銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です。
こちらの続きです
抗PD-L1薬が承認される前は
進展型の小細胞肺がんでは
一次治療は4クールで終了しました
*6クール行うこともあります
3~4週間で1クールなので
4(~6)か月で一旦終了です
化学療法を終了した時点で
7~8割の患者で腫瘍が半分以下に縮小し
1~2割の患者でがんがほぼ消失します
4~6クール終了後は休薬期間となり
無治療となるのですが
その後
①3か月以上再発しない場合
②3か月未満で再発する場合
で使用される薬剤が異なります
①3か月以上再発しない場合
*sensitive relapseと言います
*初回の抗がん剤が効く可能性があり
薬剤を再度使用することがあります
CE療法(再投与)
PEI療法(PE+イリノテカン)
トポテカン療法
カルセド療法
②3か月未満で再発する場合
*初回に使用した薬剤は効かないと判断します
*一次治療が無効だった場合もこちらです
カルセド療法
上記メニューで行われていましたが
2019年のテセントリク登場以降は
テセントリク+CE療法
4クール終了後
テセントリク単剤で維持療法
(効かなくなるまで)
イミフィンジ+PE/CE療法
4クール終了後
イミフィンジ単剤で維持療法
(効かなくなるまで)
というメニューが加わりました
この場合は3か月休む必要がなく
テセントリクやイミフィンジの
維持療法が無効となった段階で
カルセド単剤の二次治療に進みます
抗PD-L1薬が登場したことで
二次療法へ移行するタイミングが
抗PD-L1薬の有無で変わりましたが
最終的な生存期間を見てみると
思ったほど伸びていません
免疫チェックポイント阻害薬特有の
効く人はかなり長く効く
という特徴が
小細胞肺がんにはほぼ見られません
なかなか難しいがんです
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