よろしく ダーリン。♥♥~
~Secret Romance in Palace~
夢にみた腕枕…。
まさか、こんな突然に実現するとは思っていなかった。
しかし、夢にみたのは、
ラブラブ、むふふっ♡…な
甘い感じのシチュエーションでの腕枕で、
こんな、“目が覚めたら腕枕してて、
えー! どうしてー?!”
なんてノリのものではなかった。
お互いの目を見つめ合って…、
はにかんで笑い合いながら、
キュ~~ッ♡って感じだったのに…。
「ハァ~~~…」
ジェジュンは、ガックリとうなだれると、
はだけてしまった布団を、ユンホの胸にかけ直した。
それから、静かにユンホに近づくと、
ユンホの顔を近くから見つめた。
目を閉じたユンホの鼻筋の通った美しい寝顔を見ながら、
ジェジュンが、小さな声で呟いた。
「ユンホ様…。
僕のこと…、
少しは、…好きになってくれてますか…?」
返事を返してくれないユンホの寝顔を、じっと見つめながら、
ジェジュンは、そっと手を伸ばした。
ユンホの、額にかかる前髪に指の先で触れ、
人指し指の爪の先で…そっと横へ流す。
それから、
そっと、ユンホの頬に触れる。
撫でたりしない。
ただ、そっと指先で触れるだけ…。
それから…、
柔らかそうな下唇に、そっと触れる。
しかし、思った以上に柔らかくて、驚いてすぐに手を離した。
ジェジュンは、ユンホの唇にふれた指先を、
そっと、自分の唇に当てると、
甘くときめいた胸を、そっと押さえた。
「目を閉じてるユンホ様なら平気だと思ったけど、
…なんか、ドキドキしてきちゃった…。」
ジェジュンは、“きゃっ”と恥ずかしがるように両手で両頬を挟み、
「ほぉ~♡」と甘いため息を吐いた。
「あ…。
今、何時だろ?!」
はたと正気を取り戻したジェジュンが、キョロキョロと首を巡らした。
枕元に置かれていた自分の携帯を見つけると、時間を確認した。
「わぁ…! もう、5時半過ぎてる!」
ジェジュンは、急いで、
それでも、ユンホを起こさないように、
静かにベッドから降りた。
そして、携帯の横に置かれていたガラスの小瓶を手に取った。
ジェジュンは、“PRINCE YUNO”と刻まれたプレートを、
そっと撫でると、顔を上げて、ユンホの寝顔を見た。
そして、小さく微笑むと、
一度降りたベッドに、もう1度腰を下ろし、
ユンホの顔に自分の顔を近づけた。
「ありがとうございます。ユンホ様…。」
囁くと、微笑みの形の唇で、
そっと、ユンホの頬にキスをした。
ジェジュンは、ゆっくりと顔を上げると、
ユンホの寝顔を名残惜しく見つめた後、
振り切るようにして立ち上がり、
静かに部屋を出て行った。
つづく