銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

2月2日に放送されたNHK Eテレのスイッチインタビューという番組に、尊敬してやまない腫瘍精神科の清水研先生が登場しました

 

患者に、もとい、関ジャニ∞の安田章大さんがインタビュアー

 

 
安田さんは、脳腫瘍治療後の後遺症で精神的に落ち込んだ際に、清水先生の著書に救われたそうです

 
不安とか負の感情って無ければいいなって思っているんですが、清水先生はそこにも大切な役割があると言います
 
その役割を、人生を充実させるために使えるようにする
というのが清水先生のお仕事なのです
 
 
がんと診断されて落ち込んだり前に進めない人たちの理由で
 
must(~でなければならない)という思考が、がん患者さんを苦しめるのだと清水先生は言っています
 
実際の患者さんの発言
 
結構います、must思考の強い患者さん
 
例えば、こんな感じです
 
婦人科がんで抗がん剤治療中の女性
抗がん剤投与後は必ず具合が悪くなって、5日間”も”ぐったりして、家のことが何もできていない
家族に迷惑ばかりかけていて自分が情けない
でも、動こうにも動けなくてどうしてよいか分からない
 
抗がん剤の副作用による倦怠感を改善させる方法は、残念ながらありません
*エビデンスはないですが、水素や高濃度ビタミンC点滴で軽くなる印象があります
 
基本的にはじっと回復するのを待つしかないのですが、がん患者としてではなく「主婦としてこうあるべき」に捕らわれていて、どうにもできないことに対してもがき、悩み苦しんでいます
 
というような症例は、本当にあるあるです
 
このような患者さんのmustを、カウンセリングを通じてプラスに持っていくのが清水先生の外来です
 
 
 
すごいなぁ
 
 
このmust思考の話は、こちらで詳しく読むことができます

 

シリーズものでちょっと長いですが、お時間あるかたは是非!

 

今回の放送の内容はほとんど触れられています

 

 

 

そう言えば、私もmust思考でもがいていた時期がありました

 

開業当初のことですが、

 

どんながんの患者さんでも絶対に治さなければ

 

とずっと朝から晩まで考えていました

 

 

治療が上手くいっていない患者さんが来院される日は、憂鬱で、出勤する気が起きなかったり、動悸がしたりすることがありました

 

患者さんに”治らなければ”という考えを押し付けていないか、、、それで逆に苦しめていないか、、、

 

今思えば、当時はそこに思いを馳せる余裕はなかったと思います

 

 

もちろん今でも治したいという思いは変わっていませんが、どうしようもない状況はどうしようもできないと思えるようになりました

 

開き直りではなく、諦めずにできる治療を行った上で、楽しいことを一緒に見つけたり、何かしら前を向いてもらうためのお話もする

 

清水先生レベルではありませんが、私なりにできることかなと思っています

 

 

先の番組は再放送があるようなので、興味のある方はぜひご覧ください!

 

 

 

「銀座みやこクリニック」では、がんの専門家がじっくり答えるセカンド・オピニオンを受け付けております★

 

お申込みはお電話かお問い合わせフォームから