私は大学を卒業してフリーターになり、
35歳までアルバイトで生計を立てていました。
35歳から派遣社員になり、
37歳で契約社員になり、
43歳で正社員になりました。
なんで正社員にこれまでならなかったのかというと、
私はミュージシャン志望で、27歳でプロになり
正社員になるという選択肢がなかったです。
大学の時に、厚木の市営プールでアルバイトしたのですが、
そこにいた元柔道部の正社員が嫌な奴で
そういうところから正社員って馬鹿がなるもので、
しかも薄給なのにこんな仕事しているのは
やっぱ柔道しかしてこなかった馬鹿だからで
こういう馬鹿みたいになりたくないなと思ったのが最初です。
従妹も大卒で初任給手取り16万とか言っていて
それは実家だから良いけど独り暮らしはキツイと感じました。
その後も、どのアルバイトを経験しても正社員って
なるのは難しいくせにクソみたいな人間しかいないので
こういう馬鹿と同じになりたくないと思っていました。
仕事への責任は大きいわりに
実入りが少ないし髪形も服も自由じゃないし
社員になったら、上司が輪をかけて馬鹿なケースもあるし
メリットないと思っていました。
私の高校からの友人は、就職氷河期にもかかわらず、
大卒でIT関連の会社に入社しましたが
入社前合宿とか、パワハラみたいなことが
平気でまかり通っていたし、
私が就職活動した会社もブラック企業の
パワハラ野郎ばかりで、中には社長がそういう会社も
何件かありました。
金よりも大事なことを選んだと言ったら
聞こえはいいですが、ピーターパンのように
大人になりたくないだけだったかもしれません。
正社員という安定にあこがれつつも
その不自由さを侮蔑するような状態で
じゃあ何ができるというと何もできない
ギタリストへの道も不確かだし
若いからできて、たまたま運が良かったので
キャリアになっただけだと今は思いますが
当時は、役所の職業欄に「ミュージシャン」と書くのは
興奮したし誇らしかったりもしました。
一番金のない時期で健康保険や住民税は滞納していて
督促も届いたし、保険に至っては保険証がない時期が数年あって
非常に不安定でした。
それでも、その状況を上回るミュージシャンとしての生活があり、
全国をツアーしてライブして飲んだくれて、女を抱いて次の街に行くという
楽しい生活から、くだらない七三分けにして満員電車で揺られるような
暮らしには自分にはなれないと思い込んでました。
しかし、上記のようなS○X・ドラッグ・ロックンロールを地で行く
楽しい暮らしは、CDセールスやライブの出来などの
プレッシャーからの逃避でもあり
私の精神はボロボロになり、安定を求めだしました。
破滅的な生活が続けられるのは
無謀な若さであり、30歳を過ぎた時に
その手に何もないことがわかると不安になりました。
もともと性格が楽観的で、裕福な家庭に生まれたので
胡散臭いアルバイトで45万も手取りがあると
何とかなるだろうと思ってしまったのですが
そのバイトが警察に摘発されて無職になるという経験を
2回も経験するとさすがに、こんな暮らしはヤバイと察するようになります。
30歳をこえて、ミュージシャンでいれたら
きっとそのまま貧乏でもバイトしながらでも生活したでしょうが
音楽を捨てて、子供がいるのにアルバイトはヤバイ。というかダサい。
そういう家庭があるのはわかりますが、私には似合わない。
またミュージシャン時代に金がなくて
良いバイトはないかと先輩に聞いたらろくなものがなく、
本当に麻○の運び屋とか、薬漬けの女がマンションから逃げないように見張る仕事とかで
そんなのは怖くてやりたかない、やらなくてよかった。
ということで、私は2015年に初めて派遣会社に登録してから、
1年で、派遣先で中間管理職の契約社員になり、そこから
7年かかりましたが今は正社員です。
しかも有名企業だから棚ぼたラッキーです。
私がラッキーだと思うのは、普通のルートじゃ入れないような
有名企業の会社でぬるっと正社員になったことでしょうか。
私は今まで、正社員って面倒な仕事で責任が多くて、その割に
得することなんかないしカッコ悪いし、でも
仕事できる人じゃないと無理という思い込みがあったのですが
正社員になってわかったのは、
正社員ってバカしかいなくて、馬鹿だから会社という傘の下で
大勢で考えて舵取りしているんだと思いました。
若いときも、正社員は楽でいいよなーとか思っていたけど、
正社員になるくらいだからいい大学をいい成績で出ている
優秀な人しかなれないと思ってたけど、全然違った(笑)
むしろ、楽したけりゃ正社員になるのが正解じゃないのかな。
だってさ一般人がする仕事なんかそこまで難しかったらできっこないじゃんね。
音楽してきた私のほうが難しいことしてきたんだって
思ったよ、逆にこんな正社員がする程度のこともできないんだったら
音楽なんかできないって思った。
まあ、私の20歳の時って、ロン毛は仕事なんかなかったし
バンドマンも基本普通のバイトはできなかったんだよね
今は人がいないのと、多様性でロン毛も化粧もなんでもOKだろうけど
バンドマンってだけで選択肢がなくて、どうしようもない仕事しかなかった
でも今はやっと、時代が私に追いついた感じで
私は今もロン毛だし服装も自由で港区のオフィスに
正社員として通勤している。
やってる仕事だって、そこまで難しいことはなく
むしろ派遣や契約社員の時のほうがきつかった。
しかし、毎月の手取りは契約社員のほうが
残業や手当だなんだで39万くらいの手取りだったけど
正社員になって月の手取りは25万弱
ボーナスで契約社員時代と同じくらいの年収になるけど
月の手取りが少ないのはがっくりするね
しかし、福利は増えたしボーナスも退職金も手厚いし
何より、休みが増えた。
契約社員の時は23日勤務していたけど
今は20日くらいだし、特別休暇もあるし、
病欠でも補償される
会社に守られているのは感じるので
そういう面では43歳で妻子持ちの今にふさわしい
生き方になったと思う。
40歳過ぎてからというのは
一般的には遅いんだけど
私みたいな世間知らずの夢追い人は
若くして社会に出て、騙されたり搾取されたりして
無意味に他人のために自分を犠牲にしたり、病んだりしないで
済んだからよかったと思う。
住宅ローンとか組めなかったけど(笑)
人生は40歳からというもの意味が分かってきた
今だから正社員になった価値も意味も分かるし
自分が得して生きれる状態を作れる経験があると思う。
就職活動で毎年命がけみたいにして
就職できないだけで人生終わったみたいな
考えってあほらしいし、
何の取柄もないのに、若くして成功しようなんて
図々しいんだから、もっと適当に生きたって
きちんと仕事していたらそれなりの結果になるよ。
霞が関とかで働くエリートになって
稼ぎたいっていうのなら別だけど、
楽しくない仕事して、ストレスたまるけど
金はもらえて、欲しいものは買えるっていうのは
果たしていい人生なのかね。
自分が足りないから金を稼いで
ブランドもの買ったりして武装したいんでしょう?
自分に100億の価値があったら
100万のバックも、宝石も、車も
逆に自分の価値を下げるだけだと思うけどね。
キャンプが流行って
この手の馬鹿が、高いキャンプ用品そろえて
キャンプ場で周りのキャンパーが安価なブランドものを使っているのを見て
嘲笑し、貧乏人はキャンプするなと侮蔑しているという記事を見たけど
こういう人って
金はあっても貧しい人生送ってるって思うね。
だって、良い道具買ってもキャンプ場なんかに行ってるという地点で
お里が知れるよ。
まあ、正社員っていう人種は
その程度なんだと思うよ。私以外は。