手術でがんが悪化する その1
手術でがんが悪化する その2
手術でがんを悪化させることがある
それには炎症が関わっている
と、これまでお話ししてきました
ここで出てくる疑問
炎症を抑えることができたら
悪化のリスクが減るのか?
答えは
Yes
です
では、炎症を抑えるにはどうしたらよいか?
①手術の合併症を減らす
合併症が起こると炎症が長引くので
悪化のリスクが高くなります
合併症が起きる原因として
・医師の技術の問題
・患者側の問題
のいずれもあります
医師の技術の問題に関しては
患者さんは術者を選べないので
何とも言えないですけど…
あと、胃や大腸など消化器がんで
開腹手術 VS 腹腔鏡手術
どちらが良いかという研究も
予後に関しては差はなさそうでした
体への負担は、腹腔鏡の方が
断然少ないではありますけどね…
患者側の問題も
・栄養状態が悪い
・高齢である
・がんがかなり進行している
といった患者さんはただでさえ
合併症が起こりやすいので、
いかんともしがたいものがあります
患者側の要因のもうひとつに
遺伝子異常も関与しています
炎症に関わる遺伝子に
異常がある場合には
リンパ節転移をきたしやすい
ということが分かっています
*この異常がある人は他の病気、
2型糖尿病. ・虚血性心疾患・脳梗塞など
もリスクが高いと言われています
この遺伝子異常は、
持って生まれたものの場合もあるし
後から起きたものの場合もあります
ただ、手術時にこの異常があれば
患者側としてはどうにもできない
難しい要素と言えます…
次回は、
手術における炎症の抑制
について
次回は、