紙袋に詰まった母の悲しみを感じていると、トイレから戻ってきた。いつもの明るいお母さんの顔。お兄ちゃん、もう大丈夫だから。思いきり泣いてすっきりしたわ。本当よ。今まで泣きたくても泣けなかったんだと思うの。まひろの前じゃ泣けないでしょ。お兄ちゃんにまた助けてもらっちゃった。一年分は泣いたからあと、一年は大丈夫ね。
お母さん、映画見ようか。いいの?おばさんと一緒で?お母さん、でしょ。と言って、紙袋を全て持って歩き始めた。バック一つになった真由美は両手で肘をつかんでついてくる。まひろには、内緒だね。
隣のビルの映画館、平日の昼なのですいている。空いている隣の席に荷物を全て置いて映画を見た。隣の席にいる女性の悲しみを共有してあげたい。そんな思いで手をつないだ。そっと握ると握り返す。力を入れると入れ返す。握った手からお母さん僕がついてるから、と必死に伝えた。いつしか頭が僕の肩に乗っている。何の映画か覚えていないが幸せな時間を共にした。
お母さん、映画見ようか。いいの?おばさんと一緒で?お母さん、でしょ。と言って、紙袋を全て持って歩き始めた。バック一つになった真由美は両手で肘をつかんでついてくる。まひろには、内緒だね。
隣のビルの映画館、平日の昼なのですいている。空いている隣の席に荷物を全て置いて映画を見た。隣の席にいる女性の悲しみを共有してあげたい。そんな思いで手をつないだ。そっと握ると握り返す。力を入れると入れ返す。握った手からお母さん僕がついてるから、と必死に伝えた。いつしか頭が僕の肩に乗っている。何の映画か覚えていないが幸せな時間を共にした。