先月の27日、桜庭和志が主宰する『ラフター7』にお邪魔して、

柴田勝頼の取材を行なった。

昨年の大晦日、さいたまスーパーアリーナで5年ぶりに

プロレスのリングに立った柴田。


そこで某誌編集部より、

「柴田勝頼の10年を読み物で書いてほしい」

というオファーを受けたのだ。


某誌とは、『kamipro』の継続誌という趣きの強い

『Dropkick』(ドロップキック)vol.4のこと。

本日、2月17日(金)に発売されるので、お知らせしたい。


金沢克彦オフィシャルブログ「プロレス留年生 ときめいたら不整脈!?」Powered by Ameba

超ボリュームのCD&袋とじ企画付き定価1280円(税込)で2月17日(金)発売!!(※地域により発売日が多少異なります)

表紙は……成人式振袖姿のRENA!!

☆なんと長渕剛邸でインタビュー! 垣根を超えた共闘を語る!!
三崎和雄
「格闘家人生ラストスパートの総監督を剛さんがやってくださる」

☆孤高のSF王者、UFCファイターとの対戦を熱望!!
ギルバート・メレンデス
「俺と青木真也はもう団体内に敵はいないんだ」

☆物議をかもすニック・ディアスvsカーロス・コンディット判定問題
暴力柔術、スポーツに敗れる!

☆川ちゃんの生声を聞け! 付録CDによる音声インタビュー!
川尻達也
「UFC日本大会でもし負傷欠場者が出たら……」

☆北岡ちゃんの声も味わえる! 付録CDによる音声インタビュー!
北岡悟
「青木真也戦、これから、そして出崎統」

☆2.26UFC日本大会で五味隆典戦急遽決定!
光岡映二
なぜ代打は光岡映二だったのか?

☆DREAM2012の展望は?
笹原圭一 DREAMイベントプロデューサー

☆マット界春の嵐座談会
衝撃!! あの格闘技団体が買収される……!?

☆石井慧、アンデウソン、ノゲイラのその後
エド・ソアレス ブラックハウスマネージャー

■プロレス企画も買収したくなるほど充実!!

☆祝・ドラゴンデビュー40周年記念対談
藤波辰爾☓田村潔司
頑固者、憧れのドラゴンに会う!!

☆GK金澤による柴田勝頼クロニクル
プロレスラー柴田勝頼の10年
「“新日本”であるために辞めるしかなかった」

☆ブシロードがオーナーに!新日本はどうなるガオ?
木谷高明 ブシロード代表取締役&新日本プロレス会長
「AWAのケリー・フォン・エリックvsジェリー・ローラーを現地観戦した日本人はボクだけ!!」

☆変態の夢、またもや叶う!
男・マサ斉藤ご本人と飲んで語る!
浅草キッド・玉袋筋太郎マサ斉藤変態座談会

☆ビッグサカが麻雀だけを語った!!
坂口征二 我が麻雀

☆黒い霧なし! 素晴らしきかな我がレスリング人生
本田多聞

■追悼・上田馬之助

☆16年間の闘病生活を支えた妻が語る金狼の最期――
上田美代子
「息を引き取ったと言われたとき、あのときが一番辛かったですね。いまはなんかね……淋しい。もの凄く淋しい」

☆昵懇のライターが語る「男・上田馬之助」
トシ倉森 元SWS広報
「上田さんは男の美学を貫いたんです」

■暇でモテない諸君たちへ! Dropkickおんな祭り開催!!

☆成人式を独占密着!!
RENA
「神村選手がいてくれて自分が成長できました」

☆前回大好評! あのお絵かきファンタジスタがブロディコスプレでシャウトする!!
二階堂綾乃
「ブロディチェーンはホームセンターで買ってきました」

☆ブル中野引退記念興行「女帝」大成功記念
ブル中野☓愛川ゆず季 新春爆乳対談
「愛川ゆず季がメインを任された理由」

☆北斗晶との“裏の闘い”まですべてを語る!!
神取忍
「ジャッキーさんとのセメントはお互いに納得した上での試合だった」

☆13年ぶりのMMA出陣! これぞ狂気の全女魂!!
堀田由美子
「全女の馬鹿根性でアマンダ・ルーカスに勝つ!」

■Dropkickでしか読めないディープインタビュー

☆いつのまにかソフトバンク孫正義のボディガードに!!
和田良覚
「若い頃から夜はバウンサーをやってました」
 
☆『クイズ☆タレント名鑑』今春終了……(涙) 
藤井健太郎 演出・プロデューサー
「春のガチ相撲はやりますし、不定期開催を考えてます」

☆これが達人の生声! 付録CDによる音声インタビュー!
柳龍拳
「ガチ相撲がマッチメイクしなくても私は菊田さんと戦う」

てれびのスキマが激筆!!
さらば! 俺たちの『クイズ☆タレント名鑑』!!

高山善廣経営の焼き鳥専門店が絶好調!
「胃袋掴味」レポート

☆『ラーメンと愛国』の著者が語るゼロゼロ年代総括

速水健朗 批評家
「なぜ箱根駅伝は生き残りPRIDEは死んだのか」

☆マンガから考える「スポーツとお金」
森高夕次(コージィ城倉) 『グラゼニ』原作者

☆付録CDによる音声インタビュー!
菊地成孔
反韓流問題を語る

■ジャン斉藤恨み執筆による禁断の袋とじ特別企画
kamipro消滅の真実~MMAバブル宴のあと~

一部、黒い霧をまといながらお送りしております!!

amazonでの予約・購入はこちら『Dropkick vol.4』


と、まあ、プロレス、格闘技から麻雀まで…

いやはや凄まじいまでのボリュームである。

アレッ? 柴田勝頼の名前が表紙にないぞ。

だから、見出し部分をワンランク大きな文字にしてみたのだ(笑)。


いずれにしろ、柴田と語り合った1時間半は懐かしくもあり、貴重な時間だった。


「今になって新日本の話をするのは、不思議な感じがしますね」


そう言った柴田だが、当時を思い出しては、

その時の自分の感情、今の自分の気持ちを

真っ直ぐに飾ることなく語ってくれた。


取材時間だけでは追いつかなかった記憶と思いなどは、

あとからメールで順次送信してくれた。


とにかく、新闘魂三銃士として、将来を約束され、

会社のプッシュも受けていた柴田が

新日本を退団した理由は、ブログと目次に掲載された見出しの通り。


「新日本を辞めることが、新日本だと思った」


無論、衝動的な行動ではなく、熟考の末の決断。

その真意は中身を読んでほしい。


また、新日本時代、事あるごとに衝突し、

犬猿の仲と言われた中邑真輔についても語っている。


「中邑のことは本当に嫌い、でも向こうも自分が嫌いなぐらいボクを嫌っていると思う」


それでいて、中邑との試合が噛み合うことは認めている。

特に、2004年8月8日、大阪府立体育会館で実現した

『G1クライマックス』公式戦(※柴田の勝利)が印象深いという。


これには私も、我が意を得たりの心境。

なぜなら、あの大阪大会は私が第1回大会から取材してきた

『G1クライマックス』の中で、もっともインパクトのある興行であったから。


まず、永田裕志がシングル初対決で、天龍源一郎を破った。

35歳と54歳の真っ向勝負。

素晴らしいプロレスだった。


ところが、次のセミファイナルに組まれた高山善廣vs佐々木健介は、

見ていて声を失うほどの打撃戦、死闘となる。

結果的に、高山がエベレスト・ジャーマンで激闘に終止符を打ったものの、

試合後に脳梗塞で倒れ、病院に搬送されている。


それを受けてのメインイベントが、新三銃士対決。

前の2試合とはまったく毛色の違うハイスピードの攻防。

そこに、決して相容れない感情もこもっている。


結局、PKの2連発で、柴田が会心の勝利。

しかし、試合後の柴田のマイクアピールを聞いて、

中邑がブチ切れた。

試合後の乱闘も本気だったからこそ、心に刻まれているのだ。


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この『週刊ゴング』が、大阪大会終了後の深夜、

大阪市内のホテルの部屋で編集部とメールのやりとりをしながら

作りあげた表紙。


当時の新三銃士(棚橋、柴田、中邑)の間に、

脳梗塞で倒れた高山の写真(vs健介)を急遽組み込んだ。


さて、そのあたりのエピソードも柴田は語っているが、

文字数の都合で削除せざるを得ない話もあった。


周知の通り、中邑は2002年の8・29日本武道館(vs安田忠夫)でデビュー。

同年の大晦日、『INOKI BOMーBAーYE2002』に参戦し、

ダニエル・グレイシーに惜敗している。


その翌年の2003年、5・2東京ドーム大会では、

総合格闘技ルール(『アルティメット・クラッシュ』ルール)で、

ヤン”ザ・ジャイアント”ノルキヤに快勝。

ニューヒ―ロー誕生の予感をファンに抱かせてくれた。


柴田は、それを強烈に意識していた。


「あいつが総合なら、オレはK-1ルールでやってやる!」


結局、2003年6月29日、K-1のリングに立った中西学(TOAにKO負け)

に先を越されたものの、同年の11・3横浜アリーナ大会で、

K-1ルールの闘いに挑んでいる。


相手は、元K-1ジャパン王者で、

K-1日本人ファイターで最強のパンチ力を持つ天田ヒロミ。

柴田は見事にファーストダウンを奪ったものの、

第2ラウンドに3ノックダウンを喫して、KO負け。


こういった歴史を振り返ってみても、

柴田の中邑に対する感情は、

単に”嫌い”では片づけられないものがあると思うのだ。


今さらながら…いや、柴田が堂々とプロレスラーを名乗っている以上、

今さらという言葉は不適切だろう。

両者の接点が今後、もう二度とないとは言い切れないではないか?


最後に、私が柴田に質問してみたのは、この問い掛け。


「将来的に、もし新日本からオファーがあったら、どうしますか?」


さて、それに対する回答は、原稿を読んでのお楽しみ。

『柴田勝頼の10年』……是非ご一読ください!


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           ※1月27日、4本ロープに囲まれた『ラフター7』のリングの中で。