「妊活」は、卵子の老化との戦いです
若い卵子ほど妊娠しやすいです。
それを知っている人は
「今は相手もいなくて全く予定がないけど、
いずれ妊娠を希望した時若い卵子を使えるように、凍結保存できませんか？」
と、聞かれることが時々あります。
結論的には可能です。
学会のガイドラインにも載っています。
医学的適応は「悪性腫瘍などで抗がん剤治療をし、卵巣にダメージが及び不妊症になる可能性がある人」
社会的適応は「年齢が高くなることで、卵子が老化する可能性がある人」です。
また、採卵（卵子を取る）の時の年齢が40歳以上はお勧めできません。
それと、もし採卵した卵子を使用する場合、母体の年齢は45歳未満がお勧めです。
とはいえ現在は保険適応外なのですべて自費で行う事になります。
施設によって異なりますが、約30万～50万はかかります。
また、保管するためにも保管料が毎年かかるので、
将来の準備の為とはいえ20代～30代で行うのは経済的にも厳しいと思います。
また、ガイドラインでは40歳未満ならOKとなっていますが、
やはり採卵は35歳くらいまでの卵子の方が妊娠しやすいです。
そして、妊娠は高齢出産のリスクを考えると40歳までには妊娠を希望して欲しいです。
以前、卵子凍結をたくさんしている先生の記事を読んだことがあります。
その先生は熱心に卵子凍結をし、質よく保管するのに一生懸命頑張ってきましたが、
ある時を境にやめてしまいました・・・
どんなに、頑張って品質を維持しても、
45歳前にその卵子を使いたいという方がほとんどいなかったから、だそうです。
（つまり、お相手ができなかった）
どんどん技術が進んで、凍結卵子の妊娠成功例は増えていますが、
やはり「年齢」という大きな壁があることは覚えておいてください