銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です。
産経新聞のがん相談シリーズ
今回は、卵管がんについて
卵管は卵子の通り道になるところです
まれですが、ここにもがんができます
卵巣がんと同じく進行するまで症状が出ず、卵巣がんよりもエコーなどで見つけにくいので、発見が遅れることが多いです
相談された方も大量腹水で見つかっていますから、それまで原発巣自体は何の症状もなかったと思います
卵管がんは、卵巣と別臓器にも関わらず、卵巣がんと手術や抗がん剤など治療方針は全く一緒です
となると、まずは卵巣がんの治療の復習から
本文に戻ります
Q:手術をする前に、なぜ審査腹腔鏡手術が必要だったのか。目的を教えてください。
A:主に3つあります。原発病巣の特定や、腹膜播種の広がりを視認し、腫瘤の一部を採取して病理組織診断するためです。卵管がんは卵巣がんと同様に腹膜播種を生じやすく、治療開始時にⅢ期以上という患者が50%以上を占めています。切除組織は乳がん・卵巣がんの遺伝子(BRCA1、同2)の変異や、遺伝子情報の核酸配列DNAの相同組み換え修復欠損(HRD)の有無の検査にも用います
卵巣がんや卵管がんは腹腔内(お腹の中)にあるので、手術で組織を取って診断するしかありません
そして、診断時にはステージ3(Ⅲ期)以上であることが大半です
がんの組織診断に加え、遺伝子検査(BRCA、HRD)も行います
これは、一次治療後の維持療法や二次治療に関係してきます
初回治療後の維持療法は
二次治療はこんな感じ
BRCA検査やHRD検査で、二次治療や二次治療後の維持療法に選択肢が出てきます
*卵巣がんの化学療法について書いていますが、卵管がんでも方針は一緒ですからね!
がん相談室の記事では、維持療法を何にするかは触れられていませんでしたが、長く効いていてほしいものです
★「銀座みやこクリニック」では、がんの専門家がじっくり答えるセカンド・オピニオンを受け付けております★
お申込みはお電話かお問い合わせフォームから