銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

尿検査と言えば、がんの代替療法で尿のアルカリ化というのがあります

 

尿検査で、pHといって、酸性やアルカリ性を調べる項目があるんですが、重曹や食事などでアルカリ性に持っていけばがんが治るというものです

 

行っているクリニックは少なく、有名なところでは、京都のKクリニックがあります

 

 

アルカリ化のチェック方法は簡単で、毎日尿の簡易検査でpHを調べるというものです

 

この治療法は、標準治療ゴリゴリの医師たちからはボロクソに言われていて、SNSでもたまに叩かれています

 

その理由は

 

体の中は常に中性になるように保たれているので、アルカリ化する訳がない

よって、アルカリ化療法は意味がない

 

という感じです

 

 

正確には、体内は基本的に弱アルカリ性で、呼吸や薬剤など様々な原因で酸性にもアルカリ性にも傾きますが、体は元の弱アルカリ性に戻そうとします

 

なので、すでに弱アルカリ性なので、実はアルカリ性でがんが治る治らない問題は意味が無くなります

 

 

ちなみに、尿は体内と逆で弱酸性となっています

 

ここで、いろいろ考える訳です

 

体内のアルカリ化は測ることができないけど、尿なら測れるから、

 

尿のアルカリ化

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体内のアルカリ化

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がんが治る

 

という構図を作り出す訳です

 

 

ただ、その飛躍した理論も、結果としてはあながち間違った方向ではないのです

 

尿のアルカリ化によるがん抑制効果が研究されていました

 

体内は弱アルカリ性ですが、腫瘍を取り囲む環境は酸性となっており、腫瘍の成長や転移に有利な環境になっています

 

なので、アルカリ化が本当にがんを抑制するのであれば、腫瘍周囲をアルカリ化すれば解決するかもしれません

 

 

マウスでの実験で、尿がアルカリ化するよう重曹を投与したところ、腫瘍周囲が酸性から中性に傾きました

 

しかし、それだけでは腫瘍の成長を抑えることはできませんでした

 

ただ、腫瘍周囲の環境が中性化することで、抗がん剤の効果がアップしたのと、免疫チェックポイント阻害薬の効果がアップしたという結果が見られました

 

 

上記の研究結果をまとめると

 

重曹などを使って尿をアルカリ化すると

・腫瘍の増殖を抑えることはできなかった

・抗がん剤の効果がUPした

・免疫チェックポイント阻害薬の効果がUPした

という結論になりました

 

人間でのしっかりしたデータがない(症例報告はある)ので何とも言えませんが、それだけでがんを治すというより、他治療との併用で効果を発揮する可能性があります

 

なので、尿のアルカリ化はあながち間違いではないのです

 

抗がん剤が嫌だから、重曹でがんを治そうとする人がたまにいますが、それはNGだと思います

 

ちゃんと治療を受けつつの、尿のアルカリ化が重要かもしれません

 

 

 

 

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