◎(直感)のコミュニケーション


わたしたちは、人々がお互いに理解を示さず、大きな対立を引き起こしている世界に生きています。


身の回りを見ても'私生活や職場で'数々の小さないさかいを目の当たりに

します。


これらの対立に共通して言えるのは、対話が不足しているということです。


この対話不足の問題について,わたしたちは驚いたことに、生命を構成する「細胞」から教訓を得ることができます。


じつは細胞も対話をしているのです。


細胞は常時'お互いに信号を送って反応しあい、体外の環境とも接触を図っています。


この対話が体の成長を制御しています。


遺伝子と環境との対話は'生命が生まれてから死ぬまでずっと続きます。

対話がうまく運ばなければ遺伝子は制御を失い'無秩序に成長してしまいます。


その結果、たとえば「がん」が発生するのです。


このことを人の振る舞いに当てはめて'よく考えてみましょう。


わたしたちは'おのれの内面と'おのれが生きる外の世界とのあいだで交わされる、永遠の対話の産物なのかもしれません。


人は不完全な動物なのでしょうか。


制御できるのは行動の一部だけで、あとは永久に変化し続ける世界の波に身を任せているのでしょうか。


「‥どうやらそのようです。
人の成果や、幸福、安心は、自分自身だけではな-世界にも依存しています。

生活の質や、この他界で交わす対話の方向性はそうやって決まるのです。

ですから、わたしたちは合意を求めていくべきです。

それが幸せの条件です。


世界を理解し'世界に自分を理解してもらうのは、偉大な挑戦となるでしょう。


いかなる人も対話の勝者となるべきではありません。


対話とは平和を求める叫びなのですから。


ビジネスの現場でも、(直感)にもとづいた対話は必ず成功を生み出します.

一方的に誰かがしゃべり、誰かが聞き手に回るというのではいけません。


どこの職場にも、話し上手なのに人の話に耳を傾けるのは苦手な上司はいるものですよね。


この章では(直感)を磨-方法についてお話ししました。


次の章ではいよいよ、この(直感)を働かせて'幸せを自分のもとに引き寄せるにはどうしたらよいかを考えてみましょう。