バンドでそうなりたい場合、かなりの努力と労力が
必要になります。好きなことだからがんばれるし、
我慢もできるかと思いますが、限度もあります。
私はワンオクロックの売れる一年前の状況を結構近くで
見てきたので知っています。
といっても、ほんの一部です。
ワンオクロックも普通の若者のバンドのひとつでした。
毎週数回深夜のリハーサルスタジオに入り、
月に数回ライブをしている。その他の内訳は知りませんが、
デビューするようなことがあった前の年、
彼らは年間150本のライブと、
週に最低でも2回は深夜練習を予約していました。
他の同世代のバンドと違うことといえば
メンバーの中の何人かが子どもの頃から
エンターテイメントの業界に足を踏み込んでいるから
この世界で生きるには何をしたらいいのか
見通しができていたのだと思う。
成功するしないは別として、
この先を見通し、行動できるのは大きな差だと思う。
リハーサルの別の部屋の大学生バンドや社会人バンドの年齢よりも
少し下の若者のほうがよっぽど将来について真摯に考えていたのだと思う。
私もそうだったけど、大学生なんてものは
のんきでえらそうで、世間知らずが大半だ。
じゃあ、同じことすれば売れると思ったら大間違いで、
そこには曲の良さとかメンバーの容姿や、
年齢、ヴォーカルのバックボーン、コネなど
いろんな要素があります。
そして何よりも
売れるためにバンド全体で努力していたということです。
個人の努力はできますが、
バンドとして、個を捨てて努力するのというのは
本当に難しいと思います。
そこには、生活や、バイトや、彼女や、実家などの
都合が絡み、たとえば正月は毎年家族で祝うとか
そういうことが小さいことかもしれないですがバンドの邪魔になるんです。
売れるバンドは、そういう部分をまずなくして
ほとんどバンドのため
というか、個人の行動が全部バンドにつながっているような気がします。
日常すべてをバンドに費やし、楽しむ。
バキ道の武蔵編でそんなのあったなぁ。