ラズベリーボーイ3、無事に全10公演が終了致しました!本当に連日沢山のお客様にご来場頂きありがとうございました!
打ち上げが終り、朝に帰宅し今目覚めましたが、興奮冷めやらぬ皆様への感謝の気持ちを表したくてブログを書いています。

ラズベリーボーイ3は「THE FINAL」と銘打って公演致しましたが、そのことに偽りはございません。2年半も繰り返しやらせて頂きましたが、とりあえずは今回で一旦終了です。本当にそのつもりで作品を作りました。しかし、映画化が決まり、皆様から「まだ続いて欲しい」というありがたいお声をたくさん頂き、プロデューサーと話し合い、なんらかの形で舞台の方もまだ続けましょうということになり、千秋楽のサプライズ発表という流れになりました。発表した時のお客様の割れんばかりの大声援、本当に一生忘れられない光景でした。夜なべして映像を作った甲斐がありました笑。


「ラズボは元気になる!」とよく言って頂けますが、私たちも皆様の笑顔と笑い声、そして暖かいまなざしに本当に元気をもらってきました。2年半もやれて来れたのは、本当に皆様のおかげだと思っております。改めて、ありがとうございました!

ラズベリーボーイ1は、とにかく必死でした。役者たちがハチャメチャにぶっ込みまくって来るこの面白さをどうやって形を整えて行けばいいのか…整えすぎても面白くなくなるだろうし、でもハチャメチャすぎても2時間は持たないだろうし…。稽古では常に「物語とカオスの境界線を攻めよう!」を合い言葉にみんなと試行錯誤しながら作っていきました。初日の幕が開くまで不安がいっぱいでした。しかし初日のカーテンコールでのもの凄い拍手で、全てが報われました。初日のゲストだった寿里さんの「お前らすごいもん作ったな」という言葉が今でも忘れられません。

そしてラズベリーボーイ2。お話を頂いた時は本当に嬉しかった。続編をやらせてもらえるなんてこんな幸せなことはありません。脚本作りは非常に苦労しましたが(守山が死にそうになってました笑)、とにかく1に泥を塗らないよう頑張りました。結果、ご好評頂き、ホッと胸を撫で下ろしたのを今でも覚えています。

そしてそして、今回のラズベリーボーイ3。お話を頂いた時はただただ怖かった。一度は断ろうと思いました。続き物の常で、やはりその作品の質、熱が落ちて行くのをたくさん見て来たので、正直な話、2で「もう限界だな」と思っておりました。私的には2でも1と変わらぬ、むしろ最初から1、2の続き物だったんじゃないかと皆様から言って頂いた段階で「これで終りにした方がいい」という気持ちが強かった。スピンオフならいくらでもやれるかも知れません。しかし、本編は別です。変な話にしてしまい、今までのシリーズに泥を塗るくらいならここで終った方が賢明なのではないか?そう思いました。しかし、「まだまだラズベリーボーイを観ていたい」というファンの皆様の期待にも応えたい。そこで「今回で本当にラスト」と決め、作品作りに挑みました。3の脚本会議、守山と2人で「これで最後にしよう。そして最後にふさわしい内容にしよう」と話し合いましたが、それにふさわしい内容がなかなか思いつきませんでした。とにかく皆様の期待を裏切りたくない!その一心で知恵をしぼりました。共通の合い言葉は「やはりラストは喜一の話」。そこでひらめいたのが「喜一のルーツを探るお話」「喜一の卒業」というものでした。そして思いついたのが、「喜一と喜一のルーツであるお父さんとの邂逅」という今回のお話でした。守山も「それなら書けそう」と気合いが入ったので「これならいける!」と小躍りしたものです。単純なタイムスリップものにしたくなかったので「お父さんの記録ノートの中に入ってしまう」というロジックにしました。
にしても、今回の劇中劇はその内容そして最後のハッピーエンドに変える流れを考えるのは大変でした…。ラズボは必ず劇中劇があるので一回の作品で2個の脚本を書かないといけません。守山には本編に集中してもらいたいので劇中劇は私が考えていたのですが、1は「脚本の並び替え」というロジックが決まっていたので比較的簡単でした(まあそれでも大変でしたが)。友朗さんの雷で「光とともに扉が現れる」というのを思いついたとき「よし!よく思いついた!」と自分を褒めました笑。2は本編の流れとリンクさせるということを思いついてからはスムーズに考えられました。あとは「脚本の差し替え」をどうやって伝えるかというドタバタを考えればいいだけでした。そして3の劇中劇。いや~、禿げるほど考えました。本編でも友朗さんが「禿げるほど集中して考えたからな」というセリフがありましたが、あれは偽りのない気持ちです。本編が1、2、3とループしている構成になっているので、劇中劇もそうした方がいいなと比較的早く思いついたのですが、そこからが全く思いつかなかった。最後のドタバタも難しかった~。今まではそんなことなかったのですが、今回は最後のドタバタを成立させるために、後付けで守山に本編の方に色々伏線を追加してもらったり、手数を掛けてしまいました…。面目ない。

でもなんとか無事に脚本も完成し、公演の方も大変ご好評頂けて、安心と同時に疲れがどっと出て来ております。2年半の集大成、本当にいい公演ができました。皆様の暖かいご声援のお陰です。そして、この作品を愛し沢山の力とアイデアを提供してくれたキャストの皆、困った顔一つせずに日替わりネタに対応してくれた素晴らしいスタッフ陣、本当に本当にありがとうございました!

少しお休みさせて頂きますが、ラズベリーボーイはまた帰ってきます!でも、とりあえずここで一旦終了とさせてください。本当に長い間ラズベリーボーイを愛して頂き、誠にありがとうございました!
落ち着いたら、またキャストのこととか色々書きますね~。