さて、ラストホリデイ2015のキャストについての続きです。前回の反省を込めて長くなり過ぎないように上手くまとめます!

◯望月サラ役 今出舞さん
この人が芝居始めてまだ1年しか経ってないことに驚きました。感もいいし真面目だし(芝居に対して笑)、間違いなくこれから活躍の場を広げていくことでしょう。セリフも一番早く覚えてましたしね。こういう稽古への姿勢って大事です。演出サイドから「またこの役者さんとご一緒したい」と思われることはある意味「いい芝居をする」ことと同じぐらい大切なことですから。
そして笑いセンスの高さ!舞台上で笑い取るのって凄く難しいと思うんです。感動するシーンや泣きのシーンみたいに音響や照明の力も借りれませんし、感動するシーンは何度見てもジーンと来ますが、笑いは一回見られたら確実に減りますし。そんな中、毎回変わらぬ笑いを取り続けた舞ちゃんは凄い!アリスインさんは結構やらせてもらってますが、この能力はピカイチじゃないですかね?しかも今まで一回もそんな役やったことないってのが驚きです。でもまあそれも納得です。普通の芝居も十分魅力的ですから。とにかく表情が素晴らしい!切ない、楽しい、面白い、可愛い、怒り、どれを取っても素敵!本当にどんなタイプの役でもできそうです。ていうか、色々とやらせてみたいと思わせる女優さんです。今後の活躍が楽しみですね。そしてまたご一緒したいな~。

◯一之瀬波子役 大塚愛菜さん
今出舞ちゃんが大空翼だとすれば、愛菜ちゃんは日向小次郎です。キャプテン翼世代にはこれだけで充分伝わるのではないでしょうか笑
お芝居に関して、愛菜ちゃんは決して器用なタイプではないと思います。でも彼女の真骨頂は、粘り強さとどんなに上手くいかなくても下を向かない根性にあります。とにかく何かに没頭する能力が素晴らしい!舞台は今回で2回目だったとのことですが、もちろんまだまだ改善しないといけない部分もあると思います。でも持ち前の根性で一個一個確実にクリアしていくことでしょう。そして何と言っても彼女は声がいいです。特徴的な声質なのでものすごく目立ちます。声質だけは天からの授かり物。訓練だけではいかんともしがたいものです。やはり才能ある子なんだと思います。
得意分野のダンスではかなり助けてもらいました。みんなへの振り入れやダンスの合わせなど積極的に仕切ってくれて本当に助かりました。意外とキャプテンシーがあるかも!?
次の「魔銃ドナー」にも出演が決まってますしお芝居の方もますます良くなるんじゃないでしょうか?
そして何より本当に楽しそうに演じていたのが印象的でしたね。お芝居の魅力に取り憑かれてくれてれば幸いです。今後も楽しみな愛菜ちゃんです!

◯小阪あかり役 石川彩楓さん
チャキチャキの土佐っこ。普段はバリバリの土佐弁。よく笑い、もの凄く明るい子。しかし舞台では小阪あかりというしっかり者の女の子を見事に演じておりましたね。イッシーは本番でどんどん良くなっていった代表格ですね。特に感情的なシーンのお芝居がどんどん良くなっていきました。ホントは言いたい!でも言えない…。そういうもどかしい気持ちと言うか、大人から見たら「そんなことさっさと言ってしまえばいいのに」ということを実に説得力のある演技で表現していました。このあかりの感情表現は、この物語の重要な要素の一つでした。
舞台をご覧頂いたお客様はお分かりだと思いますが、今回の作品はこの明るくわちゃわちゃした座組に合わせて、楽しいシーンや笑えるシーンを沢山盛り込みました。お客様の反応もよく「今日は何が飛び出すんだ?」という不思議な雰囲気に包まれた作品でした。そんなドタバタした舞台の中で、イッシーが演じた小阪あかりは「物語に戻す」役割をになっていました。そういった空気を感じ取ってより賑やかになった回ではいつもよりしっかりと感情を表現したり、しっかりと間を取るなど色々工夫をしてましたね。本人はもしかしたら意識していないかもしれませんが、本能的にやっていたとしてもその空気を読む能力は素晴らしいと思います。アイドル活動が忙しそうですが、是非これからもお芝居を続けて欲しいですね。今度はパワフルな役をやらせてみたい。たぶんとんでもないパワーを発揮しますよ、彼女は!

◯フワリ役 鶴巻星奈さん
天使のような笑顔とは、まさに彼女のような子に使うんでしょうね。ピュアで可愛らしくていつも一生懸命。本当に頑張り屋さんだと思います。稽古終りに質問して来たのは星奈ちゃんが一番多かったですね。なかなか上手く出来ないところでは何回も何回もチャレンジしてましたし、家でも沢山練習して来たんだろうなあというのがよくわかりました。最後、ご主人様であるマホが決意を固めて校長先生に訴えるシーンではいつもしっかり目に涙を浮かべていました。こういう頑張り屋さんは絶対にどんどん上手くなっていきます。もっともっと経験を積んで演技にも少し余裕が出て来たら、普段見せてくれるような天使の笑顔が舞台上でもっと炸裂することでしょう。彼女のような少しハスキーな声は演技を始めたばかりの時はマイナスに作用する場合があります。声が通りにくいからです。しかし、声の出し方もわかってくるとその声は間違いなく武器になります。ハスキーな声って凄く生っぽいんですよね。セリフがすごく自然に聞こえる。感情的なセリフが観ている側に刺さるようになる。そうなってくれば、彼女は舞台だけではなく、映像の分野でも活躍できるようになるのではないでしょうか?沢山の可能性を持っている子だと思います。楽しみですね。

◯マリモ役 なつみさん
なつみちゃんは初演技組です。稽古当初はなかなか大きな声が出せなくて苦労していました。頑張って出す練習をしたら一度声を枯らしてしまい、それでも頑張って声を出す努力をしていました。稽古終盤では声も出るようになり、少し余裕も出て来て楽しくなって来たのか舞ちゃんと色々小ネタに挑戦してましたね。そういう気持ちは非常に大事です。そういう気持ちが出だしてからは本当に芝居の方もどんどん良くなっていきましたからね。最後、大切なご主人様であるサラを守るために必死に「逃げてください!」と言っている姿を「成長したなあ…」といつも涙ぐんで見ておりました。なつみちゃんも本番でどんどん演技が変わっていきましたね。セリフのニュアンスや体の動きがより滑らかになっていきました。その役の気持ちがどんどん浸透していった証拠ですね。背も高くて舞台映えするので、是非是非お芝居を続けて欲しいですね。何度も言うようですが、お芝居は本当に経験がものを言うものです。今回の舞台で得た「芝居って楽しい!」という気持ちをどんどん増幅させて色々な役に挑戦してもらいたい。期待してるぜ!

◯ナージャ役 高橋里英さん
自分では否定しておりましたが「さすがはベテラン!」これに尽きますね。とにかくお芝居が安定している。ブレない。そんなりえぞーが最初の方でよくセリフをしゃべることが間違いなくこの舞台に安定感をもたらしておりました。そして何より僕の安定剤でもありました笑。とにかくりえぞーが舞台に出て来ると安心する。そんな存在でした。周りの皆のことも本当に良く考えてくれて、あおるところはしっかりとあおってくれたし、締めるところはしっかりと締めてくれました。ホント、こういう役者が一人でも舞台上にいるとクオリティがぐっと上がるんですよね。稽古中も周りに色々と演技指導をしてくれ、初舞台組だった光組の松崎栞ちゃんもりえぞーのおかげでめちゃくちゃ良くなりました。もうね、僕がアリスインさんでやるときはいつもいてほしい。そんな存在でした。
そして何と言っても、日替わりネタのクオリティの高さ!どんだけネタ持ってるんだよ!とこっちがツッコミたくなるぐらいでした。稽古中は「え?本当に好きにしていいんですか?」と凄く不安な感じを醸し出していましたが、あれはフェイクでしたね。本番入ってからは水を得た魚のようにいつも活き活きと楽しそうにやってましたもんね。本当に頼りになる、愛すべき女優さんです。りえぞーが嫌だと言ってもまた絶対に出てもらう所存です!

では今日はこの辺で。