レディ・プレイヤー1
仮想ネットワークシステム「オアシス」開発者の遺産争奪戦を描いたSFアドベンチャー、
というよりむしろ、
日米80年代前後のポップカルチャーをこれでもかと詰め込んだことのほうが話題ですが。
まあ平たく言っちゃうと
“SAO”に“銀魂”的なアレを入れて
巨匠スピルバーグの手でメチャメチャ贅沢なスタッフと予算をかけてつくったら
こうなりました!的な映画でした。
最初にガンダムが登場するよって聞いたときは、
出てくるのはあのCMや予告編のZZポーズだけで、
ディズニーアニメなどでニモとかバズがこんなところに居るよみたいに
モブで一瞬映るみたいなものなんじゃないかって思っていました。
そもそも人員搭乗型が売りであるモビルスーツ=ガンダムを
人が変身する自律型ロボにするなんて・・・などと捻くれたオタ根性で構えていたのですが
これが予想を裏切る格好良さ、
さらに肩のEFSF、
Earth Federation Space Force(地球連邦宇宙軍)のロゴまで再現されていました。
実はこのキャラ、原作ではウルトラマンだったらしく、変身設定はそのためで、
観た方はおわかりかと思いますが、あの時ああなったのはそのためだったんだなと、
ガンダムにはカラータイマーが無いのでわかりづらい。
でも、素手で戦うウルトラマンよりも、
バーニア推進でビームサーベルを振り回すガンダムへの差し替えアレンジは
視覚的にもミフネ顔の侍アバターとの相性という意味でも
効果的だったように思いました。
また、戦う相手がこれも日本のサブカルを代表するもうひとつのGから、
こっちはBGMに伊福部テーマまで流れるというサービスっぷりでした。
ただ、そんなオタク向けサブカルネタ満載の中、
一箇所だけ違うジャンルの映画ネタが盛り込まれていまして、
レジェンド級の原作者がレジェンド級の監督が映画化したものを酷評したという裏話のある
某有名ホラー映画、
鏡のレッドラムは出てきませんでしたけど、これが笑えるほどの再現度で、
ただ、日本のレディプレのターゲットの中核になりそうなアニオタ層が
この映画を観ているか?という余計な心配をしつつも、
個人的には面白かったのでこれはこれでよしかと。
個人的評価・・・5/5 ☆☆☆☆☆
当時メチャクチャ聴いてたヴァン・ヘイレンにトゥイステッド・シスター、
映画でもバック・トゥ・ザ・フューチャーにAKIRAにキングコングにターミネーター、
元ネタがほぼ80年代前後なので、
30代後半~50代を外した高齢なおじいちゃんや若い子が見たらピンとこないんじゃないかって
観るまでは思っていたんですが、
そういうのを知らない世代にも充分オススメしたくなる一本でした。
ガンダムバイアス抜きでも、今年最初の実写および洋画で☆5つとします。
確かに中二発想な社会構造、
仮想現実のアバターに入れ込んで告っちゃう主人公とか、
実写にCGのゲームキャラが馴染んでないとか
気になる部分もありますが、
こういう映画をこの論点で否定してしまうと
このカテゴリー自体を否定してしまうというか、
自分自身、リアル系のCGのゲームキャラって
ゲーム中だといいんですけど、
キャメロンのアバターや動物や車などの擬人化以外のピクサーなど、
映画でやられると若干苦手意識があるほうなのですが、
今回はイケました。
というのも、本作でアバターをアニメ寄りにしていたのも、
最新VFXでリアルを突き詰めてしまうと
この前観たジュマンジのロック様やジャック・ブラックみたいに
人がやるのと同じになるから、
ここはわざと劣化表現していたような気がしました。
自分は興味の対象がプラモに行ったため、もう10年以上休んでいますが、
健康のためにもゲームは週に2日は休みましょう。