集英社の文芸誌「すばる」に載せる原稿を年末くらいから、かなりダラダラとしたペースで書いているのですが、今日ふとした気づきに自ら硬直。
この小説には、何人かの劇団員系と呼ばれる男女が登場するのですが、PCのキーボードを叩いていて、「げきだん→劇団」と何度かタイプすることが続き。
ふと、「劇団」という言葉の中に、「げ き だ ん」 →「ギタン」にほぼ一致する音が混じっていることに初めて気がつきました。
私の両親は幼少の頃から状況劇場という劇団の運営をしていました。
私は父から、「ギタン」という名前の由来について、ハッキリしたことを聞いたことはありません。
いつ尋ねても、なんか、いい加減な答えしか返ってこないで・・・。
ニンジャ漫画に出てくる忍術「ぎだんの法」だったかなあ・・・などとあやふやな答えばかり。
もしかしたら、父のなかに、「ゲキダン」という音が染み込み過ぎて、そのなかから生まれ落ちた「言霊」、「ギタン」なのかもしれない・・・と、この歳になって初めて気がついた次第です。
まあ、こじつけなのかもしれませんが、それにしては、シンクロにシティ過ぎますよね。
もしかしたら、自分の生き方をそのまま名前にしてしまったので、恥ずかしくて今更言い出せないのかしら・・・などとも感じました。
まあ、どちらにしろ、私自身、「太郎」「二郎」「三郎」ではなくて、今の名前で良かったと納得していますが。
先日古希を迎えた父ですが、近所に住んでいながら、最近は二ヶ月に一度くらいしか会うこともありませんが、互いに勝手に活きる「旅人」同士というような関係です。
強すぎる思いで生きている親子同士というのは、なかなか言葉では分かり合えないですね。
ダースベイダーとルークみたいなものです。まあ、うちの父もほんとうにダースベイダーみたいな半生なのですが・・・。
でも、それで良いのでしょう。
ああ、アイツはなんかいつも、新しいことに楽しそうだなあ・・・俺とそっくりだ・・・。
そう思われていれば、それが最大の親孝行だと思っています。