茜ちゃんの指導2日目。前回泣かせただけに心配だったが、この前と変わらない笑顔で迎えてくれた。
先生、茜、宿題全部やったよ。そう、よく頑張ったねと言って、渡した本をめくりながら、じゃ、いくつか聞いていいかな?
そして物語の骨子となる、背景、登場人物などについて聞いた。分からなければそれでいいからね。そう言って次々に質問した。こうして次に読む時には、どんなことに気を付けて読めばいいのかを知らせた。
計算問題では、特にやりづらそうな問題をもう一度やらせた。前回と今の二つの結果が同じになった時、正答とした。同じ過ちをして結果が同じになった時、さらにやらせた。間違いに気付かず、もう一度と言った時涙が溢れてきた。
茜の学習を見ていると改めてまひろの潜在能力の高さを痛感する。塾の課題は基礎的事項が理解できていないとできない問題である。しかし、特に難解ではない。まひろちゃんなら、20分程度で終えるだろう。一問も間違えることなく。何が違うのか、茜の様子を見て考えた。茜ちゃんも理解できていないわけではない。時間はかかるがなんとか少しずつやっている。一時間ほどたつと、大きな目から涙がぽろぽろ出てきた。先生のいじわる!茜が困っているのになんで教えてくれないのよ。黙ってそばにいるだけなら、猫でも一緒よ。茜もう、やんない。そして泣き崩れてしまった。ずっと泣いて時間が来た。おもむろに時計を見て、今日はおしまいです。茜ちゃんがフラフラになって頑張ってるのは、よく分かりました。でも、ゴールに向かう選手に手を貸してしまったらその選手は失格になるんだよ。
茜ママに、すぐ戻ってくると伝え書店に行った。国語のつ長文で取り上げられていた、原作二三冊と、4年生までの計算問題がびっしりの問題集を買った。茜の家に戻って、10日で、本を全部読むこと。計算問題を全部やること、を宿題にした。
茜ちゃんに欠けているのは、まず文を素早く的確に読む力だ。問題を読みながら線を引いたり、何度も読み返している。それでは、問題を土台に思考を働かすことはできない。
そして計算せずに結果を予想できるように経験を積むことだ。数の操作を飽きるほどやって経験値を高めることだ。
そして他を圧するようた集中力。
さて、肝心の勉強である。茜ちゃんの部屋はカーテン・壁紙・家具・ベッドなどがピンクと水色で女の子らしいく、入るのも気後れしてしまう。机の上にも可愛い小物が並んでいる。文具も機能より、可愛いらしさで選んでいる。机の上を見てみると、プリントをやっていたようである。塾の宿題ということである。各教科二三枚くらいで十枚ほどある。宿題は塾に行くと必ず出されて、次の塾の日に出すことになっているそうだ。いつもこんなにやるの?えらいね。
茜は、全部できないこともあるから、塾で叱られちゃうの。塾の先生凄く怒るんだもん。だから茜は塾嫌いなんだ。まひろちゃんは、いいな、塾行かないで。
じゃ、続きをやってみようか。