卒業したら、就職して、結婚して
子供を作り、家庭を持ち、家を建てて、子供の結婚式で泣き、
老後を過ごし、死んでいく。

人生がそういうものだというのは、
なんとなくわかっていたけど、
具体的には想像できず、
しかも私はミュージシャン業に
ずっぽりとハマったので
家庭を持つという手前あたりから完全に五里霧中でした。
家庭を持つのは負け犬みたいな発想が
流行りだしたのがいつからかはわかりませんが、
多分テレビや漫画でそういう場面があったのだと思います。
2000年当時は就職氷河期で超不況でしたので、
妙に納得できる言葉だったと思います。
頑張って仕事して、残業しても
家じゃ妻は家事もしないで豚みたいに肥え
子供は言うこと聞かず、レンチンして晩御飯を食べる。
ATMと変わらないじゃないか…
なんかそういう思想が一気に広がり、
若者は結婚に対して懐疑的になりました。
特に、面白いのが普通にしていても結婚できなそうな奴ほど
この思想に賛同して、自分が結婚できないんじゃなくて、
こういう理由で結婚しないんだという言い訳になったんだと思います。
結婚する金がないとか、養う金がないとか、
お金を理由に結婚しない、踏み切らないというのもありました。
自分が稼いだ金を全部渡して、欲しいものを何も買えないで
お金を使えないという幼稚な意見もありました。
今どうしているんだろう。
やりたいことがある中で、結婚することの意味や
価値を見出すことは難しいです。
でもその先の自分を見れないと、
人生は悲惨になります。
一人のほうが楽なのは間違いない。
ネットに友達がいるから寂しくない。
まあ、100歩譲ってわかる。
問題は現実の自分なんです。
50歳になった自分が体力も容姿も
今のままじゃないことをまず想像してほしい。
若いときに人生のピークを持ってきた人や、
若さだけで乗り切ってきたような人は
若さをなくしたときが大変だ。
しょぼくれた中高年になったときに
しわしわの手にに何があるのか。
なんにもないだろう。
40歳になって思うのは、
結婚しないっていうのは賢い選択じゃない。
私はタイミングが合ってよかった。
タイミングを逃していたかもしれない
可能性もあったし、
結婚しないと決めようとした
タイミングは確実にあったのを覚えている。
結婚して、恋人時代みたいな感じじゃないし
ハートマークもなくなったけど、
子供がいて、人生は豊かになった。
苦労や心配もあるしとっても大変だけど、
子供が生まれてからの人生は
今までの人生とは全くの別物です。
若い人は、結婚に偏見持たないで
早いうちから結婚して子供作る方が、
後の人生を長く楽しめるよ。