「夜明峠」に向けて出発しました。


正直立ち上るので精一杯です。


ここから歩いて峠まで約1時間かかります。


「天柱石」で少し休憩したので、体力が回復したかと思いきや、完全に電池切れです。


先輩に


「すみません、ちょっと休憩させてください」


と、10分歩いては止まりしながら何とか進んでいきます。


結構きつい登りが延々とつづいています。


ただ風景は標高もだいぶ上がってきたこともあり、鬱蒼とした人工の杉林からさわやかなブナやカエデの原生林になりたいへん美しいです。


雲水ギロウのひとくちエッセイ


雲水ギロウのひとくちエッセイ


さらに原生林を抜けると熊笹の風景に変わりました。


虻と蠅(ショウジョウバエ?)の群れが顔にもぶれついてきます。


耳の穴に小蠅が入ってこようとするのを手で振り払いながら、気力だけで登ります。


大きな道に出ました。


「夜明峠」に到着です。


雲水ギロウのひとくちエッセイ


表参道と呼ばれている道だけあり、今までとちがって非常に立派な道です。


体がもう動けません。


「お年寄りの気持ちがわかりますね」


と横になったわたしは、先輩と話しながら天を仰ぎました。