【2020年版】高校生と保護者に聞いた!将来なりたい職業となってほしい職業とは⁉
将来どんな仕事をしようか。
そんなことを、ふと、考えることってない?
キミは、..........
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この手のアンケートをみて、弁護士が入っていないのは何か寂しいです。

 

弁護士の人気が下がる理由として、経済的要素もそれなりにあると思いますが、小生は弁護士の仕事自体の誤解もあるのかと思います。

 

高校生あるあるは質問の一つとして「弁護士は犯罪者の味方なのか」というものがあります。憲法で保障された弁護人選任権といっても、高校生の目には「極悪人を弁護する極悪人」に映るわけです。特に、現代は凶悪犯罪のニュースをネットで接することができるようになり、それにともない弁護士の活動(特に、否認事件、責任能力を争う場合事件など)を目にする機会が増えると、純粋な高校生はどうしても理解できないのでしょう。「悪の片棒を担ぐのは嫌だ」と思うかもしれません。

 

また、弁護士の意見が世論に反することもあります。たとえば、池袋暴走事故で飯塚幸三氏はいまだ逮捕されておらず、ネット上では「上級国民」という言葉がうまれ、「逮捕されないのはおかしい」「無罪になる」といったことがネット上で叫ばれました。もちろん、逮捕と有罪は違いますし、不必要な逮捕は許されないことも弁護士ならば誰でもわかっているところです。おそらく、本件で飯塚氏を逮捕すべきと考える弁護士は少数かと思いますし、実際こネット上でも苦言を呈する弁護士も少なからずいました。しかし、「人を殺したのに逮捕されない」「無罪になる」ことに違和感を覚えた多数のネット民に共感した高校生が、「人を殺したのに無罪放免でいることを容認している」弁護士を信じられなくなったわけです。

 

つまり、高校生にとって、弁護士は正義どころか悪の手先なのです。

 

おそらく、法教育活動などで地道に誤解を解いていくしかないのですが、それでも最近の高校生は各種SNSをやっていますので、そうした世間の正義に流されていくのでしょう。それが、弁護士の人気に反映しているのかと思います。