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赤線は、2026年5月31日の軌跡  .

青線は、2026年6月1日の軌跡    .

 

 

 

 

 釜石駅から、「みちのく潮風トレイル」に沿って両石へ向かいます。石標に従って山道に入ると、はじめはの人工林、やがて、ホオノキ,シデ,クリ,コナラ,イタヤカエデ,オニグルミなどの広葉雑木林となって、谷あいから稜線の山並みを俯瞰します。

 

 

 

 

 

 

 後ろを振り返れば、釜石湾の一部が見えます。

 

 

 

 


 登りが続きます。歴史のある道すじらしく、幅もあって安定しています。ホオノキ,オニグルミなど、若葉が眼にやさしい。ハリギリ,カシワ,アカシデ,アカマツが加わります。

 

 

 

 

 尾根に出ると、勾配が緩んで、クリコハウチワカエデが目立ちます。ゴロコロと低い声で鳴く鳥がいます。母岩の質でしょうか、土が白っぽいのが気になります。

 

 

 

 

 

 木の間から釜石港が、さっきよりも下に見えます、けっこう昇ってきました。

 

 

 

 

 「鳥谷坂 とやさか 」に到着。

 

 

 

 

 

 

 峠らしく、小さな石仏があります。が、道祖神ではなく、「天明大飢饉」の犠牲者供養のために造立された古いもの。種子と印相は地蔵菩薩のようです。

 

 

 


 

 

 宮沢賢治も、この峠を越えたはずですが、釜石に到着した・この最終日に書いているのは、『旅程幻想』という口語詩だけです:



『  旅 程 幻 想

 

   1925.1.8. 

 

 さびしい不漁と旱害のあとを
 海に沿ふ
 いくつもの峠を越えたり
 萓の野原を通ったりして
 ひとりここまで来たのだけれども
 いまこの荒れた河原の砂の、
 うす陽のなかにまどろめば、
 肩またせなのうら寒く
 何か不安なこの感じは
 たしかしまひの硅板岩の峠の上で
 放牧用の木柵の
 楢の扉を開けたまゝ
 みちを急いだためらしく
 そこの光ってつめたいそらや
 やどり木のある栗の木なども眼にうかぶ
 その川上の幾重の雲と
 つめたい日射しの格子のなかで
 何か知らない巨きな鳥が
 かすかにごろごろ鳴いてゐる』

宮澤賢治『春と修羅・第2集』「旅程幻想」 .

 

 

 この日賢治は早朝、おそらく夜明け前に「宮古」港に到着し、徒歩と、乗合自働車か発動機船で「浜街道」を南下し、同日夜は釜石の「叔父の家」に泊っています。ですから、この詩の情景は、宮古釜石間のどこかと思われるのですが、「しまひの硅板岩の峠」とは、ここでしょうか?

 

 「しまひ」とは、旅程全体の「おしまい」ではなく、「河原」で休憩した、その手前、という意味かもしれません。釜石で「砂」のある「河原」は、前回に駅前で渡った甲子川以外考えられませんが、どうも、そこではないような気がします。「荒れた河原の砂」「肩また背なのうら寒く/何か不安なこの感じ」という情景とはほど遠いのです。この鳥谷坂峠の地形も、「放牧用の木柵」があるような、放牧をするような緩傾斜地ではありません。「河原」も「峠」も、もっと北の「鵜住居 うのすまい」「大槌 おおつち」あたりなのかもしれません。

 

 それでも、「巨きな鳥」かどうかわかりませんが、「何か知らない〔…〕ごろごろ鳴いている〔…〕鳥」は、さきほど居ました。「やどり木」は見当たらないものの、たしかに「栗の木」は、この峠にも多いです。「硅板岩」――草稿では「白い玢岩 ひんがん の峠」――は、よくわからないが、泥岩~粘板岩系の硬質の水成岩、「玢岩」は、大きめの斑晶が目立つ半深成岩です。賢治が出そうとしている印象イメージは、硬い岩石、ということなのでしょう。しかし、峠にある岩石↓を見ると、火山岩(安山岩か?)のようで、大きい斑晶は見えません。

 

 

 

 

ⓒ〔糸魚川石物語〕           .

 

 

 

 

 「鳥谷坂峠」から北側へ、やはり支尾根に沿って降りていきます。コナラ,カシワ,ヤマナシ,アカシデ,イタヤカエデ,コハウチワカエデ,ホオノキ,カツラ,アカマツに、下方の人工林からタネが飛んできたものか、スギ,ヒノキが混じります。

 

 

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 尾根すじから分かれて、つづら折れを下りていくと、リョウブ,アワブキ,クマノミズキ,ヤマモミジ,イロハカエデ,クリ,ヤブデマリ,オオバクロモジなどが加わります。林床には、ウリハダカエデの実生も育っています:

 

 

 

 

 ハクウンボク↓。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 杉林に囲まれた平地に降り立った。荒れた涸沢のようだ。すぐ近くに海が見える。ここでも、「ゴロゴロ鳴く鳥」が聞こえた。

 

 

 

 

 

 ここから、「潮風トレイル」は林道歩きになります。杉林と広葉雑木林がモザイク状。ホオノキ,ヤマグワ,アカシデ,イタヤカエデ,サクラが目立ちます。木の間から、岩崖の海が見えます。「鏡海岸」という名前がついている。

 

 

 

 

 

 

 

 


 「水海公園」に到着。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムレコード 20260531 [無印は気圧高度]
 (1) から - 1018「鳥谷坂」登り口[30m]1026 - 1043山神下[75m=GPS] - 1052休憩[98m]1116 - 1139尾根上に出た[227m] - 1150鳥谷坂峠[264m 265m標識]1223 - 1241尾根分岐[237mGPS]1244 - 1258尾根から別れる[195m] - 1350休憩[42m]1400 - 1404登山口に下りた[21m] - 1509水海公園(モニュメント)[11m]1535 - (3) へつづく。

 

 踏査記録⇒:YAMAP

 

 

 

 

 

 

    I feel you linger in the air