紅白の衣裳 | 銀座きものギャラリー泰三

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一度は袖を通したい着物がここにあります。きもの創作工房 (株)染の聚楽



この訪問着は先日の紅白歌合戦で、石川さゆりさんが歌われたときにお召になっていたものです。

波の絞りに見えるところは友禅で表現し、後は総刺繍で加工した豪華な逸品です。

作るのに優に1年以上かかったものです。

かつて紅白歌合戦は、演歌歌手の豪華な衣裳比べのような様相を呈していて、それを見るのがとても楽しみでした。

泰三の作品も過去に何度も使われています。特に石川さゆりさんはお誂えしたものも含め何度もお召になっています。

先日の各歌手の衣裳のなかでは秀逸でしたが、本当に良いキモノを着る人が減っています。

色々な原因があるのですが、それでもやはり、紅白では誇るべき衣装を着て欲しいと願わざるを得ません。

スタイリストがキモノを知らないということも大きな原因ですし、日本文化が日本人の中でどんどん非日常になりつつあることをこうしたところからも感じます。

正月番組で見るレンタルの振袖のひどいことに腹だたしい思いをしているのは私だけではありません。
かつては大物女優が素晴らしい衣装を着てテレビに出ていたものですが、今はそう言うこともなく、人間そのものも含め軽く軽くなってしまいました。

テレビ曲の連中自身が良いキモノなんか見たこともないでしょうし、そのうちインクジェットのキモノしか知らないということになってしまうでしょう。

情けない話ですが現実ですね。

一体どうすれば良いのかということを真剣に考えなければならないようです。


少なくとも私の銀座きものギャラリー泰三においでいただければその一端をご覧いただけるのは確かですがね。


http://www.taizou.jp を参照してください