デ・パルマ監督 リダクテッド | 大鶴義丹 不思議の毎日

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 ミッション・イッポッシブルなどで有名な監督、ロバート・デ・パルマ氏の2007年の問題作、「リダクテッド・真実の価値」を観ました。
http://www.cinemacafe.net/official/redacted/


 一兵士が戦場に持ち込んだハンディカムからの視点という、少し特殊な手法に加え、アメリカのイラク政策批判という、デリケートな内容故ゆえに、賛否両論な作品と聞いていました。


 ストーリーは、イラク戦争で起きた、米兵の少女強姦殺人・一家惨殺という現実の事件をベースにしているのですが・・・・・


 私、正直、見終わった後に、5分くらいソファーから立ち上がれなかったくらいにショックな映画でした。


 全くエンタテイメントではありません。ただ、ただ、血みどろの「現実のスプラッタ」の2時間でした。もう、血、血、血、です。


 この映画、細かい判断は観た方がすればいいと思うので・・あえて、何も内容の批評には触れませんが。


「ああ・・きっとこういうアラブ社会の上に、先進国が居座ることで、今の先進国の石油依存生活は成り立っていのだな・・・」


「リッター百円のガソリンを使いまくっている自分は、確実にその血みどろの連鎖に組み込まれている」


 という、奇妙なまでに、確信に満ちたものを感じました。そういう現実の上に、居座っているからこそ、気持ちよく寝て、酒飲んで、寿司を食って、ローンで買った車を乗り回しているのだなと。


 でも、私が、気持ちよく寝るのをやめて、酒をやめて、寿司を食べないで、車を売り払ったら、アラブ社会が平和になる訳でもないのが恐ろしい現実で・・・先進国の生活を甘受している私としては、ただ、思考停止になるだけでした。


 アラブ社会と欧米社会の今の関係、どうやら、百年くらいは解決が不可能な問題を抱えてしまっていると思いました。この映画を観ると、テロ→恐怖、という言葉の使い方自体にも自己矛盾を感じるでしょう。


 思わず、最近騒がれている北朝鮮の問題と、重ねてしまいました。あのミサイル騒ぎも、朝のYahoo!トピックスのまま信じてよいのか・・。


 反対に、事態は本当はさらに最悪で、4月以降に、日本もそんな「現実のスプラッタ」に巻き込まれる可能性も・・・。


 「リダクテッド・真実の価値」、とりあえずレンタルしみてください。



 ☆☆☆ information ☆☆☆

『私のなかの8ミリ』4月4日よりロードショー・初日舞台挨拶アリ

【★★4/4のみのスケジュールです・ご注意ください★★】
※4/5以降の上映時間は直接劇場にお問い合わせ下さい

☆14:00の回(上映終了後に舞台挨拶をします)

☆15:50の回(上映開始前に舞台挨拶)

☆17:40の回(上映開始前舞台挨拶)

☆19:00の回(現在予定していません)

http://www.cinemabox.com/schedule/event.cgi?0008
http://my-8mm.com/