パイロットライセンスの取り方 | 飛行機乗り★とんぼのアメブロ
2011-01-02 16:10:48

パイロットライセンスの取り方

テーマ:飛行機に関するブログ

パイロットライセンスを取りたい方にまず一言・・・。


取ったライセンスをどのように使いますか?


プロのパイロットを目指す人、趣味で飛ぶ人、目的によって行き先や学ぶ事が変わってきます。


プロパイロットを目指す人は、年齢やどの国で飛ぶかも変わってきます。


まず、10代でパイロットを目指そうという人はエアライン志望ならやはり航空大学校 でしょう。


詳しくは航空大学校のHPでご確認ください。


HPで書かれていない情報をひとつ・・・。


航空大学校を卒業して就職する際には、実は航空会社を生徒から選ぶことができないのです。


たとえば、ANAに行きたいとしても希望は出せるようですが、選ぶのは会社側からなのです。




どうしても航空会社を指定して行くとなれば、大卒で受験資格を得れる自社養成というコースからになります。


ANAの自社養成はこちらhttp://ana-recruit.com/category/05/schedule.html


ただ現在JALが大変なことになっている関係上、エアラインパイロットへの道は、ここ数年難しい状況かもしれません。



国を問わずどうしても、エアラインパイロットになりたいという人には、アメリカへの航空留学が良いでしょう。


20代~30代前半なら、チャンスはあります。



ただ日本から紹介される航空留学会社はあまりお勧めできません。


理由は高いからです。



まずアメリカでエアラインパイロットになるためには、FAA(アメリカ連邦航空局)のプライベートパイロット(自家用操縦士)のライセンスを取る必要があります。



私が知る限りでは平均して60~80時間前後の時間をかけて取っている人が多そうです。


訓練費だけで150万以内ならボチボチ良心的と言えます。アメリカ滞在期間は3ヶ月以内で取れないようであれば、訓練環境は良いとは言えないかもしれません。


環境が良くても、もし3ヶ月で取れないようであれば、教え方が悪いかキツイようですがプロパイロットへの道は考え直した方が良いかもしれません。


飛行機乗り★とんぼのアメブロ
このセスナC-152にまたがっている黒い男ですが・・・これは私の若いころです。



アメリカでプロパイロットになるには、


①FAAプライベートパイロット(日本で言う自家用操縦士)

②FAAインスルメント(日本で言う計器飛行証明)

③FAAコマーシャルパイロット(日本で言う事業用操縦士)

④FAA CFI+CFII(日本で言う教育技能証明)これを取ってからフライトインストラクターで仕事をして雇われながらフライトタイムを稼ぎます。

⑤FAA ATP(日本で言う定期運送用操縦士)

⑥グリーンカード取得(これがなかなか厄介です)

⑦アメリカ国内のコミュータ航空会社に就職


ってな流れになります。



私の知っている人でもこのような感じでプロパイロットになった人を3名ほど知ってますが、それはそれは大変です。



これを見て、大変そう・・・と思った人はまず間違いなくたどりつけません。実際、アメリカにライセンスを取りに行った人の中から、100人に一人だと思ってください。



それでもやってみる!という人の中からプロパイロット誕生です。



④までアメリカで習得し、国内に戻ってからという方法もありますが、これまたお金がごっついかかります。



最低国内で道が開けるのは、固定翼(飛行機)であれば事業用操縦士+計器飛行証明が最低条件です。



これを取るのに、かるーく1500万はかかります。



私の同期でT-2に行って辞めたのが、計器飛行証明を取るだけで1000万かかってます。



現在はJEXのコパイをやっていますが、その道のりも険しかったのを知っています。



正直言って、プロで空を飛ぶのは年と共にかなり厳しい状況になっていきます。



しっかり稼げる仕事をして、趣味で飛ぶというのも一つの方法です。



乗客の命を守って飛んだり、国家をスポンサーにして飛ぶことよりは、しっかりした基盤の仕事をして趣味で飛ぶほうが、ずっと楽しいですよ。



なぜこんなことを書いたかと言えば、夢をチラツカセテ、プロパイロットになれるような話をされて、数百万のとんでもなく高いローンを組まさせる、そんな会社はゴロゴロあります。



そのローンで苦しい暮らしをしている人もたくさんいます。



大切な時間とお金を任せる前に、どうしてもトライしたいということであれば、まずはしっかり調べて自家用操縦士だけトライして見ることをお勧めします。