※ 正確には、花崗岩ではなく閃緑岩。↓最下の「お断り」参照。
「西峰」から「ムシカリ峠」に下る。階段状の坂道に整備されているが、かえって歩きにくい。気をつけないと、段を叩く衝撃で足の甲が痛くなる。
分岐↑を過ぎると、すぐに避難小屋がある。ほかのハイカーはみな「ムシカリ峠」で左に折れて谷伝いに下りていってしまうので、避難小屋には誰も来ないから楽だ。ここでひと休み。
「大沢山」への昇りはゆるやかで、苦労しない。細身のブナ、ミズナラ、ムシカリが多くて、ふんいきも良い。
斜面はブナ、イヌブナが多い。奥多摩では有数のブナ林。まえに来た時よりも、木が増えて密になっている気がする。細い幼木が多いのは、森が更新している証拠だ。このあたりのブナ林は、まだまだ絶滅には遠い。
↓「大沢山」1482m に到着。
↑手前は佐野峠~奈良倉山方面の山並み、遠くは、小金沢連嶺~大菩薩の山々だろうか。あのへんも、しばらく行ってない。
↓「ハチサス沢の頭」1370m に到着。ただの通り道にベンチが置いてあるだけだが、笹尾根縦走路(西原峠)のほうから来ると、急坂を登った上にあるので文字どおりの頂きだ。
↓「これより先は都民の森ではありません」という看板が、なぜかとても評判が悪い。たんに、「都民の森」管理事務所の土地管理の境界を示しただけのこと、と思うのだが、
「よけいなお世話だ」「そっちへ行って遭難しても知りませんよ、と言っているようで不愉快だ」「無責任だ」
などと、さんざんに言われている。「都民の森」ができる前からあるメインの登山道は笹尾根・西原峠方面なので、それを侮辱されたように感じるのだろうか? よく売れてる登山ガイドブックでも、公然と叩かれているから、「ああ、この看板か」と、思わずニヤついてしまう←
さて、ここで計画では、笹尾根・西原峠方面へ向かうはずだったのだが、急な下り坂を覗いたら、下りて行くのが面倒になってしまった。道標の「三頭大滝」方面へ向かう。べつに、看板のせいではない。
しばらくは尾根伝いにアップダウンしながら、少しずつ高度を下げてゆく。この尾根も、三頭山の登りに似て岩がちだ。直方体の岩が多い。ここも花崗岩なのだろう。
なるほど、「石山の路」という名前が付いている。
「オノオレカンバ」。高山の樺でふつうのダケカンバや白樺とは、樹皮がまるで違う。樹が硬くて、斧が折れてしまうというので「オノオレ」というらしい。見上げると、葉のふんいきも違う。小さい葉がかたまって付くようだ。
このあとは、「三頭大滝」に向かって急坂の下りになる。↓ようやく沢まで下りた。もちろんこれはまだ大滝ではない。
「三頭大滝」↓。滝の正面に「滝見橋」という吊り橋があって、眺められるようになっている。もう何度も見たが、今度もけっきょくお目にかかることになった。この滝も、花崗岩体のへりが崖になっているのかなぁ。
「駐車場」に戻る。まだ日は高い。
踏査記録⇒YAMAP ※お断り: 三頭山は花崗岩……と、以前に仕入れた知識で書いたのですが、こちら⇒:日本の山々の地質;奥多摩の山々 を見ると、最新の研究では花崗岩ではなく閃緑岩であるようです。また、奥多摩の山々全体を造っている白亜紀層は、より正確には、白亜紀の付加体(四万十帯)です。
おまけ↓。 右:三頭山 左:大沢山 大岳山頂から。
タイムレコード 20220725 [無印は気圧高度]
(1)から - 「西峰」[1524m]1328 - 1337ムシカリ峠 - 1339避難小屋[1434m GPS1437m]1400 - 1410「大沢山」[1482m]1412 - 1426「ハチサス沢の頭」[1370m]1440 - 1530「大滝の路」出会い[1124m] - 1533「滝見橋」[1108m] - 1550都民の森駐車場[1000m]。