よろしく ダーリン。 61 | ねーさんの部屋

ねーさんの部屋

ユンジェの妄想部屋です(時々旅グルメ)


   よろしく ダーリン。♥~
      ~Secret Romance in Palace~



夢にみた腕枕…。



まさか、こんな突然に実現するとは思っていなかった。



しかし、夢にみたのは、
ラブラブ、むふふっ♡…な
甘い感じのシチュエーションでの腕枕で、
こんな、“目が覚めたら腕枕してて、
えー! どうしてー?!”
なんてノリのものではなかった。



お互いの目を見つめ合って…、
はにかんで笑い合いながら、
キュ~~ッ♡って感じだったのに…。



「ハァ~~~…」



ジェジュンは、ガックリとうなだれると、
はだけてしまった布団を、ユンホの胸にかけ直した。



それから、静かにユンホに近づくと、
ユンホの顔を近くから見つめた。



目を閉じたユンホの鼻筋の通った美しい寝顔を見ながら、
ジェジュンが、小さな声で呟いた。



「ユンホ様…。
僕のこと…、
少しは、…好きになってくれてますか…?」



返事を返してくれないユンホの寝顔を、じっと見つめながら、
ジェジュンは、そっと手を伸ばした。



ユンホの、額にかかる前髪に指の先で触れ、
人指し指の爪の先で…そっと横へ流す。



それから、
そっと、ユンホの頬に触れる。



撫でたりしない。



ただ、そっと指先で触れるだけ…。



それから…、
柔らかそうな下唇に、そっと触れる。



しかし、思った以上に柔らかくて、驚いてすぐに手を離した。



ジェジュンは、ユンホの唇にふれた指先を、
そっと、自分の唇に当てると、
甘くときめいた胸を、そっと押さえた。




「目を閉じてるユンホ様なら平気だと思ったけど、
…なんか、ドキドキしてきちゃった…。」



ジェジュンは、“きゃっ”と恥ずかしがるように両手で両頬を挟み、
「ほぉ~♡」と甘いため息を吐いた。



「あ…。
今、何時だろ?!」



はたと正気を取り戻したジェジュンが、キョロキョロと首を巡らした。


枕元に置かれていた自分の携帯を見つけると、時間を確認した。



「わぁ…! もう、5時半過ぎてる!」



ジェジュンは、急いで、
それでも、ユンホを起こさないように、
静かにベッドから降りた。



そして、携帯の横に置かれていたガラスの小瓶を手に取った。



ジェジュンは、“PRINCE YUNO”と刻まれたプレートを、
そっと撫でると、顔を上げて、ユンホの寝顔を見た。



そして、小さく微笑むと、
一度降りたベッドに、もう1度腰を下ろし、
ユンホの顔に自分の顔を近づけた。



「ありがとうございます。ユンホ様…。」



囁くと、微笑みの形の唇で、
そっと、ユンホの頬にキスをした。



ジェジュンは、ゆっくりと顔を上げると、
ユンホの寝顔を名残惜しく見つめた後、
振り切るようにして立ち上がり、
静かに部屋を出て行った。




            つづく