米国での動向を見ていると明らかに
位置情報を生かしたマーケティングが増えてきています。
この位置情報を生かしたマーケティングは
ジオマーケティングと呼ばれています。
サービス増加の理由は
・オンラインで集めたファンをオフラインで集めることができる
・紙のクーポンではできない、詳細な効果測定ができる
・より詳細なターゲッティングができる
(例えばローカルディールのターゲッティングができる。
「今日が誕生日のユーザー」に割引、「他県から来たユーザー」へ割引、
「女性と一緒に来たユーザーに割引」などです。)
位置情報系で有名なサービスで言えば、
Foursquare
http://foursquare.com/
Gowalla
http://gowalla.com/
こちらはiPhoneのGPS機能で場所にチェックインしていき、
ある条件を満たすと称号がもらえるというゲーム性があります。
FoursquareとGowallaの違いは、
①コミニケーションの違い
・Gowallaは知らない人/場所との出会いを重視しており、
Foursquareは友人間でのコミニケーションを重視しています。
・Gowallaには称号による位置登録ができ、知らない場所との出会い、
あるいは場所で獲得するアイテムにより知らない人との出会いができます。
②ローカル情報の収集
・GowallaはFoursquareと違って位置情報をユーザーに登録させています。
またアイテムにより場所の重み付けをすることでユーザーにその世界観を
作らせていくことが大きな違いではないでしょうか。
などがあります。
しかし、先日こんな記事がありました。
FoursquareとGowallaに告ぐ。
「面白いフリ」をしてサービスを広げようとするのはもう限界だ
http://jp.techcrunch.com/archives/20101113foursquare-gowalla-stop-pretending-fun/
要するにバッチを集めることに大半の人は興味がないし、
わざわざバーチャル空間の位置情報システムなど使って騒ぐこともない。
というところが現状だということである。
一方で消費者へのメリット提供をしたことで市場最速の成長を見せたGroupon。
こちらのように消費者にディスカウントなどのメリットを
提供していかないと面白いふりをしては価値を提供できないだろうというもの。
これに対して同じ位置情報でも位置にチャレンジを付加し、
ユーザーを目的地に誘致する位置情報サービスSCVNGRがあります。
こちらはユーザーにゲーム性を強く提供することで
面白いコンテンツを提供すると同時に目的地に誘致することで
企業からのマーケティング収入で事業を成立させています。
面白い振りではなく、ゲーム性を強化することで実際にユーザーを
動かしているという点ではFoursquareやGowallaよりも
マーケティングに活用できそうですね。
余談ですが、こちらの企業には8才の社員がいるらしいです。
http://www.scvngr.com/about/team
SCVNGR
http://www.scvngr.com/
あとはいかに位置情報系サービスを活用するかという点ですね。
最後に実際に消費者にアクションを起こさせた事例をご紹介
「4,800人以上を性感染症検査に走らせた
MTVのコーズマーケティング施策」
こちらはFoursquareを活用したコーズ・マーケティングで、
ユーザーが性感染症検査センターに訪れ「チェックイン」をすると、
foursquare上の「GYTバッジ」をその場で獲得することができ、
さらにバッジ獲得者の中から抽選でニューヨーク・ツアーが当たるという設計になっています。
若者層をユーザーに抱えるMTVとコラボして、
実際に4800人もの人間を動かすことができた位置情報を活用したマーケティング。
これから日本でも位置情報マーケティング、すなわち
ジオマーケティングにも期待です。
※コーズ・マーケティング
社会問題解決型マーケティング