地方商店街の活性化 | 銀座きものギャラリー泰三

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一度は袖を通したい着物がここにあります。きもの創作工房 (株)染の聚楽

過日訪れた街の商店街は、なんと8割の店がシャッターを閉めていました。


昔は人通りも多い賑やかなところだったのに、その変りように本当に驚きました。


近年どこにもある風景だと言えばそれまでですが、つい何とかならないものかと考えてしまいました。


しかも皆その店の2階に住んでいると言うのでちょっとこの通りの復活は無理かもしれないなと思ったりもしましたが、案の定売りに出ているところも多く、それも売れない物だから駅からも近いところなのにかなり値は安いようです。


多くの地方都市にこういう傾向が多くて、商店街の中にマンションが出来たり一軒家の住宅が建ったりしています。


この傾向が続くと今度はその住民のための飲食店などが出来始めます。

しかしこうしたことは商店街の本来の活性化には程遠い話です。


どうすれば旧来の商店街の賑わいを取り戻せるかというのは確かに難問で、若者が都会に流れて行けばいくほど、打つ手はないように思えます。


しかし今、我々団塊の世代が次々と退職し、巷に高齢者が溢れ返っています。

10年前まで平日は空いていた場所でも最近本当に人が多くて驚きます。


みんな高級なカメラを持って街角を撮影したり、美術館にも高齢者がとても多く訪れています。


つまり暇つぶしにみんな街に出るのです。


特に大都市はその傾向が顕著ですが、スローライフを目指すものは郷里に帰りたがる人も多いのですし、このいわば高齢者を街に迎え入れるということが地方都市でできないものでしょうか。


かつて若い頃に買い物していた商店街を、高齢者の憩いの場にできないでしょうか。


今地方都市で元気のある商店街という所はいかに若いものを取り込むかということをしているところが多く、逆に高齢者がゆっくり買い物をする場所がありません。


確かに退職すると物質的購買欲は薄れますが、在職中出来なかったことが時間が十二分にあるので果たせます。


過日訪れた商店街でも賑やかに声が聞こえていたのは囲碁クラブでしたし、居酒屋で昼から酒を飲んで談笑している高齢者の姿も多く見受けられました。



カルチャーセンターというのでもありませんが、何かそういう文化的な提案のある心の潤いを得るための施設づくりが出来れば、若者よりも数の多い高齢者のおかげで活気を取り戻すことは可能ではないかと私は考えますがいかがなものでしょうか。


合言葉は日本の伝統文化の見直しではないかと考えます。