リンクさせていただいているshinmei_tさんのブログに『ディア・○ルーデンス』の記事があって、『ディア・○ルーデンス』といえば、ビートルズ系楽器店(今は違う?)、そこで偶然にも書きかけていたボクの記事が表題の記事で、少し流れのままに(笑)
持っているKAYのテールピースがなぜかHofnerのバイオリンベースに付いているテールピースと同じ形で、これはリイシューだからそうなっているんですけど、なんでわざわざそんなことしたんだろ、って。。。
と言って、同じものでもないんですね・・・
似ているけど、基本的に塗りというか、仕上げが違ってます。
メッキの方法はまったくわかりませんけど、KAYのメッキは少し安っぽく、いかにも表面ピカピカですが、Hofnerのテールピースは深みのあるタイプで、いずれ艶がなくなってくるんですね。
サイズは測って比べたこともないのでわかりませんが、同じようなものじゃないかな~
で、もしKAYにHofnerのテールピース付けたらどうなんだ?
と、まったく意味のないことを考えまして、Hofnerのサイトを覗いてみました。
テールピースはともかく、Hofnerのサイトには以前と比べ、バイオリンベースの種類が、やたら増えていました。
廉価版バイオりンベースもあるんですね、どうも中国あたりで作っているらしい・・・
ボクがHofnerを最初に買ったのは、70年代前半でしたが、その頃のモデルは、いわゆるポール・モデルとはかけ離れた仕様になっていまして『どこも似てない!』という、今だったらガッカリするようなバイオリンベースだったんですね。
当時はバイオリンベース、といったらバイオリンベースしかなくて、つまりこの形はモデル名として1種類しかなかったんです。
DX版として、ナチュラル仕様のバイオリンベースもありましたが、これは日本ではレアで、事実上バイオリンベースと言えばそれしかなかった、ということになります。
Hofnerのサイトにあるように、何種類ものバイオリンベースがある、というのは、ごく最近のことです。
ビートルズのポールがHofnerを使ってから一気に需要が増え、量産体制になってから10年後にボクが買ったということでしょうね・・・
まあ、当時ポールのようなHofnerが欲しくても、売ってないのですから仕方ないですね、でもグレコじゃなくてHofnerには違いないんですから(笑)
余談ですが、その後ボクは友人の65年Hofnerと交換する機会に恵まれまして、塗装にはクラックが入りボロボロではありましたが、かなりポールのベースに近づいた気がして、自慢げに弾いていた覚えがあります。
その後はフェンダーへ移行していくのですが、もう業界を引退してからも、御茶ノ水のいわゆる『谷口ヘフナー』を衝動買いしてしまったり、ついには中目黒のディア・○ルーデンスでHofner25周年モデルを購入しました。
この企画自体がディア・○ルーデンスの○○さんあたりからのものですので、すごいモデルがとうとう出た!と当時サラリーマンであったにもかかわらず、これは一生に一度手に入れないといけない!、そう思って、高価ではありましたが手に入れたことがあります。
と、Hofnerには思い入れも多々あるわけなんですけど、ここで最近のHofnerサイトを見て思ったこと。
Hofnerのバイオリンベースって、何年ものの質がいい、とか音がいいとか、そういう観点からは見ていないということなんですね。
このベースの価値は、あくまでもポールのベースにどれだけ近いのか、というそれだけの基準で図られています。
ポール以降、たった10年で、ボクが最初に買ったバイオリンベースのように似ても似つかない仕様になってしまったわけなんですが、さらにそのまま10年続いたあと、今度は20年もかけて、またポールの仕様に近づいてきました。
この『近づいて』というところが、Hofnerの商魂でしょうかね(笑)
ポールのベースは一般的には62年と言われていますが、実はどのメーカーでもそうだと思います、パーツとしては年を跨いでいますので、ポールのベースも例外ではなく、端境期のような状況で62年と63年が混ざった状態のベースなんですね。
Hofnerのサイトを見ると、62年、63年(モデル名)とか何周年記念モデルとか、ポールのベースに近いほど価格も当然高いものになっているのですが、何が言いたいのかといいますと
メーカーも、いえメーカー以上にマニアの方々には、どうすればポールのモデルになる、ということが詳細にわたってすっかりわかっているんです。
ポールのベースがどんな仕様になっているか、なんて、その業界ではもう当たり前のことのよう知り尽くされています。
それを、メーカーが一気にやらないで、少しずつ近づけて発表しては、ファンの心理を刺激していくと(笑)
『このモデルはジャックの位置を少しテールピース近くにしました』
などと言う謳い文句があったりするんですけど
『知ってるよ!』って(笑)
じゃあ、いつになったら、同じ仕様のものがでるんだ!?
というか、もういいじゃん、って思ってしまいました。
ここまで似ているんだったら、もう充分でしょ、って。
マニアの方々には、どこまでもポールベースを追求してもらって、お気軽に楽しみたい方は中国製の廉価版バイオリンベースをどうぞ!
そんなメーカーだった?