パワハラなんて言葉はまだなく、
ブラック企業という言葉も、まだなかったような2003年
私は新宿のKEY楽器で大卒後アルバイトを始めた。
時給は850円で、試用期間3か月は700円という感じで
今思えば、ひどい待遇でしたが
人生初の社会人経験に胸躍り、
大卒なのに、月に26日勤務で給料手渡しの14万円でも
楽器好きだし、自由だし楽しかったです。
周りが就職氷河期の中でプライドのために
好きでもない仕事をしてまで正社員になるのが
偉いという時代だった中で私はかなりお気楽で、
楽観的に人生を考えていました。
大学在学中はほとんどバイトせず、
学業優先という家訓でしたので、
ひたすら勉強していたし、私は優秀ではなかったので
そうでもしないと4年で卒業できるか怪しくて
仕送りに頼りアルバイトは夏の短期だけでした。
髪も金髪だったので、できなかったし
仕方ないけど、若いときにバイトで経験すべき、
シフトやルールや作法がなくて
最初はとても苦労しましたが、
今思えば「苦労」したと思うだけで
当時は本当に何も考えていなかったし
その日が楽しく終わればいいと思っていました。
あくまでも仕事や会社と私の人格とかは別物だったし、
私には音楽があったし、だからこそ
労働環境や待遇とか、地位とか
自分の人生とか無関係なつまらないことで
思い詰めて鬱になったり、自殺するような
ことにはならなかったと思います。
ただ、私がプロギタリストになるまでに
経験した3つのバイトはすべてブラックパワハラ企業で
今だったら炎上級の給料ごまかし、
残業カット、社員によるハラスメントは
当たり前でしたね。そういう時代でした。
今、当時の50代の連中はもうジジイだと思いますが
皆ろくな死に方していないんじゃないかと思います。
話は戻りますが、
新宿のKEY楽器は、開店前に朝礼をしますが、
ほとんどが店長の河阪による演説で、
バイトを罵るだけの時間でした。
なんで罵るかというと、
月に3000万円売り上げるという目標が
いつも達成できないからです。
新宿店の立地のせいもありますが、
河阪が時代遅れで、昔の感覚で商売しているから
だと思いますが、本人は気が付きませんでした。
駅前には新星堂があり、石橋楽器があり
両者ともに売れているのは、感性が若いからですが、
新宿店にはそれがなく、当時のギブソンの代理店も
新宿には良いギターは卸してくれませんでした
それは、感性もそうですが、
河阪が利益出ないくらい値下げして売るからで
そういうことするとブランドの価値が下がるので
嫌だったんでしょうね。
馬鹿とかアホなんて、低レベルな言葉は使いません。
とにかく、業績が悪く社長から常に怒られている河阪は、
酷い言葉でバイトを罵ります。
私は一度、「異常性欲者」と言われたことがありますが、
意味わかって言っているのか、単にひどい言葉で罵りたかっただけなのか
謎でした。
バックルームで一人残業しているときに
パソコンでエロ動画見て抜いていた河阪には言われたくないですね。
次の日、ゴミ箱にイカ臭いティッシュが入っていて、
そういうの片付けるこっちの身にもなってほしいものです。
ギターにほこりがかぶっているだの
陳列が悪いだの、毎日言いがかりの連続。
ギターの陳列棚の模様替えしたときなんか、
これで売れなかったらお前のせいだぞなんて言われて
何言ってんだこのアホと思ったものです。
この河阪、大人の発達障害というべきおっさんで、
バブル世代だから生きてこれたものの、2003年の不況で
店長だけど、給料は平社員並みの無能でした。
もともと、喫茶店をしていて、高い豆を買って
安くコーヒー出していたら潰れたらしく、
次にヴィンテージギター屋をして失敗。
それをKEYの社長に買い取ってもらいながら
雇われたという感じですが、
修理に預かったギターを間違えて陳列して売ってしまったり、
取り返しのつかないことしている50代でした。
無能だけど、店長だから威張るようなアホだったので
以降、私はこういう50代が大嫌いでした。
バンド時代も、年上というだけで威張り散らす大阪のPA屋がいて
本当に害悪でしかなく最低でした。年上のくせに飲み会には来るけど
説教ばかりで、金は後輩持ちの貧乏人で今でも大阪にいると思います。
河阪は、バツイチでしたが、家を持っていて
バブル世代っぽいなという印象でした。
見合いパーティーで再婚したらしいですが、
その女も見る目がないというか、
新宿の楽器屋の店長という肩書に騙されたんでしょうね。
私はそういう経験をしてきた分、強く生きていると思うし、
今こうして飄々としていられるのは
私の才能ではあるけど、経験が大きいと思います。
バイトでかなりの時間を搾取されてきましたが、
その分大きな見返りもあったし、運は良かったと思います。
私は試用期間の三か月で楽器屋をクビになりました。
まあ、人間としても未熟でしたし仕方ないと思います。
たかが楽器屋です。
私が感じる違和感は、仕事における
部活感というか、ど根性みたいなものが
当時も今も昭和のおっさんによって受け継がれ
当然のようになっていますが
そういう部活感こそが物事を駄目にする元凶だと思う。
ダイエットも習い事も部活の強制感、全体主義的な思想が
つまらなく、閉鎖的にしているよね。
それで私は思いついた。私はギター教える人になる!
11月から私は自身の音楽スクールを立ち上げるために
1から勉強して4月からスタートしたいです。
初心者や中級クラスをターゲットにしていますが、
とくに、不登校児がギターをしたいというのは
積極的に対応したいですね。
子どもをもって、そういう子供の居場所を
作りたいと思うし、自分の経験してきて一番大きいのは
音楽だし、それこそ今の私のしたいことかな。
大器晩成に向けて動き出す。