ランペイジ 巨獣大乱闘
とあることが原因で遺伝子に異常をきたした動物たちが
巨大化凶暴化し街を襲う、
CMや予告編などの印象で
一時期流行ったジュラシックパークやジョーズなんかをもじった
B級モンスターパニックの焼き直し的なものを予想していたのですが、
王道の怪獣映画でした。
市街地における重火器を携えた兵士、
軍用車輌に戦闘機に戦闘ヘリとの攻防。
また三体の猛獣たちが各々巨大化に至り、別々の場所から一カ所に引き寄せられるプロセスなど、
昔懐かしい怪獣映画のエッセンス満載で、
それを現代解釈で現在基準の映像技術で大迫力で魅せてくれる。
カイジュウという呼称を採用しているパシフィックリムはおろか
本家であるキングコングやゴジラのリメイクのほうがずっと亜流に見えてしまうほど。
怪獣していました。
怪獣映画好きの方必見です。
最近の怪獣映画では
現実の街や建造物の近代化巨大化に追従して
怪獣のサイズもどんどん肥大の一途をたどっていたのが
今回街を破壊する巨獣たちは10~20m設定で要するにガンダムサイズ、
このサイズがじつに絶妙で。
かつて40~100m級だった特撮怪獣やスーパーロボットが
ガンダム・マクロス以降のリアルロボットでは20m以下のサイズになったことで
人間や現用兵器との対比から臨場感が増したのと同じような効果が
得られていたように感じました。
また巨獣化するうちの一体のゴリラと心を通わせる主人公デイビス、
特殊部隊出身の動物学者
・・・というとジュラシックワールドのクリス・プラットとキャラがかぶるのですが、
演じるドゥエイン・ジョンソンのあの規格外の体格と個性が
ここでの生身で怪物とわたり合うというシチュエーションでは最大限に生かされていて、
かつてのプレデターのダッチ少佐以来ではないかというほどの説得力でまさしく適役、
かつて花形だったスタローンやシュワルツェネッガーといった筋肉俳優の出番が減って久しい昨今、
この前のジュマンジのゲームアバターといい使われ方次第、
復権の兆しが見えてきたのではないかと。
あと
“クズ同士協力しあわないとな“
途中から協力者となる捜査官がいい味出していて
今回の名言でした。
最近こういうキャラがラスト掌返して裏切ったり、
逆に敵性キャラがしれっと味方についてたりとか
たまに変化球があって油断ならないのですが、
ハードSFやサスペンスならばそれもよいのですが、
勧善懲悪モノで奇を衒ってこういう部分を透かされると、、
観た後なにか気持ち悪いんですよ。
悪党は最後まで徹底して悪逆の限りを尽くして最後にはきちんと責任とらされて退場
(解毒剤ごと・・・というアイデアもよかった)
協力者は最後まで主人公をサポートする、
そういうブレないところが清々しくてよかったです。
続編については何も触れられていませんでしたが、
作れそうな終わり方、是非あればと期待してしまいます。