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名栗湖・棒ノ折・高水三山
 

 

 “道迷い”のていたらくから2日後のリベンジ行。おととい、家に帰ってから落ちついて地図を見たら、‥なんとばかげた方向へ行ってしまったことだろう。「黒山」から尾根に踏み出して、すぐに枝尾根に迷いこんでいるではないか !!(↑地図の赤い線)

 

 大いに反省して、「山と高原地図」アプリをダウンロードした。GPSで現在位置が地図にプロットされ、標高も出る。それらのデータが記録もされるようだ。月400円のチャージは安くないが、遭難を防げるんなら惜しくはない。‥私のスマホがギブアップしなければの話だが。。。 【追記】無料期間内に「YAMAP」に乗り換えました。「山と高原地図」アプリは、「山と高原地図」がカバーしている山域でしか使えません。中級以上は、登山保険などの山アイテムが付いてる「YAMAP」のほうが便利。

 

 「大名栗林道」を 430m圏まで昇って、山道に入る。杉林の中を登ってゆく。悪路だが苦労するほどではない。

 

 


 

 ところどころ、崩壊で寸断されている。↓ここは、いったん崩壊の下に落ちて……いや、下りてから、登り返さないとならない。トラロープがついてるだけ有難いと思え。


 

 

 

 「大名栗林道」と交差し、さらに山道を登る。登山地図によれば「大名栗林道」だが、ここの道標には、「とうぎり林道」と書いてある。いろんな通称があるんだろう。


 


 

 

 「岩茸石」に到着↓。けっこうな悪路だった。たぶんエスケープ・ルートにしか使われない路なのだろう。ほかの登山者を見ていると、「岩茸石」から尾根通しに「さわらびの湯」の下へ降りるルートが大半だ。登りの人も、そっちから来る。今回は使わなかったが、“尾根通しルート”は、時間は少しよけいにかかるが歩きやすい。あえて「ゴルジュ」や廃道登攀のスリルを求める人以外は、“尾根通しルート”を奨めたい。

 

 


 

 

 「ゴンジリ峠」から、「棒の折」には寄らずに、まっすぐに「黒山」へ向かう。


 


 

 「黒山」山頂。おとといより1時間半早く着いた。「高水三山」も、おとといよりよく見える。左が「高水山」、右が「岩茸石山」。

 

  

 

 

 植生はミズナラが主体だが、ナツツバキの細い幹がきれいだ↓

 

 


 

 

 リベンジ開始 !! 「黒山」から東へ伸びる長尾根を下る。《都県境尾根》のつづきだ。↓これは、うしろを振り返って撮している。ミズナラ、ホオノキ、ナツツバキ、アセビなど。
 

 

 

 

 760m圏のコブを越すと、つぎの 776mピーク(「馬乗馬場」)とのあいだが《二重山稜》になっている↓。杉林の中の《二重山稜》

 

 


 

 

 「馬乗り馬場 776m」は、北側を巻く。下りた肩で、南側の成木川谷から上がってきた林道の終点に出会う↓。

 

 

 

 

 760m圏のピークを2つ越える。この2つ目のピークで、おとといは下り路を間違えてしまった。道標は無いが、おとといの“迷い尾根”よりも広い下り路がある。こっちには、印のテープがない。しかし、コンパスで方位を確かめて、こちらへ下りる。

 

 おとといの尾根よりずっと歩きやすい。やはりこっちが本道だ。まもなく地形図の「689m」ピークに達した。そこを越えると、次の 680m圏ピークとのあいだが、ヒノキ林の中の《二重山稜》だ。680m圏ピークには、青梅市の「二級基準点」がある↓。国とは別に測量をしているのだろうか。

 

 

 

 

 つぎの 660m圏ピークからは、急な下りのあと、路は北へトラバースし、610m圏で再び尾根に乗り、ミズナラ、クリ、カシワの自然林のなか、地形図の「641m」ピークを巻く。下り急坂が続き、岩場になる。

 

 

 

 

 岩場を通過した下に祠がある↓。登山地図にある「大山ヅミ命」らしい。高度計で 525m。「〇〇ヅミ」とは、この地域では、岩を積み重ねたような↑こういう岩斜面をいうらしい。

 

 なお、Wiki「オオヤマツミ」によると、「大山祇(大山積)(おおやまつみ)」は、『古事記』でイザナギとイザナミの間に生まれた神で、スサノオの妻となるクシナダヒメや大国主のミコトの先祖。「全国の大山祇(おおやまづみ)神社(山積神社/大山積神社/大山津見神社)の他、三島神社や山神社の多くで祀られている。」「全国に3075社ほど」の「山神社」は、「その地方の山神を大山祇神として崇め」ているとのこと。

 

 『古事記』天孫降臨説話では、「大山ツミ」の娘で岩のように醜い「石長比売(いわながひめ)」との結婚を、天孫(ニニギのミコト)が拒否したので、「大山ツミ」の怒りにふれ、天皇の寿命は神より短くなったという。⇒:Wiki「イワナガヒメ」

 

 つまりは、岩の神様で「国つ神」系の頭目、天皇一統をも処罰するディオニュソス系の魔神ってとこかな。

 

 


 

 

 祠は、2座。奥の祠には、「熊野三社大権現」「寛政十一己未四月建之」とある。寛政11年は1799年。天明と天保のあいだの小康期。翌年、伊能忠敬が蝦夷地測量を開始。

 

 つぎの 550m圏ピークを巻いて越えると、路傍に小さな新しい碑がある。高度計で 512m。

 

 


 

 

 「故香川英子遭難現場」。こんな場所で遭難死するとは。。。 山を甘く見てはいけないと教えられる。合掌。

 

 下に道標が見えたので、小沢峠と思って喜んで下ったら、まだ小沢峠ではなかった。この後、さいごの 456mピークを乗っ越さなくてはならない。

 

 


 

 

 456mピークからの下り、右へトラバースしてゆく広い道に出会うが、そちらは本道ではない(上成木方面へは抜けるかもしれないが)。本道は斜面をまっすぐに直降。木の階段が付いている↓。

 

 


 

 

 「小沢峠」。高度は 400メートル圏。ここにも祠がある。

 

 


 

 

 「小沢峠」。青梅市上成木へは、林道を後ろ右へ。名栗の「小沢」「久林」へは、左の細い急坂を降りてゆく。「久林」へ向かう。

 

 


 

 

 名栗方面の下り径は、ぞんぶんに急な悪路で、荒れていた。これでもかと、きょう最後の念を押された気分w

 

 「小沢トンネル」出口のわきに出る↓。GPS高度を見ると、343m。柵を乗り越えないと道路に出られないのも一興。

 

 


 

 

 「久林」バス停に到着。高度 200m圏。「名栗川橋」「諏訪橋」よりも下流だ。名栗川に白鷺?がいた。

 

 


 

 


 

 


 

 

 

タイムレコード 20210209
 (2)から 山道入口1040 - 1105「大名栗林道」交差1108 - 1130岩茸石1150 - 1209ゴンジリ峠1229 - 1255黒山1323 - 1338「馬乗馬場」付近まき路 - 1342林道終点出会い - 1347 2つ目の760m圏ピーク1355 - 1408 689mピーク - 1418「二級基準点」 - 1425 660m圏ピーク - 1442 641mピーク付近まき路 - 1456「大山ヅミ命」1500 - 1502 550m圏ピーク付近まき路  - 1506遭難現場碑 -  1525小沢峠1535 - 1544「小沢トンネル」出口1548 - 1612「久林」バス停。