「武蔵五日市」駅の先、東京都檜原 ひのはら 村の主邑「元郷 もとごう」からすぐ上がれる 800メートルちょいの「臼杵山」という峰がある。ここには何度登ったかわからない。何度でも行きたくなるのは、山頂の祠 ほこら にある動物の石像がおもしろいからだ。
むかしの登山ガイドブックには、「猫の石像」だ、などと書いてあった。じつは猫ではない。飛騨から伊那谷~甲州~奥多摩までの広がりをもつ「オオカミ型」狛犬群の一変種だ、ということに気づいたのは、十年ほど前だろうか。奥秩父の「三峰神社」、奥多摩の「御岳神社」などの「オオカミ型」狛犬が、今では広く知られるようになっている。しかし、「臼杵山」のオオカミ像は、それらとも違う・たいへんにユーモラスな形をしている。「臼杵山」のオオカミ像に似ているのは、「御前山」南面の湯久保 ゆくぼ にある〈オオカミ型狛犬〉だ。おそらく、同じ石工が造ったのだろう。
「臼杵山」と尾根でつながっている「市道山」「刈寄山」を併せて「戸倉三山」という。この三山は、奥多摩の「高水三山」のような人気のあるスポットではない。むしろ嫌われる傾向さえある。「戸倉三山」のコメントが寄せられるのを嫌がるブログ主宰者もいるほどだ。
なぜなのか? ‥と考えてみると、まず、この「三山」は、一日で回りきるには距離が長すぎるのだ。私は、脚が健強だった頃でも、「臼杵山」→「市道山」の2山を回って「トッキリ場」から下りるのがふつうだった。「高尾山」から「陣馬山」「和田峠」を越えて縦走してきたこともあったが、「臼杵山」頂で夜になってしまい、暗くて下山路を見分けられないので(GPS のような便利なものは無かった)、野宿したことがある。
そういう経験が重なると、敬遠するようになってしまうのかもしれない。とはいえ、むしろそのせいで、混雑のない静かな山歩きを楽しめるのは、昔も今も変わらないこの山域の長所だろう。
シルエットは行程の標高(左の目盛り)。折れ線は歩行ペース(右の目盛り)。標準の速さを 100% として、区間平均速度で表している。横軸は、歩行距離。
「武蔵五日市」駅から乗ったバスは「都民の森」行き急行バスで、「元郷」には止まらないので、「檜原村役場前」で降りて、1つ前の「元郷」停留所まで歩く。
土曜日とあって、「都民の森」方面へ向う車で混んでいる。↑正面は、「浅間嶺」尾根の末端。
下に「福祉センター」↑が見えると「元郷」だ。その向こうは秋川の対岸、「大岳山」につづく「馬頭刈 まずかり 尾根」の末端。
シャガが咲いている。しばらくは、スギ,ヒノキ林内の暗い谷間の登りとなる。
20分ほどで尾根上に出る。コナラが多く、トチ,サクラ,モミ,アセビなど広葉樹主体になる。クロモジ↓。これも早春の花木だが、花は終っているようだ。
アオダモ↓。白い花と、葉柄の対生が特徴だ。
コナラ,モミ,アセビなどに加えて、クリ,イヌシデ,リョウブ,ホオノキ,エンコウカエデ,コハウチワカエデが現れる。
「654mピーク」。地デジ?のアンテナがある。
ヤマボウシ。
尾根の高度が上がると、アセビも増えてくる。
「798mピーク」。ここにもアンテナがある。ちなみに、この登山道は昔は無かった。たぶん、地元で集合アンテナを建てた折りに造られた路なのだろう。臼杵山へのアクセスが良くなり、山頂の祠も補修してもらえるようになった。それまでは、全くに近い放置状態だった。
ここから、「馬頭刈尾根」の先端と平野の展望がある。
こちらは、臼杵山の東方尾根。きょうの下山路になる。
また、アオダモの白い花。
ミズナラの若葉。
アセビも花をつけている。
山頂の祠に到着。
タイムレコード 20260502 [無印は気圧高度]
檜原村役場[265mGPS]837 - 842「元郷」バス停[265mGPS]857 - 924尾根上に出た[442mGPS] - 955休憩[572mGPS]1009 - 1022下のアンテナ[651mGPS] - 1025「654mピーク」[652mGPS] - 1051休憩[750mGPS]1115 - 1121上のアンテナ[782mGPS] - 1124「798mピーク」[791mGPS] - 1152「臼杵宮」[834mGPS]1210 - (2) へつづく。

































