銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です
こちらの続きです
トリプルネガティブの場合は、ホルモン治療薬と抗HER2薬が効かないので、抗がん剤のみとなります
トリプルネガティブ乳がんは進行が速く、転移や再発率も高いため、術前に抗がん剤治療を行うことが基本となっています
ステージ1だとホルモン陽性乳がんやHER2陽性乳がんでは手術が先行されることが多いですが、トリプルネガティブ乳がんの場合は、1㎝以上の大きさで抗がん剤治療が先行されることが多いです
ステージ1なのに、抗がん剤しなきゃいけないの??って感じになりますよね、、、
それだけ予後が悪い、というか術後早い時期に再発しやすいので、術前に目に見えない転移を潰す、術前に化学療法の効果が分かるなどのメリットがあります
使用する薬剤は、ホルモン陽性乳がんとちょっと異なります
トリプルネガティブ乳がんでは、免疫チェックポイント阻害薬であるキイトルーダとプラチナ系抗がん剤のカルボプラチンがよく効くので、術前薬物療法のメニューに入っています
この時のTCはドキソルビシン(T)+シクロフォスファミド(C)ではなく、パクリタキセル(T)+カルボプラチン(C)です
ややこしいですよね、、、
副作用はキイトルーダ無しとほぼ変わりません
術前の抗がん剤治療で完全奏功(がん遺残がない)となった場合には、追加治療はないですが、完全奏功でなかった場合にはゼローダ(カペシタビン)を内服した方が、5年無再発生存率と5年生存率が高くなります
BRCA遺伝子に異常が見つかった場合には、抗がん剤→手術 の後に、リムパーザによる維持療法がおこなわれます
難しいですよね、、、
一般の人が自力でこの辺りを理解するのは、非常に困難だと思います
★「銀座みやこクリニック」では、がんの専門家がじっくり答えるセカンド・オピニオンを受け付けております★
お申込みはお電話かお問い合わせフォームから