こんにちは、培養室です
今日は卵巣予備能についてお話しします
卵巣は排卵と性ホルモンの産生をする器官です
どれくらい卵子が残っているかの目安を卵巣予備能といい、不妊治療の計画を立てる際に考慮すべき重要な項目となります。
この機能は、卵巣内に残っている卵子(残存卵胞数)の減少により低下していきます
卵巣予備能の測定には、血中FSH、エストロゲン、AMH、エコーでの胞状卵胞数測定、、、などいくつかの方法があります。
中でもAMHの値は採血で検査可能であり、卵巣内の残存卵胞数を反映しているので卵巣予備能の測定に汎用されていて、当クリニックでも測定が可能です
AMHとは、抗ミュラー管ホルモンの略称で、発育途中の卵子の顆粒膜細胞(卵子の周りについている細胞)から産生されます
卵巣にある卵子が年齢と共に減少していくことは、有名ですね。
お母さんのお腹にいる頃は、わたし達は最大で約700万個も卵子を持っています
しかし生まれた頃には約200万個、月経開始頃には約30~40万個まで減少し、
このうち発育を開始するのは約400~500個ほどです。
卵子は加齢と共にさらに減少し、閉経する頃には卵巣1個あたり約1000個になります
卵子の数は、年齢だけでなく個人差もあるため、若い女性でも少ない場合があります。
また、AMHの値が十分にあっても、年齢が高くなると卵子の質は落ちてしまいます。
AMH=妊娠率ではありませんが、妊娠を望まれる方は、まずはAMHを測定しご自身の卵巣年齢をチェックしてみてください