みなさま こんばんは
十三夜の月が綺麗な横須賀です
私もさっき、ちょっとお月見
&お月見団子の端っこちょっとお味見
先日のブログで 介護職として
誰から言われる言葉が精神的にダメージが大きいか?
という記事を書かせていただきました
今日は
②(VS そのご家族)で
自分の介護史上、一番しんどかったなと
今では笑える思い出話をひとつ
登場人物は
高級有料老人ホームの入居者さんと
そのご家族さん
さんと
さんに出会った時の記事はこちら↓
何年か前のちょうど今頃の季節
日曜日の午後でした
いつものようにさんが、
たくさんのお菓子とお洋服の入った袋を抱えて
ホームに見えました
その日、は事務所詰めで
さんをエレベーター前までお見送り
そのあと15分もしないうちに
日勤のスタッフが、事務所に顔色を変えて
駆け込んできました
「今すぐ
さんのお部屋に行ってください
さんが大変なお怒りで、」と半泣き
「どうした?」
部屋に行きながら
エレベーターの中でに話を聞きます
「時計がないって・・・」
「え、いつものところに置いてない?」
「いや、置時計じゃなくて腕時計」
「あ、腕時計」
さんの腕時計ねぇ、
確か金色で濃いピンクのリザートのバンドだったような
さん、とてもお洒落さんなので
食堂に行くときは、必ずお化粧をして
ネックレス、イヤリング、指輪、などをされます
ホームは原則、貴重品のお持ち込みは
ご遠慮をお願いしていますが・・・
なにせそこは高級有料老人ホーム
「無くなっても構わないので」などとおっしゃって
本物か偽物か(あ、もちろん本物なんでしょうけれど・・・)
あれは何カラットなのだろうか?という指輪をしている方もあり
が赴任したときには
さんのお部屋にもアクセサリーがたくさん
さんの部屋の扉をノックします
「どうぞ」
部屋に入る早々
「時計がないんです」
「はい、
からそのように・・・」
「母は『お昼にはダイニングにしていった』と言ってます」
「お昼食の時ですね」
「でも、今してないし、アクセサリー入れの中に無い
部屋中どこを捜しても無いんです。
どこにあるんですか?見つけてください。」
「かしこまりました。
では、さまが行かれたかもしれないところを
見てまいりますね」といって部屋を退出
さん、自分でどこにでも移動
足の骨折後、車いすになってからは更に行動範囲が拡大
当時のホームはエレベーターもフリーパスで
全部の階に移動可能
いやいや、参りましたねぇ
どこにあるかって聞かれてもねぇ
どこにあるかわかれば、
すぐにそこに行って取ってきますって
さん、認知症が進んでからは
ゴミとゴミでないものの区別がつかない
自分のゴミ箱に
お菓子の包み紙を捨てる
入れ歯も捨てる
鼻をかんだティシューを捨てる
手を拭いたタオルも捨てる
耳から外したイヤリングも捨てる
時計も外して捨てたかも
そしてさん、もともととても綺麗好きというか
自分の部屋にゴミがあるのが嫌!
お部屋のゴミ箱にちょっとでもゴミがあると
ゴミ箱を持って、部屋の外に出る
そしてトイレやティールームなど
共有のゴミ箱を見つけては
ゴミ箱の中身をせっせと捨てます
部屋のゴミ箱はいつでも空にしておきたい
そんな訳で
スタッフはゴミ箱を処分するときは
ゴミでないものが捨てられてないか
みんなで細心のチェック
そして、更にいけないことに、そのころのさん
お部屋に居る時は、物をゴミ箱に捨てるけれど
車いす移動中は、自分の要らないものは
あたり構わずポイっと投げ捨てる
ひとり移動中だと
どこで何をポイっとしたかわからない
時計はゴミ箱に入れたのか?
ポイっと捨てたのか?
手の空いているスタッフを全員に召集をかけて
さんの腕時計探索
5階建てのホーム、思った以上に広いんですよね
カーテンの裏、加湿器の下や
応接セットの椅子の陰や下など
探すところもたくさん
2時間位探しましたがみつかりません
そして、その間にもさんから
ナースコールで呼び出しがあって
「まだ、見つからないの?」と度々の催促
他の方の介護もありますからね
それだけやってる訳にはいかないんですがね
そこをご理解いただけない
残念ながらさんがお帰りになる時間になっても
時計は見つかりません
つづきは明日
今日も良い夜になりますように
ラン&みちこ