戦争と結婚式の必要性をコロナ禍に考える | ブライダル専門家 婚礼文化研究家 鈴木一彌のオフィシャルブログ

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ブライダル業40年の経歴と婚礼文化研究をとおして結婚式にまつわることをお伝えします。

コロナ禍で何かと不便それどころか仕事の危機を招く人も多い

結婚式も思い通りにならないけれど

戦時中も同様いやそれどころか計画すらできない

自分だけではなく

いつまでかもわからない

 

そんな戦時中(第二次世界大戦)はどんな結婚模様だったのか

結婚をどうとらえていたのか

 

結婚することで子孫を残す

家を継ぐ人が必要であると考えている時代

 

出兵する前に形ばかりの婚約、結婚式(三々九度)だけあげる人も居た。

戦死した後に昭和26年になり婚約者が遺影と結婚式を挙げることもあった。

未婚のまま戦死した息子や兄弟を想い

靖国神社に花嫁人形を寄贈している家族も多い

山形のムサカリの絵馬には新郎を戦死した人、架空の新婦と結婚式を挙げている絵が描かれた絵馬が

立石寺に見られる

 

結婚式を挙げることがそんなに大事なのか?と思う人も現代は多いだろう

その理由に

この頃以降も日本では結婚して一人前という考えがあったからではないだろうか

今なら問題発言だろうが

会社でも「まだ結婚できないのか」という言葉を上司が部下に言っていたのは私も覚えている。

して当たり前

結婚して家庭を持って一人前

一家を養う甲斐性がある

そんな見方

そして男女に関わらず「嫁にも行ってないのに。。。」「嫁さんももらってないのに・・・」

亡くなったり不幸に見舞われたときにはそう言われる

 

結婚式挙げて一人前になって天国でも過ごしてほしい

そんな気持ちで親や家族は人形や絵馬のは花嫁にちゃんと名前をつけて送り結婚一人前の証を作った。

 

花嫁人形にお母さんの手紙が寄せられていた。

「○くんに相応しい日本一の花嫁桜子さんだよ、向こうで幸せにね」

日本一の花嫁は桜色の色打掛姿が美しい花嫁さん

 

戦後まで結婚式を挙げることは一人前の証であった。

儀式をしなければその証にはならなかった。

やりたいとかやりたくないとかの問題ではない。

 

今学校に入学するときに入学式はやりたくない。やる必要ないよねと言わないように

あたり前のことであった。

 

今その頃の話を取材できる人も少なくなっている。今のうちに伺いいたい。

そして

このころの想いをコロナで不自由な今と比較することも意味あるように考える。