久しぶりに終演後ブログ書きまーす。(結構な大作になってしまった…)

 

この時期なので、稽古は短期集中で行うのですが、短い稽古期間で、お芝居にダンスに(しかもダンスラインというくらいですからダンスナンバーが多い)と大変だったのですが、みんな本当に良く頑張ってくれたと思います。

今回の座組のメンバーはみんな向上心が高く、かつ少しでも作品が良くなるようにと協力しあって、意見を出し合ってという姿勢が素晴らしかった。演出をつけている私がヘトヘトになるくらいの濃密な稽古の中でも、誰一人集中を切らすことなく喰らい付いてきてくれました。稽古していてとても気持ちよかったです!

 

私がアリスインさんの演出をするときに心掛けていることとしては、良い作品を作るということは大前提として、「キャストたちにお芝居って楽しい!やり甲斐ある!」と思ってもらうこと。それはキャリアに関係なく、みんなにそう思ってほしい。演劇・お芝居の世界のこれからのためにも、若い人たちにお芝居に興味を持ってほしいのです。それは「ただ楽しい」ということではなく「真剣に取り組めるものだからこそ楽しい」と思ってもらうこと。今回の座組でもそう思ってくれた子たちが沢山いてくれたら嬉しいなと思ってます。

というわけで、みんなの未来へエールを送る意味も込めて、今回のキャスト陣についてドドーンと書いていきたいと思います(基本褒めます笑。エールですから!)。

 

 

○北野美環役:高咲陽菜さん

初演技、初舞台でいきなりメインキャストの一人。すごいプレッシャーだったと思いますが、本当によくやり切ってくれました。太陽のような明るさと愛されキャラ感、そして抜群の妹キャラ属性。今回の美環という役がピッタリはまったというのはあるかもしれませんが、それを差し引いてもとんでもない上昇カーブで成長していきました。とにかく芝居勘が抜群に良い。セリフの意味や、このシーンはこんな気持ちでやってほしいと演出をつけると、どんどん芝居が変わっていく。セリフを覚えるのも早かったし、自主練も沢山やってくれたんだろうなと思います。そして本番に入ってからも驚きの進化を見せてくれた高咲さん。末恐ろしい16歳です。グループの活動もあるので、なかなか難しいかもしれませんが、これからも機会があれば是非お芝居をやってほしい。絶対にマルチで活躍できる素質を持っていると思います。「それ以上凛ちゃんに酷いこと言うな!」の叫びにはいつも鳥肌立ってました。彼女が美環で本当に良かった!

 

○北野凛胡役:相澤瑠香さん

稽古中から、お芝居でもダンスでも、座組を引っ張ってくれました。そういった彼女の存在が、今回の座組全体にとても良い影響を与えてくれました。お芝居もダンスもとても上手なのですが、彼女の特筆すべきところは、抜群の安定感。とにかくブレない。今回の物語は「凛胡の成長物語」だったのですが、中心にいる彼女が常に安定しているので、作品全体が大きくブレることが本当になかった。そして安定感だけではなく、本番に入ってからは感情がどんどんブーストしていき、物凄かった…。また、そこそこ細かい抽象的な演出をつけても、ほぼほぼ一発でそれをやってのけてしまう芝居勘の良さにも驚かされました。あとあと、表情もものすごくいいんですよねえ。稽古中はマスクをつけているので、なんとなくこんな表情してるんだろうなと想像はするのですが、劇場に入って、マスクを取ってからの彼女の表情を見て、演出家ながら普通に泣きました笑。これからもいろいろな役に挑戦してほしいですね。

 

○北野苺役:白石まゆみさん

抜群の華を持った彼女に、苺という「おばあちゃん」役をやってもらうというのが、今回の私の配役のトピックスでした。そしてその配役は大正解でした。彼女とは、役について、台本について沢山お話をしました。それによって私も気付かされた部分もあって、とても助けられました。白石さんは役に対して真摯に向き合う女優さん。すごく深いところまで考えていて、ゆっくりと着実に役をものにしていく。だから、役を掴んだ時にはもうその役の喋り方、動き方、空気感を醸し出している。稽古終盤からは高咲さんと白石さんが本当に孫とおばあちゃんに見えました。これ、なかなかすごいことだと思うのです。付けた演出は徹底的に練習してくれるし、本当に、この先どこまで高みに上がっていくのだろうと感じさせてくれる女優さんです。またまた是非ご一緒して、違う役所でも彼女を演出してみたいですね。またご縁があることを祈ってます!

 

○長沼亜里沙役:松村芽久未さん

変幻自在。お芝居も上手だし、ダンスだって抜群。稽古でも芝居の熱をどんどん上げてくれて、それに釣られて周りの熱もどんどん上がっていきました。座組内で気配り目配りもできて、こういうキャストさんが座組にいると本当に助かるんです。そして、この物語、亜里沙の登場から物語がグングン動き出していくのですが、その部分をしっかり理解してくれており、彼女の登場によって舞台上のテンションが一段も二段も上がるお芝居を披露してくれていました。さすがの存在感。また声がいいんですよね〜。美しくも力強い響きを湛えた声…。そして、場の空気感を変えるのも抜群にうまい。いろんなところで起爆剤となる亜里沙を彼女が演じてくれたことで、この作品が常に良いテンションで進んでくれたのだと思います。作品に加速感と安定と刺激を与えてくれた松村さん。また是非ご一緒したい女優さんです!

 

○百合園絵里役:森青葉さん

実質、今回が初舞台のようなものだった森さん(子供の時にちょろっとやった程度とのことだったはずです)。いきなり、百合園のような癖の強い、いや強すぎる役は大変だったと思います。最初は色々と苦戦していましたが、徐々に役をものにしていく彼女を見ているのはとても楽しかったです。百合園は最後の方に役としてのトピックスが来るのですが、そことのギャップを作るためにも前半の破天荒なシーンが重要になってくる。彼女の元々持っているユーモアさと役がリンクしてきて、最終的にはとても魅力的な百合園に仕上げてくれたと思います。千秋楽付近での彼女のラストの方での長セリフは感情も篭っていてとても素晴らしかった。瞳も大きいので、瞳の表現力も相まって、心揺さぶられましたね。あのセリフは演劇人として涙なしには聞いていられない。これからも是非お芝居にチャレンジしていってほしいですね。

 

○橋本綾久役:小倉舞子さん

今回の脚本家、麻草郁さんの作品では良く登場する属性のキャラクターといいますか、過去にトラウマを抱え、それと戦いつつも苦しんでいる役所。私としても特にデリケートに扱いたかった役。片岡観音子という役も同じですが、こういう物語のメインではない心の問題をデリケートに扱うことで物語は確実に豊かになる。小倉さんも綾久の繊細な心情を声で、表情で、体の動きで実にうまく表現してくれたと思います。メンタルな問題が緩和されれば、みんなに慕われる、頼りになる部長。しかし、ちょっとしたことで揺れ動く危うさを持っている。彼女の作り出す、シリアスで壊れやすい空気感が、中盤の凛胡の心が折れるシーンをより効果的に引き出してくれる。そしてまた、凛胡が再び立ち上がるところでも、綾久を立ち上がらせることで、凛胡の立ち上がりが鮮明になる。陰と陽を行ったり来たりする小倉さんの演技が見事にサポートしてくれていました。とても難しいポジションだったと思いますが、素晴らしかった!

 

○平山樹役:平瀬美里さん

今までオンラインのイベント的なものではご一緒したことはあるものの(オンライン朗読劇を含め)、ガッツリ舞台でご一緒したのは今回が初。そのため、あまりお初という感覚はありませんでしたが笑。平瀬さん、いいですね〜。思い切りもあるし、飲み込みも早いし、何より明るい!座組に居てくれるとなんか安心する存在でした。昨年ご一緒した朗読劇ではまだセリフが明瞭ではなかった部分もあったのですが、今回の稽古・本番を通じて、セリフの発声の仕方がものすごくクリアになったと思います。実はまだ舞台経験があまりないのに、演技をするときに体の癖が出ないことも彼女の利点の一つですね。普通は、手や足、姿勢に普段は出ないような芝居癖が出るものなんですが、何も出ない。こういう人は、芝居を続ければどんどん上手くなっていきます。そしてダンスのキレとダンスしている時の表情がピカイチ!コメディリリーフ的なこともできそうだし、今後の平瀬さんは楽しみな存在ですね!

 

○若葉香織役:黒木美佑さん

オーディションで初めましてだったのですが、「うおっ!この子、芝居上手い」と思い、かなり印象に残っておりました。実は黒木さん、最初は若葉役ではなかったのです。アリスさん側から配役の提案をされた時に、私の方で黒木さんを若葉役に変更してもらいました。今回のお話、凛胡たちの最大の障壁になる若葉役にどのキャストを置くのかが、最重要ポイントの一つでした。若葉のようなどちらかというと静かなキャラクターで全員を相手に圧をかけるのはかなりの技量が必要となります。まだ未知数な部分はあったのですが、黒木さんに賭けて大正解でした!彼女にはなぜか謎の風格、気品、ミステリアス性があり、正にハマり役だったと思います。ヒール的な立ち位置は初めてだったようですが、全くそんなことを感じさせない存在感を発揮しておりました。デレってからの思い切りの良さも高ポイント。女優としての今後の黒木さんにぜひ注目していただきたいですね。間違いなく素晴らしい女優さんになっていくはずです!

 

○森下比呂役:伊藤千由季さん

森下は、台本上はあまり存在感のない役なのですが、伊藤さんと話し合ってキャラの方向性とか立ち位置を決めていき、本番では見事に存在感のある役に仕立ててくれました。セリフの発声も明瞭だし、何より癒し系の声はとても魅力的です。声が柔らかいので、優しいセリフとかとても良い感じになるだろうなあと想像できます。しかし、そんな癒し系ボイスからは想像できないような、尖った面白い声も出せるし、役の幅はとても広そうですね。伊藤さんを含めた、播磨さん、羽野さんの演劇部トリオは、本当に抜群に良かったんですよね。このトリオは私のお気に入りでした。伊藤さん、稽古中からとても器用な子だなと思っていたのですが、本番に入ってからグングン良くなっていったし、もし次もご一緒できる機会があれば、今度は全然違う役所でも演出してみたいですね。前述の通り、優しく包み込むような役とか絶対いいと思うんです。またご一緒したい!

 

○桜日和役:播磨かなさん

とにかくパワフル!声も動きも存在も!見ていて本当に楽しいキャストでした。こういう子にはドンドン色んなことをやらせてみたくなるものなんです、演出家というのは。彼女の一番良いところは、こちらが付けた演出を120%でやってくれること。なので、自分の想像を常に超えてくれる。そして、私はセリフが明瞭な役者さんが好きなので、播磨さんはとてもクリアな台詞回しで、本当にお気に入りのキャストさんでした。そして彼女は安定感もすごい。あのテンションのお芝居を安定感抜群でできるのはとても良いことだと思います。桜は、実はダンス部と演劇部の橋渡しをしていたり、なかなかに重要なポジションだったのですが、播磨さんが元気よくパワフルに演じてくれたことで、桜という役がよりピッカピカに輝いたのだと思います。また彼女だからこそ、思いついた演出もあったので、本当に想像を掻き立ててくれる女優さんだと思います。またご一緒したい!

 

○大沢あかり役:長谷川麻由さん

今回は自身の役だけでなく、特にダンス面において座組を引っ張ってくれました。稽古中からも皆に色々指示してくれたり、鼓舞してくれたり、本当に助けられました。こういうポジションってなかなかできないものなんです。本当に彼女が座組にいてくれて良かった。数年前の降臨ハーツという作品でご一緒したのが初でしたが、その頃とは比べ物にならないくらい、女優としても人間としても成長したなあ驚かされました。たくさんたくさん、色んな現場で頑張ってきたんだろうなということが容易に想像できます。もちろん、大沢あかりとして、この作品に大きなパワーももたらしてくれました。強気に叫んだり、突っかかったりするだけではなく、優しさや責任感、そういった大沢の様々な面を作ってくれたのは彼女の功績です。面白シーン以外、彼女にはほぼ何も言ってませんから笑。黙ってても自分でどんどんやってくれる。次ご一緒するときは、どんな姿を見せてくれるのか楽しみです!

 

○永山雫役:増田小春さん

今回が初舞台組のお一人。最初はわからないことだらけで戸惑っていたと思いますが、どんどん良くなって、舞台に馴染んでいく彼女を見ているのは嬉しかったです。彼女は、お芝居している時もダンスをしている時も表情がいいんですよね。キラキラしてます。滲み出る人間としての躍動感も彼女の魅力の一つでしょう。パッと見は鋭い顔つきをしているのに、話すと柔らかい雰囲気を醸し出すのもギャップがあって面白い。かと思えば「いいスイングだねえ〜」のセリフの時はおっさんみたいな話し方もできる笑。初舞台でここまで色んな面を見せてくれるのはすごいことだと思います。そして彼女のトピックスは、最後の大会でのバトルダンスシーン。もう「関東最強」みたいな雰囲気を出していて、とてもカッコよかった!バトルダンスシーンのバトル感がより出ていたのは、彼女の功績によるところ大だと思います。是非、これからもお芝居に挑戦していってほしいと思っています!

 

○片岡観音子役:大野愛さん

彼女は以前にご一緒したこともあったので、お芝居の実力はわかっておりました。とても良い芝居をする女優さんだったので、今回は片岡役をやってもらうことにしました。片岡は、今回の作品では一番出番の少ないキャラクターです。しかし、とても重要な役所。だからこそ、一回一回の登場で観客の印象にしっかりと残れる人に演じてもらいたかった。見事にその期待に応えてくれましたね。ツイッターなどのお客様の感想を拝見していても、大野さん演じる片岡に言及しているものが多かった。少ない出番の中でしっかりと観客の印象に残れる。流石としか言いようがありません。美環の死に対して、周りとは違う受け取り方をし、一人孤立してしまった片岡。大野さんの醸し出すやるせなさが、見事にそれを表現していました。あと、大野さんといえば、声。本当に輪郭のある素敵な声だと思います。強くも切なくも表現できるミラクルボイス。片岡が大野さんで本当に良かった!

 

○前山渚役:篠原みなみさん

前山のキャラクターは彼女とも話し合って決めていきました。今回は「凛胡の成長物語」であるが故に、意図せずに彼女に様々な影響を与えていく周りのキャラクターたちを際立たせる必要がありました。そのためには台本に描かれていない部分を掘り起こしていく必要があります。ダンス部で凛胡と亜里沙の同級生である前山が二人をどう見ていたのか?特に亜里沙への接し方でその部分が表現されています。後輩にまで「〜っす」という後輩言葉で接する前山が、騒然とした場を鎮めるために、後輩言葉を捨てて大沢や亜里沙を必死に止めるシーン。この胸熱シーン、稽古場ではなかなかうまくできなかったのですが、稽古終盤、そして本番ではバシッと決めてくれましたね。篠原さんがバシッと決めるたびに心の中でガッツポーズをしていました。ダンス部の中では中間管理職的なポジションの前山でしたが、しっかりと役割を果たしてくれました。ダンスもキレキレで、とても良かったと思います!

 

○中川原由香役:羽野瑠華さん

羽野さんはなかなかに面白いキャラクターです。すんごい美少女なのに、お芝居がぶっ飛んでます。百合園に黄色い声を送る桜や森下に「しー!」というシーンは、もうガチすぎていつも笑っておりました。森下とのロバ劇場では、ぶっ壊れ具合を遺憾なく発揮してくれました。こういう見た目と演技にギャップがある女優さん、本当に大好きなんですよね。ロバの役を振られた時の「ロバ!?」と叫んでいる時の表情とか、平山のキラーンを欲しがる森下を止める時の表情とか、本当に素晴らしい。かと思えば、デレってした時には抜群のキュートさを発揮してくれる。まさに「見ていて飽きない女優さん」だと思います。まだまだ彼女には底の知れない部分があるので、また是非ご一緒して新たな羽野さんの一面を発見してみたい。そういう気にさせてくれる女優さんです。色んな演出家さんからも絶対に気に入られるタイプだと思います。そのうち、羽野瑠華争奪戦がはじまるかもしれませんね笑。

 

○広田マリアンヌ役:菜乃花れみさん

稽古場でもずっと愛されキャラクターで、稽古場では一番笑いを取っていたんじゃないでしょうか?笑 ダンストレーナーなのに、皆にダンスを教えることもなく、先生と考えた作戦も会長にあっけなく突破され、いいところなしだったマリアンヌ。ですが、この物語で、ただ一人何があっても最初から最後まで変わらなかったキャラ。こういうキャラが一人いるだけでも、何だか安心するものなのです。かなり癖の強い役でしたが、それを彼女がもっとクセ強めに味付けしてくれました。千秋楽のアレといい、彼女の体を張ったネタに女優魂を感じました笑。とても真面目で愚直な面もあり、私が付けた訳のわからない動きを何度も何度も練習してものにしてくれていました。そういうひたむきな性格だからこそ、座組のみんなからも愛されていたのだと思います。こういったポジションを振られるということは彼女の個性が際立っているという証拠だと思います。これからも様々な役にチャレンジしてもらいたいですね!

 

○宮路千鶴役:西野亜弥さん

影のMVPといっても良い活躍を見せてくれた西野さん。生徒に対して適当に接しているのに、どこか憎めない宮路先生だったのは彼女の功績だと思います。物語中で大きな変節を見せる役なのですが、特にしっかりとはバックボーンが描かれていないものの、そこに説得力を持たせてくれたのも彼女の功績。面白くてお茶目なのに、ちゃんと生徒たちを見守っている雰囲気を作ってくれたのも彼女の功績。そして確かな実力があるからこそ、覚醒シーンではとにかく自由に好きなようにやってもらました。信頼していないと、ああいったシーンはお任せしないので。台本に描かれていない部分を彼女が膨らませてくれたことにより、宮路という役がとても豊かなキャラになったのだと思います。稽古場でもいつもデーンと構えてくれていて、座組のみんなも西野さんがいることで、何ともいえない安心感を得られたのではないでしょうか?西野さん、グッジョブでしたよ!

 

○岩本小夏役:鎌田彩樺さん

彼女の良いところは、とにかく「陽」のオーラが凄いこと!鎌田さんが舞台上に登場すると、なんか100ワットくらい明るくなった気がするんです。彼女のファーストミッションは、プロローグから学園シーンになった時に、まず場の空気をパッと明るくすることでしたが、毎回抜群に明るくしてくれていましたね。声も明るいんですよ笑。岩本にも何か欲しくて、「謎に野球に詳しい」という要素を付け足したのですが、あの何も考えずに明るく野球の話することろは抜群でしたね。ダンスも良かったし、何といっても背も高くてスタイルもいいので、舞台映えが凄い。舞台だけではなく、ステージというものに立ち続けるべき存在だと思います。お芝居も上手だし、芝居勘もいいもの持ってるし、女優としての活動を増やしていくのは良いことなんじゃないかなと思います。なかなかいない程の陽のオーラの持ち主なので、これからも色んな作品に陽のパワーを与えていってほしいです!

 

○高畑千真季役:宮崎妙美さん

イケボの持ち主。セリフが明瞭でとても良いですね。生徒会で色々話し合ったりして、生徒会の統一感を出すことに尽力してくれていました。今回の生徒会は、しっかりとみんなの障害になって欲しかった。そして会長がパワー押し系のキャラクターではなかったので、パワー系は高畑役の宮崎さんに担ってもらいました。しっかりと声の圧で、みんなの障害になってくれました。大きい声を出すと何を言っているのかわからなくなる子って多いのですが、彼女の場合はそれがなかったので、非常に良かったと思います。本当は生徒会の子たちにも色々とネタをやらせてあげたかったのですが、やはりみんなの障害になり、またその障害度合いをあまり落とさないためにも、ネタ的なものは後半までなるべく封印をしました。みんなとわちゃわちゃできるシーンも少なかったので生徒会のメンバーたちは大変だったと思いますが、しっかりと役所を押さえてくれたので、物語が締まりました。こちらもグッジョブです!

 

○田端美紅役:樹乃さん

良い意味で、稽古開始から終わりにかけて印象が一番ガラッと変わった女優さん。オーディションの時は、少し大人しめの芝居をする子なのかなと思っていたのですが、稽古を通じてどんどんパワーを出してきて、結果的には田端は私の思っていたキャラとは全然違ったものになりました。とても良いキャラに仕上げてくれました。最初はぶりっ子的なところからスタートし、物語が進むにつれて、どんどんヒール度合いが強くなっていく。物語中に成長していくヒールって新しくないですか?笑 新しい演出をつけても、バシバシやり遂げていく彼女には頼もしさすら感じたほどです。でも、どこか憎めない面も持ち合わせており、田端という役がとても豊かになりましたね。「会長の足が生まれたての子鹿みたいになってる!」のツッコミはいつも100点満点でした!笑 次にご一緒した時は、またどんな驚きを見せてくれるのか? とても楽しみな女優さんですね。

 

○稲城菖蒲役:羽野真央さん

オーディションの時に、何かうちに秘めた闘志のようなものを感じ、出演してもらうことに決めたキャストさん。セリフも随分と早くに覚えてくれていましたし、生徒会のいやらしさを出すために、セリフの言い方を工夫してくれたりと、最年少チームながらとても頑張ってくれていました。彼女にも何か生まれ持った気品のようなものがあり、まだ高校生ながらあの落ち着いた感じは何なんだろうといつも思っていました。宮崎さん、樹乃さんと力を合わせて、しっかりとみんなの障害になってくれていました。お芝居にかける意気込みは相当持っているようなので、これからもバシバシ舞台に立ち続けてほしいですね。本番中は安定感もありましたし、本当にまだ高校生なのでしょうか?笑 こういった若い世代が舞台や演劇に興味を持ってくれるのは非常に嬉しい!どんどん経験を積んで良い女優さんの階段を駆け上がっていってほしいですね!

 

 

というわけで、長くなりましたが、キャストたちへのエールも込めたブログはこの辺で。

今回は本当に良い座組でした。彼女たちじゃなかったら、ちょっと間に合わなかったんじゃないかと思うほど、タイトなスケジュールでしたが、みんな歯を食いしばって前向きに取り組んでくれました。楽しいだけじゃなく、厳しさも持ち合わせていた素晴らしいチームだったと思います。一人でも多くの子たちと今後もご一緒できることを祈って。

たくさんのご来場、ご声援、本当にありがとうございました!!