こんにちは!
以前お伝えした新しいキーボード、ARCHISS Maestro FLの設定に時間がかかっていましたが、ようやくめどがついたので、自分の備忘録も含めて、キーの設定方法をお伝えします。
最初にお伝えするのは、私のパソコン環境です。自宅にiMacがあり、画像編集はMacで行っています。しかし、事務仕事はWin専用ソフトも使っているため、Windows環境がどうしても必要で、iMacの中にパラレルズデスクトップというソフトを入れ、Windows11も並行して使っています。
WindowsとMacを並行して使っていると、キーボード問題というのが出てきます。MacとWindowsでは、それぞれのキーボードにないキーがあり、それらが実はかなり重要なキーだったりして、作業に支障や混乱が生じるのです。
さらに、ワタクシはWindowsで事務をする頻度が高いので、キーボードはWindowsにしたいのです。それにMacのキーボードは見た目はいいのですが、薄いこともあり、キーを長時間叩いていると、疲れが出やすいのです。こうした経緯もあって、今回のWindows用メカニカルキーボードの購入となったのです。
ワタクシの環境を以下にまとめてみます。
●メインパソコン……iMac
●OS……MacOSにパラレルズデスクトップを入れて、Windows11も併用。
●用途……画像編集はMac、事務仕事はWindows
●キーボード……Windowsのキーボードを使用(Macのキーボードは基本使用しないが、たまに使う必要があった時にキー配置はオリジナルで使いたい)
●要望……基本のキー配置はWindows。ただしMacで便利なキーもあるので、WindowsとMacのいいとこ取りのキー配置を計画
こんな感じです。ワタクシと同じ要望の人は少ないかもしれませんが、参考になればと思い方法をまとめてみます。
Mac環境でもWindows環境でも、同じキーで同じ命令で使いたいと思っています。以下が使いたいキーの概要です。
まず、Windowsで外せないキーはCtl(コントロール)キーです。これはコピー(Ctl+C)、ペースト(Ctl+V)、カット(Ctl+X)で、ワタクシが一番使うキーです。Macでは、Command(コマンド)がCtlに該当するのですが、位置が左端ではないため、ワタクシは違和感があるのです。それで、左端のCtlキーは一番残したいと思っています。
その次は、F7(全角カタカナ)、F8(半角カタカナ)、F9(全角アルファベット)です。特に全角で英字を打った時に、F8を押して半角にすることが多くあります。ですので、これらのキーはそのまま残したいと思っています。あとは「半角/全角」キーですね。これは長年の習慣で使っていたので、できれば残したいです。
以上がWindowsのキーで、残したいキーです。
次はMacで残したいキーです。
F1とF2を押すと画面の輝度を一段階ずつそれぞれダウンとアップができます。Fn(ファンクション)キーと一緒に押すのは面倒なので、Macのように、そのキー1つだけで調整できるのが理想です。
F3はミッション・コントロールと言って、今使っているすべてのアプリ全体を見ることができる機能です。クリックするとそのアプリに切り替えることができます。
これは、MacとWindowsを切り替える時に重宝します。F3を押して、上部にあるMacのデスクトップか、Windowsのデスクトップかを選択することによって切り替えることができます。
Macのマジックマウスでさっとスワイプすると切り替わるのですが、ワタクシはマウスもWindowsのマウスにしていますので、このF3が重要なのです。
F4はローンチパッドと言って、インストールしているアプリがスマホのホーム画面のように並ぶ機能です。すぐに見つけやすいということですが、ワタクシはほとんど使うことがなく、ただ見た目がかっこいいので残したいのです(笑)。
ちなみにこれは、Macのみの機能です。
そしてF10(ミュート)、F11(ボリュームダウン)、F12(ボリュームアップ)も便利なのでどちらでも使いたいです。
あと、Macを使う人が便利だと感じているのが、スペースキーの左のキーで「英数」、スペースキーの右で「かな」に切り替えられることです。この位置にあると、手を離さずに英数とかなを切り替えることができます。Windowsは左上にあるので、どうしても切り替える時に手を離してしまいます。この機能もWindowsキーボードでも使いたいです。
あとはPrintScreenですね。画面のコピーを撮りたい時はけっこうあります。
以上が、MacとWindowsのどちらの場面でも使いたい(一部は不可)キーをまとめるとこうなります。
ワタクシの理想のキー設定
その他のキーはMacキーボードでも同じ(一部は異なりますが)なので、特に設定はしません。
では、どうやってキーを設定するのかお伝えします。Mac用のキー設定アプリをインストールします。
Karabiner-Elements
多機能でかなり有名なキー設定アプリです。青いダウンロードボタンからダウンロードしてください。
一般的なMacのアプリのインストール方法でインストールできますが、システム設定に関わるので、セキュリティの許可を与えないとインストールできないかもしれません。インストール後も入力監視の許可を与える必要もあります。
他の方が詳しく解説しておられます。間借りして申し訳ないのですが、以下の詳しい記事をお読みください。
Karabiner-Elementsのインストール解説(他者様作成ページ)
インストールが無事終わりましたら、次は、ワタクシの設定方法をお伝えします。
MacでKarabiner-Elementsを起動します。
「Function Keys」のタブを開き、「Target device」は「For all devices」(MacとWindowsの両方のキーボード)を選択して、下のチェックボックスに「チェックを入れます」。これは、ファンクションキーを元々の機能で使用させるということです。
これによって、MacでもWindowsでも本来のファンクションキーの機能を使用できます。
ここから、1.共通の設定、2.Windowsキーボードのみの設定、3.Macキーボードのみの設定、を順番に個別設定していきます。
1.共通の設定
これは、WindowsのキーボードとMacのキーボードの両方で、同じキーを同じ機能で使用できるための設定です。
「Simple Modifications」のタブを選択し、「Target device」は「For all devices」にします。下の「Add item」をクリックし、一つずつキーの設定をしていきます。
キーの設定は、左が「変更したいキーの名前」、真ん中が「新たに割り当てたい役割」です。いずれも青い部分をクリックしてプルダウンメニューから選択できます。ただし、プルダウンが非常に多いので、探すのに苦労します💦。
この「Simple Modifications」の設定は、先ほどのオリジナルのファンクションキーの設定よりも優先されます。
画像を見ていただくとわかるのですが、MacキーボードでもWindowsキーボードでも同じように使いたいキーの設定となっています。特に画面の輝度変更やボリューム変更、ミッション・コントロールはしょっちゅう使うので、どちでも同じキーの位置で変更できるのがベストです。
そして、スペースの左右のキーで英数、かなの切り替えができるのも必要だと思います。
ここまでが、共通設定です。次は、Windowsキーボードのみの設定です。
2.Windowsキーボードのみの設定
「Simple Modifications」のタブを選択し、「Target device」は「M08JP(ARCHISS)」にします。これは私のWindowsキーボードの名前ですので、ご自分のキーボードの名前を選択してください。
この設定は、MacとWindowsの両方のOSを、Windowsキーボードを使用しても違和感がないような設定になっています。
Windowsのcaps_lockの位置は、Macで言えばleft_controlになります。ですので、その指定をしておきます。ワタクシは基本的に大文字の英字はShiftキーを押しながら入力するので、CapsLockキーは使わないので、この設定で大丈夫です。どうしても使いたい時は、MacキーボードからCapsLockを指定したいと思います。
これが重要なのですが、CtlキーとCommandキーは同じものだと認識させます。MacOSでもこのWindowsキーボードを使うので、こうして2行にしてそれぞれが同じキーだと認識させています。
pauseボタンの位置にあるのは、Macではejectボタンです。ejectボタンはMacでスリープをする時のショートカットキーが、command + option + ejectなので、このejectキーの役割を与えています。
printscreenも使いたい機能です。これを使うにはMac側の設定も必要です。
MacOS側の「システム環境設定」-「キーボード」を選びます。「ショートカット」タブから、「スクリーンショット」を選択します。ワタクシが使いたいのは、次の2つの部分です。
・画面のピクチャをクリップボードにコピー(2行目)
・選択部分のピクチャをクリップボードにコピー(4行目)
WindowsのPrintScreenキーに割り当てるために、2行目の青い枠で囲っている部分をクリックします。すると編集可能な状態になりますので、この状態でPrintScreenキーを押します。すると、「F13」と入力されます(ワタクシのキーボードの場合)。
同じように4行目の青い枠をクリックして編集可能状態にし、Altを押したままPrintScreenキーを押すと、画像のようなコマンドが入力されます。
これで、PrintScreenキーが割り当てられました。その後、Karabiner-Elementsの「Simple Modifications」で「print_screen」を「F13」として設定すると、PrintScreenキーを押した時、画面全体のキャプチャーをクリップボードにコピー、Alt+PrintScreenキーを押した時、選択した部分のキャプチャーをクリップボードにコピーします。この設定は複雑ですね…。
これで、Windowsキーボードの設定は終了です。最後にMacキーボードの機能を設定して終わりです。ただし、これはmusicプレーヤーの操作のみですので、使わない人はいらないかもしれません。
3.Macキーボードのみの設定
ファンクションキーのF7、F8、F9の設定で、音楽を曲戻し、再生・一時停止、曲送りの機能です。
これで、Windowsキーボード、ARCHISS Maestro FLのキー設定は完了しました。
補足ですが、「半角・全角」キーによる切り替えは、Windowsだけ機能します。Macでも機能するプログラムをKarabiner-Elementsの「Complex Modifications」から一度入れてみましたが、それを使うとスペースキーの両脇のキーでの英数、かな変換がWindowsでできなくなったので、ワタクシの場合はそのプログラムを使用していません。
もう一度、今回変更した機能を画像でご覧ください。
MacとWindowsを両方使う方で、Windowsキーボードをメインにしたい方にとっては、けっこういい設定ではないかと思っています。
肝心の打鍵感や音に関してですが、ワタクシの好みは「軽め」で「静か」ですので、静音赤軸(ピンク軸)にしてよかったです。
カチャカチャという音があまり好きではないので、ピンク軸のスコスコとした音は好みでよかったです。Zoom会議とかでマイクの脇でカチャカチャと音がすると聞く側が気になりますよね。もちろんピンク軸でも音はしますので、ビデオ会議中は静かに入力しなければなりません。その点でも軽めのキータッチはいいと思います。
ただし、キーボードは使用目的とキーの好みは人によって千差万別なので、最終的には自分好みのものを、自分で決定することになります。他の方のレビュー動画を見ても、音と打鍵感に関しては実際に打ってみないとわからないと思います。
大変長くなりましたが、今回のキーボードに関する設定と感想は以上です。少しでも参考になればうれしく思います。
(※キーボードのDIPスイッチによるキー配置変更は今回使用していません。すべてソフトにより調整しています)
ARCHISS Maestro (アーキス・マエストロ)FL
ではまた!