次に、元テレビ企画で生まれたバンドのメンバーと仲良くなり、
その方のバンドにサポートとして加入しました。
そのバンドは千葉方面で主にライブをしていましたが、
メンバーの一人は大手事務所に所属していたプロミュージシャンですし、
もう一人が超大物バンドと面識があったりしたので、今度こそと思っていました。
しかし、白状しなくてはいけないのが
加入当初からこのバンドは駄目だと気がついていたにもかかわらず、
半端な気持ちでサポートメンバーとして続けていたことです。
このバンドはリーダーがとんでもないヤクザまがいのチンピラで、
上品な育ちの私の体質には合いませんでした。
しかし、そこそこ有名なバンドの前座をしたり、某ミュージシャンの
追悼ライブイベントに参加できたりしたのは収穫でした。
短期間でいくつかのバンドを経験しましたが、
短い期間で終わりになってしまう。これは自分の性格のせいもあるだろうが、
サポートミュージシャンの宿命だと感じました。
ボンジョビのベースのように永久のサポートなんて仕事は滅多にないので、
渡り鳥のように次から次へとバンドを移動なくてはいけません
。じゃあどうしたらいいのかを、ゆっくりと身をもって勉強して学んだと思います。
そのノウハウは分かりましたが、気持ちの維持も大事なんでございます。
ただ、当然ですが、固定のバンドがないということは年齢的にも不安要素でした。
またサポートしている人というのは、結構掛け持ちしています。
知り合いのベーシストなんか8個くらい掛け持ちしていました。
リズム隊はけっこう多くのバンドを掛け持つのが当たり前みたいですね。
私はそんなに器用ではないのでつねに1つのバンドに全力投球でした。
スタジオアルバイトでは、その時期、その都度沢山バンドをサポートしました。
セルフレコーディングもしましたし、その際の機材レンタルはタダで
使えたし、勉強もできました。
毎日音楽の話ができて、機材の話ができる。仕事も辛くないし、
同い年くらいの夢見るバンドも沢山来るし、
成功し始めているバンドもいました。
超有名なアーティストも来たし、好きなアーティストにも
結構会えました。とにかくバイトが楽しかったので
バイトはやめたくないし、でも音楽活動したい、
でもするには、週6勤務だと厳しい・・・
けっこう行き詰まりは感じていましたし、
正直、社員としてスタジオに就職してもいいかな
と思い始めていました。
でもスタジオバイトの終わりは突然やってきました。