銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です。

 

 

世界最大のがんの学会である

ASCO(米国腫瘍学会)2022で

ものすごい結果の

臨床試験が発表されました

 

 

 

拡大版

 

 

画像では分かりにくいのですが

 

局所進行直腸がん(Stage2-3)で

ミスマッチ修復欠損のある14例に

抗PD-1抗体薬(ドスタルニマブ)を

6か月間投与したところ

14例とも完全奏効しかも

投与終了後も完全奏効が続いた

というものです

 

しかも手術や抗がん剤、放射線治療は

一切行わずにこの結果です

 

100%の根治率!

 

まだ第2相試験ではあるので

第3相試験ではもう少し落ちるでしょう

 

が、しかし

100%はスゴい

 

驚き

 

以外の言葉が見つからない

 

 

たぶん会場のドクターたちも

こんな感じの顔にだったと想像します

 

 

 

<ミスマッチ修復欠損>

説明が難しいのですが…

 

遺伝子は様々なストレスで傷つくが

この傷は常に修復されるために

めったにがん化することはありません

 

しかし、この遺伝子を修復する機構

通称DNAミスマッチ修復機構(MMR)

欠損するとがん化を止められなくなります

 

この状態を

ミスマッチ修復機構欠損(dMMR)

といいがん化のリスクが高いものの

免疫チェックポイント阻害薬が効く

という特徴があります

 

 

<抗PD-1抗体薬>

 

小野薬品工業HPより

 

 

どちらも理解が難しいですが

 

 

とりあえず、

今回の治療成績を見てしまうと

がんが根治できる時代はもうすぐ

なんて思っちゃいますね

 

 

 

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