修羅場の陰にその人あり?トラブルの嵐を呼ぶ嵐子(らんこ)さんの話
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法的措置はともかくとして、この記事を書いた人の親や友人も、なんで嵐子さんの言うことを無条件で信じるんですかね。

 

特に、最初の嵐子さん(A)について、小生が親ならまずわが子の言い分をきちんと聞いて、その上で嵐子さんAとその親に対し「うちの娘は、そのようなことを言っていない、と言っている」ときちんと抗議します。その上で、嵐子さんAとのその母親が、「たしかに娘から、私のことをクソババアと言っていた」というのであれば、あとは言った言わないの話となるわけで、それならば嵐子さんA側が「嵐子さんA母親をクソババアと言った」という証拠を出さなければなりません。ないものの証明はできませんので、記事書いた人が言っていないことの証明をする必要はありません。

 

それにもかかわらず、記事を書いた人の母親は、自分の娘を謝罪させています。娘の立場とすれば、嵐子さんA云々以前に、親に対して強い不信感を抱きますし、わが子より嵐子さんAを信用した母親に怒りすら覚えます。下手すると、「うちの親は私を守ってくれない」と考え、以降親に対して何も相談しなくなるでしょうし、そのまま非行につながる可能性もあります。

 

もちろん、嵐子さんAの親の立場にしても、記事を書いた人の親の立場にしても、わが子が嘘をついている可能性は否定できません。しかし、半信半疑であったとしても、親であればまずはわが子を信用して、きちんと論理的に相手に対して「話し合い」をすべきです。言った言わないの話になれば、「それでは、うちの娘があなたのことをクソババアといったという証拠はありますか」と言えばよいだけです。それで、嵐子さんAとの関係が悪化したとしても、わが子の信用を失うよりかははるかに良いです。

 

友人との関係であっても基本は同様です。言った言わないの話になれば、結局嵐子さん側が証明しなければならないことになります。換言すると、そんな証拠もないのに、一方的に嵐子さんの話を鵜呑みにして、非難するような友人がどうかしています。少なくとも、小生であれば、こちらから絶交しますね。

 

弁護士の立場でも、言った言わないの世界は頻繁に起きるわけです。もちろん、弁護士は依頼者の味方なので、依頼者の主張は尊重します。しかし、証明責任が依頼者側にあるのであれば、やはりそれを基礎づける証拠(直接でも間接でも)はきちんと確認します。もちろん、証拠が不十分のまま主張することもありますが、少なくともそこが主要な争点になっている場合には、十分な証拠は必要です。そして、主要な争点で証拠が不十分な場合、依頼自体を受けないこともあります。それは、決して依頼者を信用していないわけではなく、裁判官を説得できず、結局弁護士費用使うだけで誰にとってもメリットはないからです。そのため、小生も「事情は分かりますが、証拠が乏しいので裁判で勝つのは厳しいですね」ということは何度も言ったことがあります。

 

別に裁判云々ではないのですが、言った言わないという争いの場合、どちらに証明責任があるかきちんと見極めたうえで、証拠の有無を確認するようにしましょう。