さて、今回が振り返りブログラストになります。

今回はチーム学生について書きたいと思います。

 

私的には、今回の作品の鍵を握っているのはチーム学生だと最初から考えていました。チーム学生が輝いてこそ、stage blueの舞台が学校になったという旨味が最大限に出ると思ったからです。そのため、いかにチーム学生を立てるかがテーマでした。

だからこそ、チーム学生は一番稽古もしました。稽古当初から比べると一番変わっていったのもチーム学生でした。みんなが活き活きと演じてくれたことで、今回の作品が非常に豊かなものになったと思っております。

 

まず、河東を演じてくれた佐藤智広くん。彼は本当によくなりましたねー。座組最年少で河東のような重要な役を演じることは本当に大変だったと思いますが、プレッシャーに打ち勝ってくれました。智広くんの一番の魅力はやはりその真っ直ぐさ。稽古にも非常にまじめに取り組んでくれていたのですが、その真っ直ぐさが役にうまく反映されていたと思います。稽古を重ね、周りとのコミュニケーションも潤滑になっていくと、真っ直ぐさだけではなく遊び心も出てきてグングン良くなっていきました。本当はもう少し河東もボケたりするシーンがあったのですが、それを削って場を回す役に徹してもらいました。結果として全体のバランスが非常に引き締まりましたね。ザキさんや健流くんと絡んでいく中で柔軟性も身につけていきましたし、本番は見ていて本当に頼もしかった。何気に影のMVP候補の一人だと思っています。今後も楽しみな存在ですよ〜!

 

そして、望月役の後藤健流くん。何度も言うように、彼がいなかったら今回の作品は成立しなかったというくらい八面六臂の大活躍でした。望月は役としてもなかなかのボリュームでしたが、今回は全殺陣も付けてくれたし、劇中のダンスシーンも振付は健流くんでした。また、ライブダンスに関しても反橋くんとともにダンスリーダーもやってくれましたし、本当に頭が上がらない。彼がいてくれたおかげで作品のクオリティが2段階も3段階も上がったことは間違いありません。役としてももちろん望月を演じ切ってくれたのですが、それだけにとどまらず、チーム学生の中で上手くバランスを取ってくれていました。本番に入ってより暴れ出したほかの生徒たちに的確なツッコミを入れてさらに笑いを加速させたりなど、チーム学生の扇の要でしたね。真剣な雰囲気に戻さないといけない時には、グッと感情を入れて場の空気を一変させたりと素晴らしかった。いやはや、熱い男ですよ。一家に、いや、座組に一台・後藤健流です、本当に。また是非ご一緒したいなー。

 

小沢を演じてくれた東くん。彼は稽古当初からいろんな試みを見せてくれました。かなりオタク寄りなパターンとか、ちょっとオネエ系のパターンとか笑。たくさんやってくれたからこそ、非常に見えてくるものがあり、最終的に「漫画好きということでオタク方向に寄せすぎるとちょっと暗いキャラになってしまうので、オタクを匂わせつつあくまで明るく押しは強くする」という非常に微妙なラインでキャラ作りをしてくれました。本番に入ってからはその場その場で起こることへの対応も鋭くなってきたし、ネタの勢いもグングン上がっていきました。稽古場での試行錯誤が本番ではすごくいい方向に効いていて、何があっても役がブレていなかったのが非常に印象的でした。イロモノになりすぎず、しかし、しっかりと変なところも盛り込める。素晴らしいバランス感覚と思い切りのあるいい若手役者だと思います。ナイスオタクだぜ!

 

中里役の植田くん。いつも飄々とマイペース。実は中里は場が荒れたり、次の展開に行く時のきっかけになる台詞が多く、彼もそれをわかっていたようで、稽古中からアンテナをバンバンに張っているのがわかりました。だから、本番に入ってみんながどんどんぶっ込んでくるようになってからは大変だったと思います笑。稽古中から「いっぱいぶっ込んだり遊んだりしてもいいけど、戻すと決めたポイントではしっかり戻ってきましょう」を合言葉にやっていましたが、植田くんはそれを的確に実行してくれていたと思います。本番途中くらいから「植田くんもバンバンネタ入れてもいいかなあ」と一瞬思ったのですが、やはり全体のバランスというものがありますのでね。植田くんもそれをよく理解してくれていたので助かりました。ただ、千秋楽ではついにはっちゃけてましたね笑。いいんです!千秋楽ですから!siriに答えを言わせるネタは千秋楽で一番笑いの量が大きかったような気がします。グイグイ行かずともしっかりと存在感を示してくれた植田くん。グッドジョブだぜ!

 

兵藤をうざく演じてくれた安孫子くん笑。いや〜、うざかった。あのキャラクターは稽古序盤から方向性は決まっていたのですが、最終的には良いラインを見つけてくれたなあと感心しております。本番始まってからは「兵藤、お客様に愛されてるな〜」と思って見ておりましたが、それにあぐらをかくことなく、楽屋でこまごまとネタの小道具を作っていたりと、本当にサービス精神旺盛というか、みんなを楽しませたい気持ちが強い子なんだと思います。役者には絶対に必要な資質ですね。そりゃ、稽古最終日に差し入れでみんなにおにぎりを手作りで持ってくるよなと納得してしましました笑。本食べるし、本服にくっつけるし、なんか旗の小物作るし、すごいやつですよ!何よりそれを本人が楽しんでやっているということが一番なんです。先輩たちの評価も高かったですしね。今後の彼の活躍は要チェックだと思いますよ!

 

そしてそして、結城役を演じた大見くん。スベらない方の大見くん。格言キャラという旨味を存分にしゃぶり尽くしてましたね。劇中で青柳との日記のやりとりで、3つ格言を言った後に最後ひとつ変な格言を言うというシーンがあったと思いますが、脚本上は最後の変な格言はありませんでした。稽古初期の頃に「ここで一個変な格言言ってみたら?」と思いつきで演出したのですが、そこからは大見劇場。バンバン面白い格言を用意してくるし、そこから役をドンドン面白く変なキャラに拡大していきました。ものすごくセンスのある子だと思います。そしてとても貪欲。自分が行けそうだと思ったところは、稽古場からバンバンぶっ込んでましたし、度胸がいいといいますか、ものすごく良い姿勢だと思います。刀剣乱舞はもう無理かもしれないけど笑、彼は大輪の花を咲かせるような雰囲気がプンプンしますね。彼なりの美味しいポジションで。彼もまた今後が非常に楽しみな逸材だと思います!

 

さてさて、バグバスターズ stsge blueを振り返ってきましたが、本当に座組全員で作り上げた作品だと思います。誰が欠けてもダメだったし、このメンバーだからこそできたバグバスターズだったと思います。来年もまだまだシリーズは続きますし、作品自体が無限の可能性を秘めていると。そして参加した誰もが「楽しかった!」と思えるような作品。それがバグバスターズなんだと。今までそれを築き上げてきた米山さん、そして歴代バグバスターズのキャスト・スタッフ陣、本当にすごいよ!キャストもお客様も一緒に笑顔になれる作品なんてなかなかない!これからも是非バグバスターズの世界に関わっていきたいと思っております。えらい人ー、お願いします笑!

最後に改めまして、公演に足を運んでくださった皆様、またご声援をくださった皆様、本当に本当にありがとうございました!バグバスターズ、これからもよろしくお願いいたします!それでは!

 

バグバスターズ stage blue 演出:扇田賢