたいで迫力、雰囲気がありますね」

と征矢を褒めていた。


初めて征矢を見たという山崎一夫さんも、

「新日本にいないタイプでおもしろい。

攻撃的だし、タフだし、豪快な受身も見ていて怖いぐらい」

と控室で興味を示していた。


試合後、パートナーの真壁も絶賛していたが、この経験は必ず生きてくるはず。

真壁とのワイルド・キングコングも1回きりではもったいない気がする。


第5試合の8人タッグマッチ(佐々木健介&永田&曙&丸藤正道vs

鈴木みのる、高山善廣、タイチ、河野真幸)に関しては、

あまりに過去、そして現在進行形の遺恨、因縁が渦巻いていた。

それぞれの関係を話していては、まったく試合に追いつかない状況。


ともかく、ゲスト解説についた天コジの結論は一つ。


「(鈴木は)やりにくいし、やりたくないし嫌いなタイプ」(小島)


「(鈴木は)嫌いや!」(天山)


というわけで、世界一性格の悪い男は、

天コジからも心底嫌われていることが判明したしだい(笑)。


第6試合の6人タッグマッチ(後藤洋央紀&齋藤彰俊&新崎人生vs

中邑真輔&矢野通&飯塚高史)では、仙台市出身の彰俊、

仙台在住の人生が躍動した。


特に、キャリア20年目、45歳になる人生のコンディションが素晴らしい。

十八番のトップロープ”拝み渡り”が飛びだすと館内は大歓声に包まれた。


また、”プオタ”でもある古澤琢アナでも一瞬、分からなかったテクも出た。

矢野の足首を持っての逆回転ドラゴン・スクリュー。

「曼荼羅ひねりですね!」と、これは私がしっかりフォローしておいた(※自慢です!)


そして、いよいよダブル・メインイベントへ。

ここからは、二つの勝負論が出てくる。

お祭りでは済まされない内容が要求されるのだ。


しかも、前回の2011年8・27『ALL TOGETHER』(日本武道館)

との比較論も浮上してくるわけだ。


第7試合(ダブルメインイベントⅠ)のタッグマッチ、

武藤敬司&小橋建太vs秋山準&大森隆男は、

単純なドリームカードではなく、全試合の中で

もっとも勝負論が重視される闘いとなる。


きたる全日本の3・20両国大会では、現三冠ヘビー級王者の秋山に

満を持して武藤の挑戦が決定している。


また、ノアの3・12横浜大会では、GHCタッグ王者の秋山&彰俊に、

小橋&潮崎の師弟コンビが挑戦する(※小橋が負傷のため欠場)。


10年ぶりにタッグを結成する秋山&大森の同期コンビも興味深い。

1995年1月~1998年1月まで通算3年間も、

アジアタッグ王者に君臨していた秋山&大森。


昨年の8・27『ALL TOGETHER』では、タッグ対決で9年ぶりの再会。

さらに、秋山が奪取した三冠ベルトを追って全日本入団を果たした大森は、

先の2・3後楽園ホール大会で秋山に挑戦。

残念ながら、完敗を喫している。


一方の武藤&小橋に関しては、説明不要だろう。

昨年の8・27武道館(vs矢野&飯塚)で、ダブルのムーンサルトを放って快勝。

その一戦のインパクトは凄まじく、年間ベストバウトまで受賞した。


勝負論が渦巻くとともに、昨年の8・27と比較される。

これは、どちらにとっても厳しい闘いだった。


武藤、小橋にとっては、本当に苦しい展開となった。

前回はラフプレーで引っかき回す矢野&飯塚が相手。

バタバタした展開だから、痛みとダメ―ジは残っても、

スタミナ的にはなんとか持ち応えられた。


秋山&大森は本格派だし、じっくりと勝負に出てくる。

しかも、ときおり打撃技、大技がビシっと入ってくる。

さらにタッチワークが早く、予想よりはるかにチームとして機能していた。


正直、時間が経てば経つほど、武藤&小橋は苦しい。

対する同期コンビはスタミナにも余裕がある。


特に、大森がよかった。

2・3三冠戦では、前半の秋山の猛攻によってガス欠してしまった感もあるが、

他の3選手に引けをとらないどころか、1発1発に気持ちがこもっていて痛烈。

できれば、こんな大森を三冠戦で見たかったのだが…。


試合は明らかに秋山&大森のペースだった。

終盤、大森のトラ―スキックが武藤の顔面にヒット。

鼻血が出て、珍しく武藤の顔が血に染まる。

その後、秋山が必殺のフロントネックロック。


完全に決まりそうだった。

全身から力が抜けてしまった武藤。

血とともにヨダレを垂らしている。


脱出したあとも、なにか目の焦点が合っていない感じ。

しかし、勝負を賭けたアックスボンバーがもろに秋山へ誤爆。

このチャンスを逃すことなく、武藤&小橋が勝負に出る。


8・27夢の架け橋の再現。

まずは、大森めがけ小橋がムーンサルト。

これは正直距離が遠すぎた。

果たして届くのか…?

見ている我々がドキドキヒヤヒヤ。


だが、怪我の功名というか、小橋の膝が大森のボディへ食い込んだ。

予想以上の衝撃に七転八倒する大森。

トドメは、三冠王者に決めた武藤の完璧なムーンサルトプレス。


まさに、ボロボロになっての勝利。

決して格好いいとは言えないほどボロボロになりながらも、

武藤と小橋はファンの期待に応えてみせた。

被災地でのチャリティー興行で、明日なき闘いを披露してくれたのだ。


この試合の放送席には、永田とライガーがゲスト解説についた。

リング上の4選手、すべてとシングルでの対戦経験がある永田。

彼が武藤を評してこう言った。


「ボロボロになって闘うところに色気を感じました」


これが、すべてかもしれない。

武藤自身、三冠挑戦を決めたときに、

「もしかしたら格好悪いかもしれないけど…」と、

自分の衰えを冷静に認めたうえで、挑戦表明している。


血だらけでヨダレを垂らし……確かに格好悪い。

格好悪いのだが、そこに等身大の生きざまが見える。

それが今の武藤敬司なのだろう。

たとえ格好悪く見えても、最高にカッコいいではないか!?


一方、小橋のコンディションはもっと厳しいはずなのに、

彼はファンのためにまた飛んだ。

その代償が、「左頸骨骨折」「右膝内側側副靭帯損傷及び右頸骨挫傷」。

全治2ヵ月の重傷で欠場へ。

これでGHCタッグ挑戦も流れてしまった。


ただし、すべてが結果論。

自分で自分に高いハードルを定め、

誰のためでもなく、ファンのために飛んだ小橋と武藤。

過去ではなく、現在に生きていることを彼らは証明したのである。


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いよいよファイナル、第8試合(ダブルメインイベントⅡ)の6人タッグマッチ。

カードは、棚橋弘至&諏訪魔&森嶋猛vs内藤哲也&真田聖也&潮崎豪。


テーマは、前の試合を凌駕できるかどうか?

その一点に尽きる。

8・27武道館では、メインが完全に武藤&小橋に食われてしまった。


ただ、あのときはKENSOという異分子がネックとなった。

1人だけ波長の違う人間が入ると、やはりプロレスは壊れてしまう。


そこもまたプロレスのおもしろさなのだが、

武藤&小橋のダブル・ムーンサルトのあとだけに、

「メインらしからぬ……」という空気に包まれてしまったのも事実なのである。


ちなみに、あの試合でゲスト解説についていたライガーは、

相当にムッとしたようで、しばらく黙りこんでしまったほど(笑)。

ただし、ここでも永田と並んで解説についたライガーは終始、上機嫌。


「うおー!」、「すげぇー!」と完全にファンのノリ。

歓声を上げながら、メジャー3団体のトップたる

6選手のパフォーマンスに釘付けとなっていた。

             
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ライガーがファン気分に戻ってしまうほどなのだから、

観客には堪らないし、私も釘付け状態。

普段組むことのないチーム、普段対戦することのない相手でありながら、

その攻防は洗練されていた。


ここで、ライバル意識を剥き出しにしたのが、やはり内藤と真田。

この両選手は、8・27武道館でもタッグを組んでいるが、

やはり試合後に握手を交わさなかった。


2人には因縁がある。

2005年11月3日、後楽園ホールで開催された

新日本の『2006年度公開入門テスト』。


そのテスト生の中に、内藤がいて、真田もいた。

さらに吉橋の姿をあった。

最終的に、ダントツの身体能力を披露した内藤だけが合格。

真田、吉橋は涙をのんだ。


ただし、そのとき内藤は23歳。

真田は、まだ17歳だった。

現在、2人は29歳と24歳になった。

内藤は、昨年の『G1クライマックス』最終戦で棚橋を破り、優勝戦進出。

ファイナルでは中邑に敗れ優勝を逃した。


真田は、昨年の『チャンピオン・カーニバル』最終戦で鈴木みのるを破り、決勝進出。

優勝戦で、永田に敗れている。


その後、永田は真田をこう評価している。


「運動神経でいえば、棚橋より上ですよ」


また、ヘビー級にしては小柄にも関わらず、

真田はベンチプレスで200kgを上げるパワーを有している。

武藤が将来性をもっとも買っている選手なのだ。


この日、初めて真田と肌を合わせた棚橋は、こう言っていた。


「彼はクセがありますね(苦笑)。

自分を曲げないというものを感じた」


私に言わせれば、なんとなく性格も似ている。

茫洋としていて掴みどころがないようで、芯はしっかりしている。

いざとなると気が強いし、腹も据わっている。


もちろん、両選手とも運動神経抜群で身体能力が高い。

これは意識しないわけがない。

この日も、「もう同じコーナーには立ちたくない!」と、

2人は言葉を揃えるように口に出した。


新日本、全日本を代表する天才肌の男たちは、

いずれ対角線のコーナーに立ち、

ぶつかり合うときがくるだろう。


さて、試合の方は23分超えの熱戦となり、最後はノア対決。

現GHC王者・森嶋vs前王者・潮崎の真っ向勝負。

ノアの頂点を競う2人によるド迫力のぶつかり合いに

館内のボルテージはマックスへ。


ついでに、ライガーの「ウォー!」、「スゲェー!」の叫び声も

一段と響きわたる(笑)。


文句なし。

これが今の日本マット界を代表する6人によるプロレスだった。


ただし、私的観点でいうなら、

やはり別格というか、頭一つ抜けたオ―ラを棚橋から感じたのも事実。


それは、ここが仙台サンプラザホールだから、

あの1年前の記憶が鮮烈に刻まれているから、

余計に棚橋が光って見えたのかもしれない。


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フィナーレは、出場全選手、FUNKISTのメンバーによる

大会テーマソング『ALL TOGETHER』の熱唱。

館内からは、「プロレス、最高!」コールが沸き起こる。


4時間にわたる、夢のようなプロレスの祭典。

生中継の放送席も締めに入る。


「本当にこの仕事についてよかった。

プロレスラーになってよかったと実感しています」(永田)


「やっぱり日本のプロレスがイチバン!

プロレスラーになってよかったと思う」(ライガー)


「私はリングには上がれませんけど、

プロレスに携わることができて本当によかった」(柴田氏)


「選手がファンに勇気を与えるだけじゃなくて、

レスラーの皆さんもファンから勇気を与えられている…

その相乗効果なんですね、金沢さん!」(古澤アナ)


「ハイ、だから単なるチャリティーイベントじゃないんです。

1年前の2・20仙台でプロレス界が仙台のファンから勇気をもらった。

今日はその恩返しだと思います。

ボクもこの仕事に関わることができて幸せです」


選手に「プロレスラーになってよかった」という

究極のセリフを言われてしまったら、

こちらは何も言えなくなってしまう。


ただ、それほど、選手、観客、マスコミが

一体となったイベントであったということ。


最後に、ライガーがこう言った。


「祭りが終わったあとの寂しさみたいな感じもありますねえ」


確かに、それもある。

みんな、いつまでも余韻に浸っていたいところだろう。

ただし、それぞれの記憶の中で、この2・19が消えることはない。


合い言葉は、ALL TOGETHER!!


寂しくなったら、辛くなったら、悲しくなったら、

それを口にすればいい。


きっと、お祭りの興奮と楽しさ、昂揚感が甦ってくることだろう。