持続化給付金、不正横行か=満額受給うたい申請代行、高額手数料―新型コロナ
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた中小企業や個人事業主を支援する「持続化給付金」をめぐり.......... ≪続きを読む≫

持続化給付金は、別に専門業者に依頼しなくても、手続それ自体は可能であり、それも特に複雑なものではなく、必要書類さえあれば原則として書面審査のみで給付金が受け取れます。慣れていないと、複雑のように見えますが、必要書類自体も平素の帳簿があれば、特段難しいものではありません。もっとも、要件にあたるかどうか、あるいは必要書類の整備・確認については、税理士等の専門家に相談・依頼するとよいでしょう。

 

さて、給付金について手続を簡素化すると、こういう不逞の輩が暗躍することは容易に想像できることです。もちろん、怪しい書類であれば、当局も現地調査等のチェックはするのでしょうが、不逞の輩はそうしたチェックをさせないよう、目立たないような記載をします。また、自分自身に捜査機関の追及が及ばないように、依頼者を含めて二重三重の防衛ラインを引いています。万が一露見したとしても、依頼者と末端の手下数名程度が逮捕されて終わりでしょう。背後の大物(フィクサー)は、多くの依頼者を食い物にして、多額の不正受給を受け取るわけです。

 

儲けることそれ自体が悪ではありません。手続の支援業務(なお、代理はできないようです)も、きちんと法律にのっとったものであれば、何ら咎められるものではありません。しかし、この持続化給付金の原資は国の財産であり、我々の納めた(納めるべき)税金です。アフターコロナの大増税は誰しも予想できるところですが、不正受給は庶民の血税でフィクサーを儲けさせるものであるともいえます。

 

本音でいうと、こうした不正受給防止のため手続を厳格するということも考えられますが、厳格にすると、迅速な給付ができないなどの弊害はあります。

 

そうなると、当局には不正受給を厳格に取り締ってもらいたいものです。