さてさて今回でラストにする予定です!読んでくださいね~。

◯志倉夏樹役・花梨さん
はい、私が「大好物の演者さん」と公言している花梨ちゃんです。もう連続3回目ですが、いや~飽きが来ない女の子ですよ。今回は「興奮したらなぜか逞しい声を出してしまう女の子」という謎のキャラ付けをしました。声優志望の役なのでね、色んな声を出してもらおうかなと。本当はもう一個練習していた声があったのですが、完成に至らず断念。次回ですね。次回は必ずやってもらいます。て、もう次の作品も出てもらうつもりでいます。私にとって花梨ちゃんへの演出は使命です。だって、あんなどこにもいないような面白い素材の子を素敵に演出できなかったら私の負けですもん!特に私は花梨ちゃんのようなキャラの子を演出するのが大好きなので、負けは許されません!
そして私が何かネタを考えた時はまず花梨ちゃんに見てもらいます。花梨ちゃんが笑ってくれたネタはお客様へも良くウケるんです。不思議な感じの子ですが、努力もちゃんとしてるんですよ。毎回やるたびに「うまくなったなあ~」と思いますので。アリスインアリスでもの凄い子たちに囲まれてますからね。これからも楽しみです。そして次回も出てもらう!公言しておきます笑

◯黄市恵美役・長南舞さん
今回が初演技初舞台どころか、初のお仕事。この短期間で本当に上手くなったなあと感心しております。人気も急上昇。すごい子ですよ。まあ、初めてお会いした時から予感はありました。「この子は今回でかなりのファンを獲得するだろうな」と。予想的中ですね。兎に角、奇跡的なくらい今回の役がバシーー!っとハマりましたね。稽古当初は当然ですが、全然大きな声が出せず、皆に付いていくのも精一杯だったと思うのですが、日に日に良くなり、本番では圧巻でしたね。毎回舞台上で泣いていましたし、日替わりネタまでぶち込んでました。末恐ろしい子です。彼女は凄く自分というものを持っていて、初めての現場でもしっかり地に足が付いていました。あのかわいげな見た目にだまされてはいけません笑 立派な役者さんとして舞台に立っていました。慣れない土地でいきなり色んな人の注目を受けるような状況に置かれても彼女はしっかり自分の足で立っていました。そしてそれを楽しんですらいた。もうただただ拍手!座組の皆からも愛されていましたし、是非これからも続けて欲しいですね。昔と違って、やりたいと思った子がやれるような世界になった芸能界。でも彼女は選ばれし者のような気がします。東京で待ってるぜ!再び舞ちゃんがやって来るのを!そして何よりもファンの人たちが心待ちにしてるよ!

◯界原依鳴役・山田恵理伽さん
名古屋版デッドリーに引き続き、2回連続のデッドリー。あの極限状態を今年もっとも長く生きた女…。それだけでも彼女の根性がわかります。しかも名古屋が初舞台、そして今回が2回目。彼女も今回の稽古、本番を通してもの凄く上手くなりました!彼女には結構色々と言ったかもしれません。ちょっとした芝居クセや台詞クセがあったためです。普段は2回目の子にそこまで言わないのですが、彼女には期待を込めて色々と指導しました。課題をクリアできたところ、クリアできなかったところ、彼女自身の中ではあると思います。でも私としては本当に良く頑張ってくれたな、凄く成長したなと思っております。彼女は背も高くスタイルもいいのでもの凄く舞台映えします。周りの人よりも目立つんですね。だからこそ、良いも悪いも見えてしまう。舞台映えする役者さんの宿命ですね。それを前向きに捉え、どんどん自分を磨いていって欲しいです。本当に無限の可能性がある子だと思います。今回の作品ではその可能性を沢山垣間みさせてもらいました。キリコ役のまあことも息ピッタリでしたしね。名古屋で氷鏡、今回は依鳴と難しい役を立て続けに演じたことは間違いなく彼女の今後の財産になっていくと思います。凄く頑張り屋さんだし、応援したくなる女の子です。皆さんにも是非山田恵理伽を追っかけて欲しいと思います。絶対凄い子になりますから!

◯柏村香役・山本太陽さん
彼女は…、う~んやはり違和感あるな。訂正します。
彼は、ナイスガイでした!この座組にいてくれたことは本当にありがたかった。兎に角、立ち位置が特異!こんな立ち位置だった人、知りませんよ私は!みんなから「太陽さん♡太陽さん♡」って誰からも好かれていて、物腰もすごく柔らかいしユーモアもあるし、なんだ君は!って思いました。皆から愛されていて、誰に対しても平等。特に何かを言う訳ではないのですが、彼がいると場が和むと言うか一つになる。そんな感じですかね?座組の潤滑油になってくれていました。1人になってる子にさりげなく話しかけたり本当に大人でした~。ここに来るまで色んな経験をし、色んな生き方をして来たんだろうなと想像ができました。そんなパーソナルを持った人だから、芝居で柏村が入って来た時に「あ!大人がやってきた!安心だ!」と思わせてくれる。飛び抜けて皆より年上ではないはずなのにそう感じさせてくれる。やはり彼の人となりがそうさせるのだと思います。お芝居とはそういう生きて来た道のりなども感じさせてくれるので面白いですよね~。柏村は不器用な性格だから、ちょっとした一言や視線の送り方で女の子達への思いや優しさがもの凄く滲み出る。凄く自然にそういう部分を作ってくれていたなあと。これぞ生の芝居。伝えるのではなく伝わる。これですよ、これ!
作品に対する愛ももの凄く強くて、本当にデッドリーが好きなんだなあとヒシヒシ伝わって来ました。そんな人の前で下手なことはできないぞとこちらも良い緊張感を持てました。あなたがいてくれて本当に良かった!今度、モテモテになる方法教えてね!

◯緑浜塔欄役・海老原優花さん、神田緋那さん
アイドルカレッジというアイドルグループのお二人。変則的なダブルキャストで本番に気持ちを持っていくのが大変だったと思いますが、2人とも本当に良く頑張ってくれました。
えびちゃんはお仕事の都合であまり多く稽古には参加できなかったのですが、その分自分でしっかりと自主練などをし、少ないながらもいつもしっかりと稽古をしてくれました。稽古初参加の段階で台詞もほとんど覚えてくれていたし、しばらく稽古に来れず久しぶりに参加した時も稽古で付けた演出や動き方も一切忘れることなく、また前の稽古で修正を伝えたことも全部やってくれました。休んでるからと言ってみんなに迷惑は掛けられない!と本当に必死にやってくれていたのだと思います。色んな部分で本当に器用で勘も抜群にいい子だと思うので、たまには頑張りすぎず、肩の力を抜いてやってみれば新しい何かが掴めるはず。お芝居には色んなアプローチがありますからね。きっと彼女ならどんなやり方も吸収できる。次ご一緒する機会があれば、是非もっともっと色んなことをやらせてあげたいなと思います。そして、アクロバット最高でした。あれは出演者の長橋さんから話を聞いて、だったら是非やってもらおうと思いやってもらいました。大正解でしたね~!
ひなちゃんもすごく頑張り屋。私は稽古場に結構早めに行く人なのですが、いつ来てもひなちゃんはダンスの自主練をしたり台詞の練習をしてたりもの凄く努力をしていました。努力する才能。これはどんな世界でも絶対に役に立つ才能。上に行けば行く程、皆さん凄い努力してますからね。彼女にもその才能が溢れてる。凄く初々しい雰囲気を持っており、今回はそれがトラという役にぴったりとハマっていたと思います。最初の読み合わせの時はまだおっかなびっくりな感じでしたが、稽古を積んでいくにつれ本当にどんどん良くなっていきました。努力の賜物です。すごく人懐っこくていつも誰かに抱きついていましたね笑 そういう「人の懐にスッと入る」のも大切な才能の一つです。みんなからも可愛がられていたし、舞台上でもそれが滲み出ていました。先輩であるえびちゃんとのダブルキャストはもしかしたらもの凄くプレッシャーがあったのかもしれませんが、なんのなんの。堂々と役を演じておりました。まだまだ若いしこれから歌にダンスにお芝居にとバンバン活躍の場を広げていって欲しいですね。

◯宍戸舞役・藤原亜紀乃さん、長橋有沙さん
お二人ともなんとも母性溢れる舞ちゃんでした。安心感がハンパなかった!
治療をしながらの演技は非常に難しかったと思うのですが、2人ともそんなそぶりは一切見せず高森やカオルをしっかりと支え励ましてくれていました。
藤原さんはお芝居の安定感が抜群でしたね。本当に何も言うことがなかった。こういう人が舞台上に1人いるだけで観ていて安心します。彼女の舞ちゃんは優しいだけではなく、時に見せる強さとかもあり保健委員というよりは戦場看護師のような佇まいさえ醸し出していました。強くて優しいお母さん。自転車の前に2人、後ろに1人、かつオンブ紐で1人背負いながら笑顔でママチャリを漕いでいる…そんな絵が想像できました。なのでちょっと弱々しさのある大沼さん版の春菜との相性もバッチリでしたね。舞台上で周りに振りまく笑顔も素敵で、マジで共演者の皆も安心感を得られていたのではないでしょうか?もっと色んな役の藤原さんを観てみたいですね。そして私の好きないわゆる「ブレるお芝居」をする彼女も是非観てみたい!
長橋さんことアリーはちーちゃんと同じく以前「トラブルブックマーカー」でご一緒したことがあります。当時から母性がハンパなかったですが、今回はさらにパワーアップしてましたね。普段は結構フワフワしたキャラの子なんですが、こと芝居となると母性が溢れ出て来る。お客様の感想でも『母性』というキーワードが沢山出てました。藤原さんもそうですが、こういうのって出そうと思って出せるものではありません。彼女たちの立派な個性です。たまたま漫画版でもその「母性」が全面に描かれていたので「漫画版の舞とメチャクチャシンクロしてる!」と漫画版を先に読んだお客様もビックリしてましたね笑 アリーのなんとも言えない優しさと愛情、母性が溢れるお芝居、私は大好きです。堂本を励ますシーンの台詞のいい方、凄く良かったなあ…。いつもウルッ来てました。この舞台、泣きポイントが沢山あったのですが、あのシーンの泣きは異彩を放ってましたね。次ご一緒した時はどんなお芝居を見せてくれるのか?非常に楽しみです!

◯巣宮春菜役・大沼采奈さん、みさきさん
彼女たちに伝えたのは「本当は怖くて怖くて泣きそうなんだけど『みんなを守らなきゃ!』と心に言い聞かせている」というラインで演じて欲しいということ。2人ともそれが良く出来ていて、前半の緊張感や場の雰囲気作りに貢献してくれました。
大沼さんは今回で2回目の舞台。すごく真面目な子で、当初はそれが少し悪い方向に出ていました。どうしても固くなってしまう。おそらくそういうタイプの子は「思い切ってドーーンとやってみて」と言うと凄い迫力でできるのかも知れません。しかし春菜はそういう感じでやってもらいたくなかった。必死に自分の中でもこのパニック状態と戦いながらそれでも何とか頑張って自分の務めを果たそうとする。そういうギリギリのラインでやってほしかった。その方が等身大の女子高生っぽい。人間っぽい。何度も私の元へ来てはアドバイスを求め本当に頑張っていました。努力の成果が出て来て最後の方は立派に春菜を演じてくれていました。その様子を見て泣きそうに…いかん、デッドリー期間中は私の涙腺もバカになってましたね。もっと舞台を経験して肩の力が抜けて来ると色んなお芝居が出来るようになると思います。今回一つ乗り越えられたということを自信にして、どんどん成長して欲しいです。期待してるぜ!
みさきちゃんは、いや~、稽古後半から本番での成長がすごかったです。今回の座組で一番伸びた子ではないでしょうか?初舞台の子で最初は「大きな声出すのが苦手です~」と可愛らしい関西弁で言っていたのですが、どうしてどうして。圧巻のお芝居でしたね。上で書いたように自分の中でも戦いながらでもなんとか頑張ってるという感じがもの凄く出ていました。「ガンバレ!春菜!」と素直に思えました。何かを掴むと早い子なんでしょうね。最後の方はいつも安心して観ていました。普段はお茶目な子なのですが、影芝居でたまに見せるそのお茶目さが春菜の人間性をより広く深く表現していたと思います。アリーの舞とも相性が抜群でしたね。紅島にバットを投げられたあとの雰囲気も凄く良くて「紅島、やっちまったな~」というのが全体の雰囲気でも良く出ていました。彼女の功績大でしたね。『君と僕、ときどきメランコリック』というアイドルグループに所属している子なのですが、お芝居も是非続けて欲しい。2回目3回目とどのような成長を見せてくれるのか?今回の伸び方を見ると本当に楽しみなみさきちゃんです。

◯猪狩薫役・藤巻碧さん、渡壁りささん
高森と紅島の関係性が変わったことにより、薫も今までの薫とはかなり変わりました。立ち位置が明確になりましたね。紅島を追い込み、知らず知らずのうちに高森も追い込んでいってしまう。そんなポジションでした。その分、途中までの芝居の作り方が非常に難しかったと思います。
藤巻さんはまだ高校生なのですが、しっかりしたお芝居をやる子だなあと思っておりました。稽古当初からテンションマックスだったし、もの凄く作り込んでいましたね。どちらかというと感覚派で芝居をやる方が合っている子だと思います。思い切りもいいし度胸もある。何度もやって慣れて来てその感覚だけでは演じにくくなって来た時に、どうしていくかをこれから学んでいければさらに良い役者さんになるでしょう。彼女は自分の役をどうするかというのは本当に早く掴める子だと思うので、今度はそれを周りとの関係性、周りの芝居の雰囲気や場の雰囲気とどう融合させていくかという次のステップの作業にすぐ取り組める。まだ高校生ですが、その段階で芝居をしてもよいレベルの役者さんだと思います。そういったお話を彼女とは沢山したので、これからどんな成長を見せてくれるのか?非常に楽しみな役者さんです。
かべちゃんは藤巻さんとは逆に、そういう「周りにどう影響を与えるか?場の雰囲気をどう取り込むか?」を主体において芝居を作ってましたね。でも藤巻さんのように「自分をどう演じるか?」という部分をもっとやって良かったと思います。役としての役割はしっかりこなせていましたが、少し目立ててなかったかなあと。私もその辺りを上手く作ってあげるべきだったのですが…反省です。でも、今までかべちゃんがやってこなかったポジションの役だったと思いますし、かべちゃんの新しい可能性を見せてもらった公演でした。かべちゃんは私の劇団の劇団員なのでどうしても厳しい目で見てしまうのですが、紅島を追いつめるシーンは大迫力でしたし、今回は少し褒めてあげてもいいかなと。よく頑張った!次のうちの劇団公演でもビシバシしごいてあげるね♡

◯村崎静香役・近藤そらさん、安田彩奈さん
初舞台の2人に静香をやってもらいましたが、この2人ならやってくれるだろうと期待を込めてキャスティングしました。最初の本読みがすごく良かったんですよね、このお2人。会長が自ら死を選ぶシーンでは2人ともとても良いお芝居をしてくれたと思います。
そらちゃんは今回が初舞台どころか初演技。にもかかわらず感情的なシーンをしっかり演じ切ってくれました。涙をこらえながら台詞を言っている様子にいつもじーんと来ておりました。体調を壊したりその影響で声が出なくなったり芝居に集中できなかったりしてしまい、本人も悔しい思いをしたと思います。でも体調も良くなった後半の方はとても良い演技ができていたので私も安心して観ておりました。初演技であそこまで感情的にお芝居が出来たのですから彼女も役者としての才能が素晴らしい!今後もっと集中してお芝居に取り組んでいくことができれば素敵な女優さんになることでしょう。彼女も選ばれし人なんだろうなと感じさせるものを持っているので、あとは集中力と努力していく力を身につけられれば大化けすると思います。期待してるぜ!
彩奈ちゃんは「あなた本当に初舞台なの?」と思ってしまったくらい、稽古からしっかりと芝居作りに取り組んでいました。いるんですね、こういう子が。聞いて来る質問もいつも的を得ていたし、ただただ感心しておりました。会長が死を選ぶシーンでは自分がどう演じるかだけではなく相手にどう影響を与えられるか?そこまで考えてお芝居をしておりました。そんなこと、普通は初舞台で考えがいかないところですよ!とにかく素晴らしかった。誰にでも気さくに接することが出来る子で、稽古場ではみんなの橋渡し的な役割も果たしてくれ、本当にありがたかった!女優を目指しているとのことなので、これからも色んな作品、色んな役柄に触れ、どんどん素敵な役者さんになってもらいたいですし、なってくれることでしょう。勘も凄くいいですし、努力ももの凄くするし、彼女の初舞台を演出することができて幸せでした。彼女が役者として活躍したら「あの子の初舞台演出したのは私です」と自慢するつもりです。今後の活躍から目が離せませんよ~!

◯竹内珠子役・加藤沙耶香さん、鶴田葵さん、宮島小百合さん、綾瀬麗奈さん、遠藤瑠香さん
そもそもこの珠子役、日替わりゲストさんがやるような役ではないです!あの台詞量、そして舞台上に結構長い時間いますから!少ない稽古(平均2回)でよくやってくれたなあと感心しております。みなさんのお陰で作品が締まりました。そして話題の「エリートだから」でのぶっ込みシリーズ。我ながら無茶な注文をしたなあと笑「ここで笑いを取ってください」…なんて雑な演出なんだ!
かとさやさんの珠子は「理想的な珠子」とでもいいましょうか?台本で感じた珠子のイメージそのままでした。いいお芝居されてました!そして彼女が来るとなぜか座組に安心感が生まれます。皆にも愛されていたし、さすがですね。人妻だからか!?人妻だからなのか!?いえいえ違います。彼女の歩んで来た歴史がそうさせるのです。しっかりしたお芝居、時折見せるお茶目なキャラ、圧巻の珠子さんでした。
鶴ちゃんの珠子は「優しさNo.1」でした。最初の「大人の人はいないの?先生とか?」とかの台詞が本当に優しくて…。素敵でした。スタイルも抜群ですね。「ああ、自分が自衛隊に入ったらこんな上官に指導してもらいたいなあ」とお客様の心の声が聞こえてきそうでした。場当たりという小屋入りしてからの舞台作りの作業にも参加してくれ、忙しい中本当に助かりました。ラストホリデイ2015でもご一緒しましたが、本当に素敵な役者さんです!
さゆりんの珠子は「強さNo.1」でしたね。彼女の珠子はおそらく素手でゾンビを殺しまくれるでしょう。別名、珠子ジョボビッチ、または、ミラ竹内。もうね、出て来た時の存在感が抜群でした。あと、ネタのやり切り感。切れ味抜群でした。この子は本当にご一緒するたびにどんどん進化しているのを見せつけられる。まだ10代ですからね。本当に末恐ろしい役者さんです。
綾瀬さんは名古屋版デッドリーの紅島でした。それが初舞台。初舞台で紅島というのも驚きですが、2回目の舞台でゲストって!よく頑張ってくれました。目力がとんでもないことになってましたね。度胸もあるし、今後活躍が楽しみなお人ですよ。普段、メチャクチャはっちゃけた子なので、面白い役とかも是非見てみたいです!
遠藤さんの珠子は、優しさと弱々しさが絶妙にブレンドされたもの凄く人間臭い珠子でした。私の大好物ですね。本当は自分も怖いのに皆のために気丈にふるまっている感じがもの凄く出ていて、実に心動かされました。「エリート」と書いた布は完全に彼女の持ち込みです。いや~面白かった!最近は歌い手さんとして大活躍されていますが、是非是非お芝居もバンバンやってほしいですね。すごく素敵な役者さんです!

さてさて、これでデッドリー振り返りは最後になります。長々とお付き合い頂きありがとうございました。今回の座組は本当に「ガールズ演劇」の一つの素敵な未来を感じさせてくれる座組でした。「女の子達だけでもここまで出来る!」ではなくて「女の子達だけだからこそここまで出来た!」という新しい形。栞菜、船岡という最強のツートップに強烈な個性と素晴らしい演技力を兼ね揃えた女優陣が集結しました。アクションなど派手なものがなくても、ここまで観客を魅了する舞台ができるんだと私も毎日ワクワクしておりました。お互いがお互いの演技を尊重し合い、もっと良くしてやるぞという気概に満ちた現場。贔屓目かもしれませんが、プロデュース公演で出来る最上階まで行けたような気がします。皆と一緒に作品を作れて本当に良かった!2015年夏は私の演出家人生にも強烈な衝撃と印象でもって刻まれることになりました。
そして、公演を応援してくださった皆様に大感謝!ありがとうございましたという月並みな言葉しか出て来ない自分の語彙力がもどかしい…。でもあえて声を大にして言わせてください!

「ご観劇、誠にありがとうございましたーー!!」


アリスインデッドリースクール ビヨンド演出 扇田賢