銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です。


 

前回の保険診療と先進医療の部分は

詳細な解説をはしょったので

難しかったと思います、すみません

 

 

 

 

今回から

自由診療で行われるがん免疫療法

のお話しです

 

まずは免疫細胞を使わずに

体内の免疫細胞を活性化させる治療について

 

 

免疫細胞を使わない治療で最も有名なのが

 

①丸山ワクチン

です

 

丸山ワクチン公式サイト


 

根強いファンの団体もあります

 

 

 

丸山ワクチンが効くメカニズムは

まだ完全には解明されていませんが

 

結核菌由来の成分を投与することで

・免疫細胞を活性化させる

・がん周辺のコラーゲンを産生させて

 コラーゲンバリアで大きくなるのを防ぐ

などが考えられています

 

 

丸山ワクチンと同じ成分で濃度が10倍の

アンサー20 という注射があります

 

アンサー20は白血球を増やす効果があり
保険診療では

放射線療法による白血球減少症

の治療薬として使われています

 


一部の自由診療のクリニックや

丸山ワクチンが使えない動物病院などで

がんの免疫療法として使われいます

 

毎日注射する丸山ワクチンに対して

アンサー20は週2回の皮下注射で済みます

 

 

 

 

 

次に、

丸山ワクチンほど有名ではないですが

 

②ハスミワクチン

というのもあります

 

公式HP


 

 

がん抗原 + アジュバント

を5日連続で皮下注射するのですが

 

まず、

がん抗原って何のこと??

って思いますよね

 

がん抗原とは

がん細胞の表面にできる目印のことで

例えるならば

私はがん細胞です!
という名札みたいなものです

 

 

がん抗原を注射で体内に入れると

免疫細胞がその名札を覚えて

同じ名札を持ったがん細胞を探して

攻撃していくようになります

 

ハスミワクチンはがんの種類ごとに

数十種類の抗原を持っていて

各がんに合わせた抗原を使います

 

加えて、本人の尿を採取し

患者さん自身の抗原を抽出して

患者さんに合った抗原も使います

 

私をがん細胞に例えて言うなら

「医者」 という名札に加えて

「ハマモトセイエイ」 という名札を

免疫細胞(この例えの場合は何もの…?)に見せ

免疫細胞が私を探しまくって

結局食べられちゃうという感じです
 

実際、がん細胞ってこんな感じに

非常に悪いやつなので

名札なんか確認しなくても

悪いやつって判断できそうですが

白血球君は超慎重派なので

名札を確認してからでないと

悪いやつ認定しないのです

 

 

アジュバントというのは

免疫細胞を活性化させる物質です

ハイオクのガソリンみたいな感じ?

ちょっと違うな…

筋肉増強剤?

これも違うかな…

 

とりあえず、がん特有の目印と

個人のがん目印、免疫増強剤の

3段構えがハスミワクチンです

 

HPに治療成績が出ていますが

なかなかのものだと思います

 

ただ、気を付けなければいけないのは

標準治療の5年生存率(オレンジ色)が

かなり古いデータなので

分子標的薬などが発達した

現在のデータと少し乖離があります

 

 

たった、2つの説明だけで

こんなに長くなってしまった…

 

まだまだあるのですが

続きは次回に

 

 

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