エレメンタリークラスでは
やはり具体物を大切にしています。
具体~抽象へ。
はい、小学生になったからすぐに紙面で計算ね!
という訳ではありません。
また、幼児からプリントやドリルばかりでは
本当の意味で数を理解するにはなりません。
数量・数詞・数字
この3者関係の一致が大切なんです。
何よりも「数って難しい。」「間違えるのが怖い。」
というマイナスイメージを子どもが持ってしまうと、
教師が提供しようとしても、
「いい。」「やらない。」ということになってしまいます。
面白そう!やってみたい!という炎が一旦消えてしまうと、
その炎を再度燃やすのが本当に大変なのです。
10年以上モンテッソーリ教師をしていますが、
傾向としてプリントやドリルをされている
お子さんに多い傾向です。
幼児期にたくさんの実体験や、
具体物を使った経験が土台となり、
抽象化に繋がります。
先日、こんなことがありました。
エレメンタリークラスでは、スナックタイムがあります。
このおやつを〇人で分けたら?
円形のものだったら、分数で表してみたり。
この時は、ビスコでした。
5枚入りが3つあるんだって。全部で何枚あるかな?
と1年生に聞いてみると、
子ども「えーっと・・・5を3回足すってことだから・・・
5+5+5だから答えは15!。」
教師「そうだよね、これを別の式にできるかな?。」
子ども 少し考えて・・・「あ!5×3!!!色ビーズでしたよね!。」
教師「そうなの。色ビーズでたくさんしたね。」
子ども「うん、したした!今、頭の中に浮かんできた!。」
色ビーズのお仕事をたくさんしていたKくん。
そのときのビーズが頭に浮かんだのでした。
掛け算をただ暗記。
でも、掛け算はどういうことなの?
と具体物を通して体験してきたからこそ、
説明もできるし、頭に浮かんでくるのです。
説明をするというのは、自分がきちんと理解できていないと
できないことですよね。
また、こんなこともありました。
チェッカーボードというお仕事があります。
具体物から少しずつ抽象化されていく教具です。
6ケタ×3ケタの掛け算を2年生のお子さんに提供(具体)
面白くて何度も行ううちに、具体から少しずつ抽象化していきました。
そのお子さん曰く、
「ビーズとボードが頭に浮かんでくる。」
と言っていました。
このお子さんは4月から中学生です。
具体に触れること、大切ですね。
こちらは10項式の活動。
面白い!と集中するというよりは、
楽しそうに行っていました。
お友達も面白そう!と加わりました。
児童期は個で黙々とというよりも、
仲間で何かを・・・という意識が高いですね。
その中で、自分の意見を伝えたり、他者の意見を
認めたり、受け入れたりすることも学んでいます。
大切なことですよね。
こうしたらどうかな?!
と、2人で話し合いながら行っていました。
小学生の発想、素晴らしいです。
逆に発想が柔軟ではないと、難しいものだと思います。
私自身も、幼少期モンテッソーリ教育を受けていたら・・・
きっと算数が大好きになっていただろうなと思います。